仲介手数料3%(税込)|消費税10%になって仲介会社の利益が減った!?
不動産売買のサポートに対して支払われる仲介手数料は「消費税10%」の課税対象になります。お客さまから仲介会社がもらう仲介手数料の計算式は、通常「成約価格×3.3%+66,000円(消費税10%込) 」です。しかし、新築一戸建てやリノベーションマンションなど、売主の不動産会社から仲介会社が受領する仲介手数料は「3% (消費税込)」 になることが多くなっています。そのため、消費税増税で仲介会社の売上がちょっとだけ減少してしまいました。
お客さまにはあまり関係ない話ですけど、ちょっとしたマメ知識としてお話しますね。
仲介手数料を詳しく勉強したいなら…
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
仲介手数料「3%(税込)」とは?
仲介手数料の計算式「3.3%+66,000円(税込)」とはちょっと違う…「3%(税込)」
こんな表記を見たことはありますか?一般的には、新築一戸建て、リノベーションマンションなど、売主が不動産会社になる物件の「販売図面」の下側(帯)に記載されている表記になります。
この帯には、売主の不動産会社情報、担当者の連絡先、仲介会社の報酬などの情報が詰まっているため、ほとんどの仲介会社が、帯の部分を自社の名前・連絡先・担当者名などが入った帯に変えてお客さまへ渡しています。
ところが、ゆめ部長のように「拡散されたら困りそうな情報が記載されていないなら、そのままでいいじゃん。いや、むしろ、売主会社がどこかも重要な情報だから、そのままの方が良くないかな?」と考える不動産屋さんもいるため、お客さまが「3%(税込)」という表記に疑問を持つ機会があるのでしょう。
「3%(税込)」「3.3%+66,000円(税込)」どれくらい違う?
売主が不動産会社になる場合、建物に消費税が課税されるため、仲介手数料の計算式は次のように少しだけ変わります。
( 成約価格-建物消費税 )×3.3%+66,000円
この知識を前提に、次の新築一戸建てを具体例にして「3%(税込)」と「3%+6万円(税別)」の金額を計算してみましょう。
土地価格:2,900万円
建物価格:1,000万円
消費税 : 100万円
総額 :4,000万円
「3%(税込)」
売主の不動産会社からもらう仲介手数料です。
( 4,000万円-100万円 )×3%
=117万円(消費税込)
「3.3%+66,000円(税込)」
買主さまからもらう仲介手数料です。
( 4,000万円-100万円 )×3.3%+66,000円
= 135万3,000円(消費税込)
差額を計算すると…
135万3,000円-117万円=18万3,000円
このように、ゆめ部長のような仲介会社は、新築一戸建てなどを契約した場合、買主さまからもらう仲介手数料よりも、売主の不動産会社からもらう仲介手数料の方がちょっとだけ少なくなってしまうのです(悲)
なんで「3%税込」が慣習になっているのか…
ゆめ部長も知りません!!
消費税が10%に増税!仲介手数料がいくら減るの?
新築一戸建てやリノベーションマンションなど、売主が不動産会社の物件を契約した場合、仲介手数料は「3%(税込)」でしたね。この「3%」には消費税が含まれていますので、消費税が「8%」から「10%」に増税されると、税引後の受取額が消費税増税分の2%だけ減ってしまうことになります。
この影響がどれだけあるのか…??先ほどの4,000万円・新築一戸建てで比較してみましょう。
ゆめ部長が売主の不動産会社から受領する仲介手数料は「3%(税込)」
消費税込の仲介手数料は…
(4,000万円-100万円)×3%= 117万円
ここから消費税を抜いた金額を計算すると…
消費税が8%の場合
1,170,000 ÷ 1.08 = 1,083,334円
消費税が10%の場合
建物消費税も上がっちゃいますよね。
計算してみると…
100万円÷8%×10%で125万円
(4,000万円-125万円)×3% = 116万2,500円
1,162,500 ÷ 1.10 = 1,056,819円
報酬の差を計算してみると…26,515円
これが1契約あたりの減収になります。
「なんだ、それくらい気にするなよ!」と思われるかもしれませんけど、消費税が5%の時と比べれば68,181円の違いになります。これは大きいですよね。また、消費税が8%から10%になった場合で年間の契約本数が50件なら、130万円以上の差が出る計算になるのです!
補足…
営業マンの歩合給は消費税を引いた後の売上に対して歩合率をかけます。歩合率30%の会社なら1契約で-8,000円。1年間で24契約するなら20万円弱も収入減少になってしまいますね。売上が悪い営業マンなら、あまり気にならないかもしれませんけど…。
最後に…
新築一戸建てやリノベーション済みのマンションを専門に扱っている仲介会社さんは、消費税増税の影響を受けているはずです。
その補填として、仲介手数料以外で利益を出すために、「住宅ローン代行手数料」・「火災保険の代理店手数料」・「バックマージン」などを増やすべく営業を強めてくる可能性があるので、ムダなお金を請求されないように注意してくださいね!
本日はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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