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2020年07月26日
不動産売買の知識

「物件の囲い込み・両手仲介禁止!」片手仲介が常識になるメリットを考える!

不動産業界の悪しき慣習として批判されている「両手仲介を狙った物件の囲い込み」問題。これを完全禁止にできたら不動産業界はどうなるんだろう…?そんな疑問が思い浮かんだので、考えたことをまとめてみようと思います。

 

不動産業界15年宅建マイスター2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~

両手仲介を狙った物件の囲い込みを簡単に復習しよう

「両手仲介を狙った物件の囲い込み」については、しつこいくらい、このWebページで説明してきましたので、詳細は次の参考記事を読んでもらえると嬉しいです!

 

参考記事…

「両手仲介を狙った売却不動産の囲い込み」とは?実態と対処法を織り交ぜてわかりやすく解説します!

 

すっごく簡単に説明しておきますね。

 

まず、上にある1枚目の画像を見てください。

 

不動産屋さんは、

左手の売主さまから仲介手数料をもらい、

右手の買主さまからも仲介手数料をもらっています。

 

両方の手から仲介手数料をもらうのが「両手仲介」です。

 

次に、上にある2枚目の画像を見てください。

 

不動産屋さん【1】は、

左手の売主さまから仲介手数料をもらい、

 

不動産屋さん【2】は、

右手の買主さまから仲介手数料をもらっています。

 

不動産屋さん【1】【2】のどちらも、片方の手からしか仲介手数料をもらっていません。これが「片手仲介(分かれ)」です。

 

当然、不動産屋さんからすると、両手仲介の方が2倍儲かるので片手仲介(分かれ)での契約なんてしたくありません。

 

そうすると、どうなるのか…??

 

売主さまから売却依頼を受けると、他の不動産屋さんが買主さまを見つけてこないように、物件情報を隠したり、物件情報を紹介されないように妨害しようとします。これが「物件の囲い込み」という問題です。

 

つまり、不動産会社の都合なんですよね。

 

これで基礎知識の復習は終わりにしましょう。

 

ここからは、「両手仲介」「物件の囲い込み」がなくなると、お客さまにはメリットがありますよ!というお話になります。

両手仲介禁止だとレインズに全物件が登録される!

REINS(レインズ)というのは、不動産屋さん専用の物件検索サイトのことです。東京都だけでも2万社以上ある不動産屋さんのネットワークを使い、売主さま・買主さまのマッチングを行い、お客さまの不動産取引が円滑に行われるようにサポートするシステムです。

 

詳細は次の記事をどうぞ…

REINS(レインズ)を宅建マイスターが詳しく・わかりやすく解説します!

 

不動産屋さんが両手仲介を狙うと…

 

レインズに情報を登録しない

レインズに登録はするけど紹介させない

 

ということが考えられます。

 

これが、両手仲介禁止!にできたら…

 

売却依頼を受けた不動産屋さんは、レインズを通して他社の不動産屋さんにお客さまを探してもらわなければいけません。レインズを有効活用するしかないため、物件の囲い込みができなくなります。

 

つまり、全ての売却物件が一元管理されるのです!!

 

こうなれば、購入を担当する不動産屋さんが、VR内覧・ドローン撮影・プロカメラマン撮影などを取り入れ、物件の魅力をもっと深く伝えられるようなサービスを作り、切磋琢磨する環境が作られるかもしれません。

 

ただし、両手仲介で6%の仲介手数料を狙えたから提供できていたサービス(ホームステージング・大手仲介会社の手厚い保証など)はなくなるでしょう。仲介手数料が3%だと、費用対効果が合いませんからね。

 

なお、「レインズの一般公開」+「不動産テック活用」で不動産仲介会社が不要になり、個人間売買が活発になるか…というと、これは、まだ難しいと思います。

 

参考記事…

不動産仲介会社はAI・ブロックチェーン技術の進化で不要になる!?

 

次の話にいきます。

 

今までは、売却物件の情報を囲い込み「当社でしか扱っていません!」と言い切れば、お客さまが諦めて契約してくれました。しかし、両手仲介禁止になれば、仕事ができない不動産屋さんは仕事ができなくなると予想します。

 

一緒に考えてみましょう!

不動産会社のサービスで選べるようになる!

物件の囲い込みがなくなれば、お客さまが、マイホーム購入をどこの不動産会社に任せるか…?を選べるようになります!!

 

やっぱり安心!大手仲介会社

地元密着で信頼できる老舗会社

仲介手数料を安くしてくれる会社

安心サービスが魅力的な会社

FPや建築士が対応してくれる会社

 

などなど。

自由に選びましょう!!

 

少しだけ余談を…

 

おそらく、大手仲介会社(三井・住友・野村・東急など)は、1契約での仲介手数料が3%しかなければ経営は成り立たないはずです。両手仲介禁止にできない理由はこういう所にもあるのでしょうね…。

担当者(エージェント)も選べるようになる!

会社を選べるようになると、その流れで、担当者(エージェント)も選べるようになるかもしれませんね!!

 

ゆめ部長のようにブランディングを頑張る人

SNSで繋がっている不動産屋さん

チャンネル登録している不動産youtuber

 

などなど。

担当者も選べたら嬉しくないですか!?

 

今の時代、個人で情報発信するのは珍しくありません。

 

ブログ・SNS・TV・youtube・雑誌などで、

自分をアピールする不動産屋さんが増えたら、

業界はどんどん良くなると思います♪

 

そして!!

 

「会社 + 担当者」で選んだら、

この不動産屋さんがお客さまの利益を考え、

最強の味方として取引をサポートしてくれます。

 

これが、エージェント制です。

 

購入担当:バイヤーズエージェント

売却担当:セラーズエージェント

 

経済活動を円滑に行うためのルール統一を目指す「TPP(環太平洋パートナーシップ)」により、日本の不動産取引にもアメリカ型が浸透してくるはずです。そうなれば、上記のエージェント制が実現できるのかな…と期待していますけど、不動産業界の反発などもあるでしょうから、どうなるんでしょうね??

 

参考記事…

日本の不動産仲介業で「バイヤーズエージェント」を実現するのが難しい理由

不動産屋さんのレベルは高くなる!

物件情報がフルオープンになり、お客さまが会社・エージェントを選ぶ時代になると、不動産屋さんのレベルは上がると思います!

 

不動産売却・不動産購入に分けて考えてみます。

 

不動産売却…

 

売却専門のセラーズエージェントになると、

 

不動産の魅力を引き出す方法

問題点の解決能力

最適用途(最有効使用)での売却提案

 

などで比較されるようになります。

 

写真・動画・VRなどを使い、

魅力を伝えるコメント力を高めなければいけません。

また、室内の見せ方の提案なども大事になります。

 

築年数で住宅ローン控除が利用できないのであれば、

耐震基準適合証明書を取得して

買主さまの税金を安くしてあげるように準備もします。

 

解体して更地で売却するのではなく、

リノベーションで価値を高め、

収益不動産として高値売却を目指すのが

最適解かもしれません。

 

ただ、売主さま・買主さまをマッチングするのではなく、

問題解決・提案などの付加価値を加えられるか…

こんなところが勝負になってくるでしょう。

 

不動産購入…

 

購入専門のバイヤーズエージェントになると、

 

住宅ローンの幅広い知識

インスペクションなどの建築知識

購入意欲を高めるリノベーション提案

ハザードを含めた地域情報

接客対応力

資格取得・プロ意識

SNSなどでのセルフブランディング

未公開物件を集める情報網

 

などなど。

 

「物件力」「情報力」に頼らず、

不動産屋取引のプロとしてのレベルを上げること。

お客さまに選ばれる努力は必須になるでしょう。

 

長くなるので、このあたりで終わりにします。

最後に…

ゆめ部長は、原則「両手仲介禁止!」で不動産取引のサポートをしているのですが、これはこれで、問題山積みでイヤになります。

 

たとえば、資料送付へのお礼メール・内覧後の結果報告など、社会人としての常識すらできない不動産屋さんが信じられないほどたくさんいます。また、住宅ローンの審査だけで1ヶ月かかったり、約束を守らなかったり…メチャクチャです。

 

ゆめ部長が疲れるだけじゃなくて、このダメな不動産屋さんの先にいるお客さまは、もっと疲れているような気がします。

 

これなら、ゆめ部長が両手仲介をした方が全員HAPPYなんじゃないか。この不動産屋さんと共同仲介することには不幸しかないのでは…?と思ってしまったのです。

 

「今の日本の不動産取引では、両手仲介を止めない方がイイかも。」そういう結論に傾きだしたとき「いや待てよ…。両手仲介がなくなればメリットはいっぱいあるはずだよなぁ。ちょっと、考えをまとめてみよう!」ということで、この記事を書いてみました。

 

このようにいろいろ考えた結果、デメリットはあるけど、両手仲介禁止の流れを作るためにも、「原則、両手仲介禁止!」で突き進んだ方良さそうだな…という結論になりました。

 

日本の不動産取引は間違っている!

この事実が少しでも広まって!!

 

そんな祈りを込めて記事を書き終えます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

お知らせ…

「セラーズエージェント」「手数料0円売却」は現在準備中です。

この記事を書いた人
渡部 直人(ゆめ部長) ワタナベ ナオト
渡部 直人(ゆめ部長)
不動産取引の仕事一筋15年、仕事中心の生活をしてきました。ハッキリ言って仕事は趣味です(笑)でも…不動産業界にはなんか暗いイメージがあり、このままではダメだと思っています。そこで、ゆめ部長は考えました。お客さまが安心して取引できるだけでなく、才能あふれる人たちが楽しく働ける環境を作り、この暗いイメージを払拭・改善していこう!と。会社が幸せの発信基地になり、小さなHAPPYが拡がって欲しいと願っています。できることを1つずつ。コツコツ「幸せの種」をまいていきたいですね。
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