SUUMO(ポータルサイト)に同じ物件が複数掲載される理由とメリット・デメリット
ポータルサイト(SUUMO・at home・LIFULL HOME’Sなど)に同じ物件がズラーッと並んでいるのを見たことがありませんか??買主さまの立場で見れば「なんで同じ物件がこんなに掲載されているの?」と疑問に感じることもあるのではないでしょうか。
今日の記事では「売主さまの立場」から見て、売却不動産が複数の不動産会社に掲載されるメリット・デメリットについて丁寧にわかりやすくまとめてみたいと思います。
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
SUUMOに同じ物件が複数掲載されている理由
まず、ポータルサイトの収益構造について簡単に説明します。
SUUMOなどのポータルサイトは、同じ物件情報を複数の不動産屋さんがそれぞれ登録できるシステムになっています。
なぜなら…
ポータルサイトは不動産屋さんに物件を登録してもらうことで「掲載料」で稼ぐシステムなので、たくさんの不動産屋さんに情報を掲載してもらった方が儲かるからです。1物件を1社しか掲載できないより、1物件に3社…5社…10社と掲載してもらった方が掲載料が上積みされて儲かりますよね。
次に、不動産屋さんの立場を考えてみましょう。
ゆめ部長のような仲介会社にとって最重要なのは「集客(=お客さまからのお問い合わせ)」だと言えるでしょう。
大手仲介会社のように、ブランド力があり、駅前に店舗を構えられるのであれば「マイホームを購入したいんですけど~」なんて嬉しい来店が見込めます。しかし、多くの不動産屋さんだとそうはいかないので、広告費を支払ってSUUMOなどのポータルサイトへ物件情報を掲載してお客さまからのお問い合わせを獲得しなければいけません。
ところが、ここで大きな問題が生じます。
それは…
「掲載できる物件がほとんどない(涙)」
どの物件でも自由にSUUMOへ掲載できればいいのですけど、残念ながら、売却不動産を取り扱っている不動産屋さんから広告掲載の承諾をもらうことができません。(勝手に掲載したら違反です!!)
「広告掲載はNG!」が基本ですけど、中には、「広告掲載は全てOK!」にしている不動産屋さんもいます。そうすると、その不動産屋さんが扱う不動産には仲介会社が群がり、競ってSUUMOへ掲載することになります。
この世に1つしかない物件に対して10社以上の仲介会社がSUUMOへ掲載する理由は、不動産取引の仕組みにあったわけですね!
もう少し深堀してみましょう。
1社しか契約できないということは…残りの会社は広告費が「赤字」になるということ。それなのに、なぜ、掲載するのでしょうか??
2つの理由をお話します。
理由1…
集客さえできれば、この物件を買ってもらえなくても他の物件に振り替えることができるから。
理由2…
そのエリアに強い不動産会社としてのブランディング効果を見込めるから。
これで、SUUMOに同じ物件が複数掲載されている理由がわかりましたね!
不動産屋さんがSUUMOへ掲載できる物件・できない物件
ゆめ部長のような仲介会社は、どんな物件でもSUUMOなどへ掲載できるわけではない!ということについて解説していきます。
SUUMOなどへ情報を掲載するには次のどちらかが必要になります。
■ 売主さまからの承諾
(売主 = 宅建業者)
■ 売主さまと媒介契約を締結している不動産屋さんの承諾
(売主 = 個人)
新築一戸建て・リノベーション済み中古物件であれば、不動産会社が売主になりますので、仲介会社は売主会社から承諾をもらえればSUUMOへ情報掲載できます。ただし、付き合いが深い仲介会社、広告費をかけてくれたりオープンハウスを開催してくれる仲介会社が優先されるので、SUUMO掲載の承諾獲得は結構ハードルが高いです。
個人が所有している中古物件であれば、売主さまと専任媒介契約を締結している不動産屋さんからの承諾がなければSUUMOへ情報掲載できません。広告掲載承諾をもらえるか…電話してみると「はぁ?いいわけないだろ!」と怒られてしまいます(涙)なぜなら、両手仲介したくて高い広告費支払って掲載しているのに、他社が掲載したら、問い合わせがそっちへ流れる可能性があるからです。
SUUMOに同じ物件が複数掲載されるメリット
SUUMOに同じ物件がズラーッと並ぶメリットを解説します!
メリットは次の3つ!!
■ 登録内容からやる気がある不動産屋さんを選べる
■ 担当者の顔・文章・自己紹介を見て人柄を感じられる
■ 会社のサービスを比較できる
ゆめ部長が売却サポートした物件で、他社不動産屋さんの掲載を確認してみましょう。
会社さんによってアピール方法が変わります!
■ 動画を掲載してくれた
■ 空室のLDKに家具配置イメージを付けてくれた
■ 特徴的な1枚を撮影・掲載してくれた
などなど…。
こんな登録内容からも不動産屋さんのレベルとかやる気が測れますよね。
他には…
■ エージェント(担当者)の顔写真・自己紹介
■ FP・インスペクションなどのサービス
■ 会社のブランド力
■ 住宅ローンなどの強み
なども比較することができます。
不動産屋さんに物件を紹介してもらう時代は終わりました。自分で気に入った物件を、気に入ったエージェントに相談する。こんな時代になっていくことでしょう。
SUUMOに同じ物件が複数掲載されるデメリット
次は、SUUMOに同じ物件がズラーッと並ぶデメリットを解説します。
デメリットは
■ 掲載が雑な会社が出てくる
■「売り急いでいるのかな?」と思われるかもしれない
またまた、ゆめ部長の事例をチェックしましょう。
左側は情報が充実していますけど、
右側はやる気のなさが漂いますよね。
写真なしの間取図だけなんて…雑すぎる…。
もっとヒドイ担当者になると
■ スキャナーで読み込んだ間取図が1枚だけ
■ 物件の詳細情報がスッカラカン…
こんな状態になることもあります。
なぜ、広告費を支払っているのにこうなるのか…?
理由を解説しましょう。
ポータルサイトへ情報登録する件数にノルマを設定している不動産会社があります。例えば…「月に10件登録」など。登録数がノルマに達していなければ、お問い合わせの順番を飛ばされるなどのペナルティーが科されることもあります。(歩合給の社員には痛すぎる!)こんなルールがあれば、SUUMOなどへ登録する目的が「お問い合わせをもらうこと」ではなく「登録件数のノルマ達成」になってしまいますよね。掲載の中身がどうでも良くなってしまうのは当然だと思います。
ゆめ部長としては、できれば、適当な登録はしないでほしいと考えています。不動産という高額な商品であるにもかかわらず雑な登録をされてしまうと、物件の信頼度が下がる気がするからです!
次は、売り急いでいる感が出る…という問題です。
こんな感じで登録されてしまうと、ゴチャゴチャしてわかりづらいだけでなく、探している人からすれば、「売り急いでいるのかな?」「何か問題があるのかな?」と思ってしまうかもしれませんね…。
ゆめ部長がサポートしている案件でも、売却期間が長引いたお客さまから「SUUMOの掲載件数が多いのが原因では??」との連絡をもらうことがあります。
でも…これは大した問題ではありません。
ゆめ部長の意見を聞いてください!
経験上、10社がSUUMOに掲載していても、大幅な値下げを受けなければならなかった…ということはありません。
また、長い間ずっと物件をチェックしている人が「まだ売れないんだね~早く売りたそうだから大幅な価格交渉して見よっかなぁ~」なんて思われそう…そんな意見も聞きますけど、これも大丈夫。なぜなら…メインターゲットは「探し始めて3ヶ月で購入できる一般的なお客さま」だからです。永遠に探しているマニアックなお客さまを基準に考える必要はありません!
ほとんど問題がないデメリット
VS
情報を拡散できるメリット
天秤にかけて判断してくださいね。
最後に…
他社の不動産屋さんから、この記事の内容を否定されることがあるそうです。しかし、ゆめ部長の売却サービス・Webページ「真っ直ぐ不動産仲介」は公正な視点で作り上げていますから嘘偽りはありません!
不動産仲介の仕事をマジメに15年以上も積み重ねてきた…そんな、ゆめ部長の努力の結晶がこのWebページですから、信用してもらって大丈夫です。不動産取引を理解していない「口だけ営業マン」の営業トークなんかに振り回されないでくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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