不動産売買契約書で読み間違いやすい漢字を勉強しよう!「蔽(ぺい)」が常用漢字になりましたよ
不動産売買契約書の漢字で読み間違いが多いものをまとめてみました。意外とベテランや大手の担当者も間違っていますからね…一緒に勉強しておきましょう!
不動産業界15年・宅建マイスター・2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~
不動産売買契約書で読み間違いやすい漢字
宅建士に合格している不動産屋さんでも、重要事項説明・売買契約書の読み合わせの際に漢字の読み間違いをしていることがよくあります。また、漢字の変換ミスも結構見つけることが多いものです。
特に、売れている営業マンは細かいことを気にしないのか…よく間違えています。1つ間違う人は他も全て間違う傾向にある気がしますので、売買契約で恥をかかないように勉強してみてください。
気になった漢字があれば追記していく予定です!!
【1】陸屋根
建物の構造を記載する箇所は屋根に関しても記載されています。
たとえば…
「鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階付5階建」 という感じ。
これは「りくやね」ではなくて「ろくやね」と読みます。「りく」でも間違いではないという解説もありますが、通常は「ろく」ですね。
「陸屋根」というのは、傾斜のない平らな屋根のことで、雨水が流れる程度の1/50~1/100くらいの傾斜だけ付けてある屋根です。ビルやマンションだけでなく、一戸建て住宅でも防水技術の向上により陸屋根が増えてきているそうですよ。
なお、「ロクデナシ」という言葉は、平らでない ⇒ まっすぐでない ⇒ まともでない ⇒ 役に立たない…となるのだとか。オモシロイなぁ~。
【2】壁芯・内法
建物面積の計算方法の違いですね。マンションであれば、分譲時パンフレットは「壁芯」、登記簿面積は「内法」になり、壁の厚みがある分だけ「壁芯」の方が面積が広くなるのです。
壁芯は「へきしん」・内法は「うちのり」の読みます。
「かべしん」でも合っているという声も聞きますが、この業界に長くいるゆめ部長としては、しっかりした営業さんの方が「へきしん」と言っていることが多い印象です。
【3】日影規制
日影規制とは、日照を確保するために建物の高さを制限するものです。
「にちえいきせい」と呼ぶのが一般的でしょう。ただ、「ひかげきせい」と呼ぶのも間違っていないという意見も聞きます。
【1】~【3】はどちらでも良いのかもしれませんけど、正しい読み方は…と言うと、この記事で紹介している読み方の方が多数意見でしょう。
【4】責
売買契約の解除に関する項目で出てきます。
「売主または買主の責にも帰すことのできない事由により…」
これは読み間違えると少し恥ずかしい…。「せき」ではなくて「せめ」ですから注意しましょう。「せき」と読んだら、宅建に合格していないか、民法が苦手だったんだろうな…と思ってしまいます。
【5】貼付
印紙を貼ることを貼付といいます。
「てんぷ」ではなく「ちょうふ」と読みます。これは「責」を「せき」と読むのと同じくらい恥ずかしいかもしれません…。
【6】施行
調べてみると、通常は「しこう」と読むとの解説がありました。
ゆめ部長は建物工事は「せこう」・法律は「しこう」と読んでいます。これが正しいと思っていましたけど…皆さまはどうでしょうか?
【7】清算・精算
固定資産税と都市計画税、管理費と修繕積立金などは、引渡日の前日までを売主さまが負担し、当日からは買主さまが負担することになります。売主さまが先に支払っている分を「せいさん」する必要があるため、契約書類には必ず出てきます。
多くの契約書類は「清算」と記載されています。また、大手の作成する書類も「清算」になっているのですけど、個人的には「精算」の方が良い気がするのですが、いかがでしょうか…?
お金の計算…例えば、経費は「精算」ですよね?「清算」は関係に片を付けるとき…例えば、借金の「清算」といいませんか?
大手が全部「清算」なので自信がなくなりますけど、私が使っている書類は「精算」で統一してあります。
追記…
ダウンロードする契約書類や関係書類の全てが「清算」なので、修正する手間を省くために「精算」を使うことにしました。書類が更新され、ダウンロードするたびに修正するのが大変なもので…。
【8】建蔽率
今までの不動産売買契約書では「建ぺい率」と記載されていましたが、「蔽」が常用漢字になりましたので「建蔽率」と表記されるようになりました。ちょっと難しい漢字ですけど、平仮名の「ぺい」が漢字の「建」と「率」に挟まれていて違和感があったので、個人的には良いかな…と思っています。
漢字は書けないですけどね (笑)
【9】その他
どっちの読み方もできる漢字と、読めないのか…ゴニョゴニョっとごまかすのをたまに見る漢字を最後に書いておきます。
景観行政団体の長…「おさ」ではなくて「ちょう」
1月1日…「ついたち」ではなく「いっぴ」
石綿…「せきめん」ではなく「いしわた」
塵埃…「じんあい」
砂埃…「すなぼこり」
多寡…「たか」
などなど。
※ 法律用語の「長」の話です。
※ 砂塵「さじん」は砂埃より広大な範囲で使います。
最後に…
記事にまとめながら調べてみたら、間違っていると思っていた読み方が「間違いとまではいえない」「どっちでも良い」と書かれている漢字もありました。
ゆめ部長は宅建試験の授業では、読みづらい漢字にはフリガタをふって覚えていましたから、まさか、どっちでも良かったとは…と、ちょっとショックを受けています。
ただ、どっちでもいいやとは思わず、細かいことにも気を遣う姿勢はとても大事ですよね。気になることは、これからもどんどん調べるようにしよう!と改めて思いました。
というわけで、本日はここまでです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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