仲介手数料には「保険料」「情報料」なども含まれている!
不動産売買をする際に支払う仲介手数料。皆さまは、どんなサービスに対して高額な仲介手数料を支払っているか…理解していますか?この記事では仲介手数料に含まれるサービスを解説します。
この記事を読むことで、仲介手数料に含まれているサービスの価値を理解できるようになりますし、本当に必要なサービスなのか?削ることはできないのか?を考えるキッカケになります。
仲介手数料を満額支払ってでも最大のサービスを受けたいのか、いらないサービスを排除して仲介手数料を安くしたいのか。納得のいく不動産売買を実現するために一緒に勉強してみましょう。
不動産業界15年・宅建マイスター・2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいきますよ!
不動産仲介の仕事を確認しよう!
不動産仲介の仕事は、売りたい「売主さま」と、買いたい「買主さま」をマッチングして売買契約を成立させることです。宅建業法上は売買契約の成立までになりますけど、売買契約を行う前に締結する媒介契約書では、引き渡しまでの業務をサポートすることになっています。
少しわかりづらいですよね…。不動産仲介の仕事を具体的に箇条書きしてみましょう。【売却】と【購入】に分けてみますね!
【売却】
■ 机上査定・訪問査定
■ 写真撮影・間取図作成・販売図面作成
■ レインズ登録(物件情報の拡散)
■ 付帯設備表・物件状況報告書作成
■ 評価証明書を都税事務所で取得
■ 管理会社から重要事項調査報告書などを取得
■ 自社Webページやsuumoなどのポータルサイト掲載
■ 現地内覧の日程調整
■ 現地内覧の立会い
■ 内覧結果の報告
■ 定期的な媒介報告
■ 条件交渉
■ 物件調査
■ 売買契約書類作成
■ 売買契約立会
■ 抵当権抹消手続きのサポート
■ 引渡前の現地立会
■ 引渡手続きのサポート
■ 残代金決済
■ 確定申告のお知らせ
【購入】
■ 希望条件整理(面談)
■ 物件紹介
■ 内覧準備(鍵の手配・内覧予約・ルート組・資料準備)
■ 住宅ローン相談・事前審査内定取得
■ 条件交渉
■ 物件調査
■ 売買契約書類作成
■ 売買契約立会・重要事項説明
■ 住宅診断立会(インスペクション)
■ 引渡前の現地立会
■ 引渡手続きのサポート
■ 残代金決済
■ 確定申告のお知らせ
このあたりが一般的な理解になるかな…と思います。しかし、不動産仲介業務には次のようなサービスも含まれていると考えるべきでしょう。
■ 保険料
■ 情報料
順番に解説させてください!
参考記事…
仲介手数料を安くしたいなら…必要なサービスを「+」不要なサービスを「-」する!
仲介手数料の早見表…
仲介責任で損害賠償リスクを負っている
仲介手数料には「保険料」も含まれているものだと、ゆめ部長は考えています。
保険というのは…
保険は、偶然に発生する事故によって生じる財産上の損失に備えて、多数の者が金銭を出し合い、その資金によって事故が発生した者に金銭を給付するための制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
不動産売買には隠れた問題がたくさん潜んでいるものです。トラブルになった事例を紹介しましょう。(ゆめ部長はトラブルに巻き込まれたことはありませんよ!!)
事例1 … 位置指定道路に接道していなかった
よくわからないですよね…。簡単に解説します。
位置指定道路と言うのは建築基準法上の道路です。建物を再建築する場合、この建築基準法上の道路に敷地が2m以上接道していなければいけない!というルールがあります。
現地に行くと敷地は道路に接道していましたが、実は…建築基準法上の道路は敷地まで届いていなくて、途中で止まってしまっていたのです。現地で位置指定図を見ながらメジャーをあてていれば気が付けたでしょうけど、この作業を怠ったため「再建築不可」なのに「再建築可能」な不動産として契約してしまったそうです。
再建築不可になると価値は大幅に下落します。これは調査ミスで仲介責任を問われてしまうのは仕方ないでしょう。結局どうやって解決したのかは知りませんけど、受領する仲介手数料よりも大きな損害をお客さまに与えてしまったわけですから…想像するだけでも怖いですよね。
事例2 … 地下NGであることを見落としていた
前面道路が建築基準法上の道路ではなく「通路」でしたが、建築審査会の同意を得ることを条件に再建築は可能でした。しかし、再建築はできるけど「地下はNG」という条件が付いてしまう不動産だったのです。
お客さまは地下室で趣味の部屋を作ることを希望しており、仲介会社を通して作成した建物プランにも地下室がしっかり描かれていました。お客さまはプランにも満足していましたけど、売買契約後に地下室が作れないことが判明して激怒…。
これも不動産屋さんの調査ミスです。結局、仲介会社が買い取ったそうですけど、とんでもない損失になったようです。買い取れる体力がある会社で良かったですね…。
こんな感じで、不動産屋さんには物件調査ミスによる損害賠償リスクが生じます。
プロの不動産屋さんを排除して売買契約すれば(個人間売買)仲介手数料は節約できますけど、こんな不動産の隠れた問題を自分たちだけで見つけられますか??
仲介会社が入ることでこのようなリスクは大幅に減らせますし、資力がある会社であれば損害賠償請求や買い取り請求できる場合もあります。
こういう点で仲介手数料には保険料が含まれていると言えますね。
ちなみにですが、不動産仲介の仕事は危険!ということで、宅建士が保険に加入できるようになっています。年間1万円くらいで最高1億円まで補償されますけど、調査義務を怠っているような場合、あたり前ですけど自己責任です。
不動産売買はしっかりした宅建士に依頼しましょう。
物件情報は無料ではない!
この「情報料」については、多くのお客さまが見落としている視点でしょう。
不動産屋さんは不動産取引をサポートするだけでなく、お客さまに役立つ情報を集めて提供することも大事な仕事になっています。
未公開・新着・値下げなどの不動産情報だけでなく、法律改正、税制改正などもそうですね。他には、不動産取引のプロとして、質問へ回答したり、相談に乗ったりすることも情報の提供です。
最近の悩みをちょっとグチります…
無料相談できるのが当然!そう思っているお客さまが急増していて、すごく残念に思っています。
Webページの内容に関して質問があり、それに回答しても返事なし…。仕事に繋がらなくても、誰かの役に立てたらイイかな…と思って無料対応していますけど、お礼の返信すらないのであれば、対応するのを止めたいと思っちゃうところです。
自分だけ正しくて、偉そうに人を利用する…こういう人はキライだなぁ。
情報を提供できるようになるために努力していること。汗と涙を流して積み重ねてきた経験値を正しく評価してくださいね。
いらないサービスは削って仲介手数料も節約しよう!
仲介手数料に含まれているサービスを見てきましたけど…どう思いましたか??
「そんなサービスいらん!」「そんなの自分でやれる!」と感じた人がたくさんいたのではないでしょうか?
そこで、ゆめ部長からの提案があります!
過剰サービスにNO!と言い、いらないサービスを削減する。
逆に、これは欲しい!と言うサービスを追加する。
こんな作業をしてから、どこの不動産会社・どのエージェントに依頼するかを検討してみてください。
これからの不動産売買は、大手だから…、老舗だから…、紹介してもらったから…という理由ではなく、この会社・この人に任せたい!というところからスタートするようになるはずです。
よかったら次の記事も読んでみてくださいね~
参考記事…
最後に…
“不動産の「悩み・不安・怒り」を解消するぞー✨ のお役立ち情報をツイート ✅ホンネで語るよ ✅業界の裏側…コッソリ教えるよ ✅役立つ知識を集めて発信するよ ✅さんへ優しく解説するね ✅ガンバル不動産屋さ…
— name (@yumebucho) YYYY年MM月DD日
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