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2019年12月05日
不動産売買の知識

不動産の売却査定では「安すぎる成約事例」に注意しよう!(マンション編)

マンションの査定では「類似物件(同じマンション内のお部屋を含みます)」の成約事例を参考にして価格を算出しているのですが、この類似物件の「選定」を間違えてしまうと、査定金額が安くなりすぎたり、高くなりすぎてしまいます。

 

他社の不動産屋さんが間違えているのをよく見ますので、この記事で注意点などを解説しておきますね。

 

不動産業界15年宅建マイスター2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~

マンション査定で使う「取引事例比較法」とは…

まず、マンションの査定で使う「取引事例比較法」を簡単に解説します。

 

取引事例比較法とは…

 

査定物件と条件が近い類似物件の成約事例を集め、1坪 (約3.3㎡) あたりの単価をベースに、築年数・階数・方位・駅距離・間取り・室内状況・分譲会社・不動産市況など様々な要因を加味して査定価格を比較検討する方法です。

 

よく分からないと思いますので、点数化した事例で具体的に見てみましょう。

 

査定物件:点数が110点・専有面積80㎡・査定価格 ?? 万円

成約事例:点数が100点・専有面積70㎡・成約価格4,200万円

 

この場合の査定物件の計算方法は次のようになります。

 

100点の成約事例は1㎡あたりの単価が

60万円 (4,200万円÷70㎡)です。

 

査定物件は110点付いているわけですから、

比較して算出される1㎡あたりの単価は、

60万円×110点/100点で

単価が66万円となります。

 

専有面積が80㎡なので、

@66万円×80㎡で5,280万円

が査定価格となります。

取引事例比較法の問題点を解説します!

上記の計算方法を見て、皆さまはどう感じましたか…?

 

「あれ?これ…本当に正確な数字を出せるのかな??」と、疑問に思った方は正解です!その理由を解説しますね。

理由1:成約価格が相場にあった妥当な金額だったかわからない!

上記の事例は4,200万円でした。取引事例比較法ではこの成約価格が「相場」であるという前提で計算していきます。

 

ということは…

 

この成約価格が正しい「相場」からかけ離れていれば、算出される金額も間違ってしまうわけですね。

 

もしかしたら、特別、「安かった」「高かった」事例かもしれないのに…。

 

特に、同じマンション内で、3年以内に3件~5件も成約事例があれば、不動産屋さんは安心してこれらの事例を使って査定書を作成することでしょう。しかし、ここに危険が潜んでいるのです。

 

ゆめ部長が今まで査定・売却サポートをしてきた経験から言いますと、成約事例の価格が相場からズレていたとしても、経験が浅い不動産屋さんは、この事例を使って査定金額を算出してしまいます。そして、他のお部屋を売却する不動産屋さんも、さらに積み重ねられた成約事例を参考にして査定を続けていきます。

 

このように、相場より安く売却していることに気が付けない結果、異様に安い成約事例を積み重ねているマンションが出てきてしまいます。

 

周辺の類似物件も集めて比較検討すれば、金額のズレに気が付けるものなんですけどね…(困)

 

ちなみに、間違った価格の成約事例が積み重ねられていると、AIを使った「自動査定」「瞬間査定」はこの事例に引っ張られて査定してしまいます。今後は改善されていくのかもしれませんけど、間違った成約事例をはじくのは難しいかもしれません。

理由2:評価した点数が正しいと言える根拠がない!

の記事でも書いていることですけど、この点数をつけるという作業もなかなか難しい作業のです。なぜなら、点数をつけるための資料は、通常、1枚の販売図面しかないからです。

 

成約した現場を見ることができないので、点数化したい下記項目を1枚の販売図面から推測するしかありません。

 

仕様・設備

室内の状況

リノベーション工事の有無

陽当り・風通し

隣接住戸とのトラブル

 

などなど。

 

これでは、正しい査定金額を算出できるわけがないですよね。

 

ここからは、ゆめ部長の体験談です。「安すぎる成約事例」に引っ張られて査定されていた案件を紹介しましょう。

体験談1:成約事例が相場よりも安すぎたマンション

体験談1は、杉並区にあるマンション。

 

築15年・1階部分・約55㎡の2LDK。直近3年で成約事例が4件登録されていましたので「簡単に査定できそうだな!」なんて甘く考えていました。

 

早速調査してみたところ、2階~5階で成約単価(1坪=約3.3㎡)は@190万円~@210万円。この成約坪単価と同じであれば、査定対象のお部屋は3,200万円~3,500万円で、1階部分であることを差し引くと、3,000万円~3,300万円くらいかな…と計算しました。

 

ここで気が付きます。

「あれっ?こんなに安くないでしょ!?」

 

本当は@200万円前後の成約単価を見た時に気が付くべきですよね。ここは反省点。

 

そこで、エリアを広げて調査をしてみたところ、周辺は一戸建てエリアのため適当な事例が見つかりませんでした。仕方なく、駅から近い事例なども引っ張り出してきて検討したところ、やはり、この金額は安すぎる!という結論に達しました。

 

実際、自分が購入するつもりになって、3,000万円・55㎡で探してみると、このマンションが断トツで輝いてしまいました。

 

最終的な成約坪単価は、1階部分であるにもかかわらず、@230万円くらいでしたからゆめ部長の感覚は間違っていなかったと言えますね。

 

というわけでこの事例での結論。

 

同じマンション内の成約事例が複数あったとしても、それは、不動産屋さんがサボって間違った査定をした結果、安い金額での成約事例が積み重ねられただけかも。そんな危険があるので注意しましょう!

体験談2:人気がない棟の成約事例しかなかったマンション

体験談2は、低層棟と高層棟に分かれたマンション。

 

一般的には、大通り沿いの高層棟は、騒音・振動・排気ガスの影響で低層棟よりも安くなる傾向があります。そのため、高層棟の査定では、低層棟の成約事例を積極的に使うことは少ないと言えます。

 

しかし、査定したこのマンションは、前面道路は広いけど、大型車の通行がなく交通量も少ない。さぁ、どうやって査定しましょうか…?

 

この事例は、複数の不動産屋さんに査定してもらったところ、5,000万円~8,000万円くらいまで、査定金額が大きくズレた案件でした。最大で3,000万円もズレた理由を解説します。

 

査定対象マンション:人気行政区・高層棟の中層階

 

成約事例は低層棟の低層階しかありませんでした、この事例を使って、高層棟を同じ基準で査定すると確かに5,000万円くらいになります。

 

しかし、このマンションで低層棟と高層棟を同じで考えてはいけませんでした。なぜなら…このマンションは海抜30mくらいの高台にあり、高層階になると、陽当り・風通し・眺望が抜群に良くなるからです。

 

低層棟が3階建てのため、高層階の4階から上は南側が開けてくるため価値が急上昇します。4階はまだ低層棟の屋上が視界に入りますが、もう少し上に行けば綺麗な景色が広がっていきました。

 

このイメージを共有してもらえると、5,000万円の査定をした不動産屋さんのレベルがどれだけ低いかがわかるのではないかと思います。

 

結局、さすがに8,000万円はムリでしたけど、7,000万円を超える金額で成約させることができました。

 

「安い成約事例に引っ張られちゃいけないんだな…」ということがわかりますね!

体験談3:旧耐震基準で大規模修繕工事が完了していたマンション

体験談3は、人気の街「吉祥寺」の旧耐震基準マンション。

 

旧耐震基準というのは、築年数が経過している建物で、現在の建築基準法で定めた耐震基準を満たしていないマンションのことです。(昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた建物。)

 

自分で住むことを考えたら…「古いし耐震性が心配だな」と思いますよね。そんなマンションでのお話をイメージしてください。

 

このマンションは大体2,000万円弱~2,000万円前半で複数の成約事例がありました。築年数が40年近く経過していましたので、過去に間取り変更ありのリノベーションをしていなければ2,000万円弱、リノベ履歴があれば2,000万円前半で成約しているイメージです。

 

机上査定の段階では2,000万円前半を予測し、マンション買取会社に仕入価格を聞いたら1,700万円前後との回答でした。

 

ところが、訪問査定をしてみたら…ビックリ!

 

マンションは共用部分の塗り替え・玄関扉交換・オートロック工事・ポスト交換などが終わったばかりですごくキレイになっていました。

 

しかも、査定対象の室内はコンクリート打ちっぱなしの床・壁、オシャレな照明器具とバーのようなカウンター。趣味の自転車がこだわりを感じさせる空間に仕上がっていました。

 

これは、見たら気に入っちゃいます。

 

さぁ、このマンション。いくらで成約したと思いますか??

 

正解は3,000万円台の前半でした!!

 

見事な室内リノベも大きかったとは思いますが、マンションの大規模修繕で印象が大幅に改善され、管理体制が良好であることも感じさせる雰囲気が特に大きかったとゆめ部長は考えています。

 

もし「成約事例の坪単価と変わらないでしょ~」という不動産屋さんの意見を信じてしまったら…大損でしたよね。

最後に…

取引事例比較法による査定方法、査定の問題点と3つの事例をお話してきました。

 

この知識があるだけでも「査定書の信用度」を測れるようになると思います。ダメな不動産屋さんを排除して、信頼できる不動産屋さんを見抜けるようになってくださいね!

 

この記事が納得のいく不動産売却を実現できるための参考になりましたら幸いです。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

2019年8月17日追記…

「手数料0円売却」・「セラーズエージェント」は準備中なので「仲介手数料半額の不動産売却」をご検討ください。現在は「購入」サポートもお休みしています。

 

事情を説明した記事はコチラ…

【超・重要なお知らせ】「セラーズエージェント」「手数料0円売却」をしばらくお休みにします。

この記事を書いた人
渡部 直人(ゆめ部長) ワタナベ ナオト
渡部 直人(ゆめ部長)
不動産取引の仕事一筋15年…仕事中心の生活をしてきました。ハッキリ言って仕事は趣味です(笑)でも、不動産業界にはなんか暗いイメージがあります。そこで、ゆめ部長は考えました。お客さまが安心して取引できるだけでなく、才能あふれる人財が楽しく働ける環境を作り、この暗いイメージを払拭・改善していこう!と。「全員がHAPPY」なんてムリだけど、ゆめ部長と係わってくださったお客さまにはHAPPYになってほしい。できることを1つずつコツコツ積み重ね「幸せの種」をまいています♪
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