不動産屋さん同士で競争して私に有利な条件を提示してください!【イヤだな…と思うお問い合わせ 1】
不動産取引の現場で「イヤだな…」と思ったお問い合わせをゆめ部長がぶった切るシリーズ【全10話】の【1話目】です!
ゆめ部長に対して「不動産屋さん同士で競い合って、私が有利になる条件を提示してください。」というお問い合わせがありました。上から目線がイヤ過ぎて、全く仕事をする気にならなかった…。こんなお問い合わせに物申します!
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
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不動産屋さんに届くイヤな問い合わせメール…
不動産屋さんには「イヤなお問い合わせメール」が思っているよりもたくさん届きます。売却編・購入編に分けて2つのメールを紹介しましょう!
イヤな問い合わせメール【マイホーム売却編】
まずは、マイホーム売却編です。
問い合わせメール
一般媒介契約を5社と結びました。全て仲介手数料は税込30万円でやってもらうことにしました。時間は長くかかっても構わないので高く売ることを希望しています。納得できる金額で買う人が見つかるように、各社が競い合い、どんどん広告してくれることを期待しています。ネット以外でどんな売却活動ができるのか教えてください。
ゆめ部長が物申す!
安い報酬で競い合えと?
報酬はちょっとしか払わないと??
広告費はガンガン使えと???
ハッキリ言います。
あなたに優しく接する必要性が全く感じられません。あなたみたいな自己中心的な人に対応すると、大切なお客さまに優しく接するために貯めた「心のエネルギー」を消費しちゃうんですよ。もったいないから、あなたには使いません!!
「不動産屋さんに大赤字を計上させても、自分だけは大きな利益を出したい。」こんな主張になっていることに気が付いているのでしょうか??上記のメールは文章を少し変えてあるのですけど、加工前のメールはもっとワガママな雰囲気が漂っていました。きっと…そういう人なのでしょうね。
似たような体験談をもう1つ紹介しておきます。
地元密着の中堅不動産会社に勤務していた時の話。売主さまからこんな提案を受けたことがあります。
ゆめ部長は「新聞折込広告+現地販売」の担当ね。
ネットでよく見る○○不動産は「ネット」担当、
地元の○○不動産は「電柱看板」担当。
大手の○○さんにも声をかけておこう。
こんな感じで一般媒介契約すれば完璧だよね!
さらに暴走は加速…
購入は … 値下げ + 仲介手数料値引き
売却は … 高値売却 + 仲介手数料値引き
これなら、あの新築一戸建てに引越できると思うの!!!
悪い人ではないんですけどね…。
その話を自分がされたと仮定して…
少しだけ想像力を持って、
少しだけ優しさを持って、
考え直してみて欲しいものです。
悪気がない暴走だと思ったので、優しく、お断りしました。
イヤな問い合わせメール【マイホーム購入編】
次は、マイホーム購入編です。
問い合わせメール
「現在、〇〇マンション・3,980万円の購入を検討中。先日内覧したときの不動産屋からは仲介手数料が3%かかると言われ、価格交渉は180万円が限界とのこと。これでは納得いきません。他の不動産屋にも問い合わせしてあり、私のためにどれだけ良い条件を提示してくれるかで、不動産屋を決めるつもりです。希望は仲介手数料ゼロで、3,500万円での購入を目指しています。」
ゆめ部長が物申す!
180万円も価格交渉を通してもらっておきながら、さらに300万円値下げしてほしいからその不動産屋さんを裏切る…ということですね??裏切ったうえで、更なる値下げを通してもらった不動産屋さんには、報酬である仲介手数料は一切支払いたくないと?
話があるから、そこ、正座して座って。
本気で言っているなら…怒るよ?
自分の予算だとリノベしていないマンションしか購入できない。でも、リノベ済みマンションが気に入ってしまった…。だから、仲介手数料は削って、メチャクチャな価格交渉を通してもらえばイイじゃん!そう考えたのですね。
では、ゆめ部長が断罪します。
あなたは、不動産屋さんの「敵」です。
頭を冷やしてから出直してください。
偉そうな問い合わせに対応する不動産屋さんも悪い!
2つのメールを読んで…どう思いましたか??
「返信する必要はない!」と思いますよね。
今までの不動産屋さんは、こんな問い合わせでも「集客するのに経費がどれだけかかっているかわかってんのか!?」と上司に文句を言われるので、対応するしかありませんでした。
でも、ゆめ部長はこんなのおかしいと断言します!
営業マンは人間ですから、時間・体力・精神力は有限です。これらのエネルギーは「大切なお客さま」に使うべきであって、こんな人たちに0.1%でも使ったらもったいないのです。少しでもかかわれば、あっという間にやる気を吸い取られてしまいますし…。
この人たちに対してゆめ部長が物申すと…
「不動産購入(売却)するなんて初めての経験なんだから、どこまでやってもらえるかわからないし、言うだけタダなんだから、頑張ってくれたらイイじゃないか!」
こんな反論をする人がいます。
この反論もわかっていなくてダメですね。
お客さまが「上」で
不動産屋さんが「下」ではありませんから!
新人の不動産屋さんもこのブログを読んでくれているみたいなので、ちょっとだけアドバイスしておきます。
不動産屋さんは自分のスキルを磨き、毅然とした態度で仕事に励むべきです。そうすれば、次のようなメリットが生まれますよ!
知識を学び、経験を積む
↓
提案できることが増える
↓
やることが多くて時間が足りなくなる
↓
イヤな問い合わせに対応する時間なんてない!
大切なお客さまからの評価が高まる!
↓
仕事が楽しくなって収入も増える♪
プロ意識を持ってレベルが高い仕事をしていれば、ペコペコ頭を下げて「ははぁ~お客様ー」なんて態度で接する必要はないのです。
イヤなお問い合わせが増えている理由を考える…
イヤなお問い合わせは確実に増えています。なぜだろう…と疑問だったので、知り合いの不動産屋さんと考えてみました。
その結論は次の2つです。
理由1…
不動産屋さんの数が多すぎて競争が激しすぎる。結果、お客さまの奪い合いになり、儲からない会社は生き残るためにイヤな問い合わせにも対応してしまう。
理由2…
不動産売買に関する情報をネットで簡単に得られるようになった。結果、不動産屋さんの優位性が失われて立場が弱くなり、上から目線のイヤな問い合わせを増やしてしまった。
ネットで「不動産屋は歩合給の社員が多いから、こっちが買う気を見せればなんとかしてくる(笑)」なんて書き込みを見たこともあります。
求められるサービスの質が高まり、ユーザーが暴走しているのは不動産業界だけではないと思いますけど、ちょっと、酷いですね…。
不動産業界が襟を正してまっとうな仕事をしてから…という条件付きにはなりますけど、現場から「NO!!」の声を上げていくべきです。そうしなければ、優秀な人材が不動産業界に入ってきてくれません。新しい風を送り込む必要があると思っています。
最後に…
世の中、本当にいろんな人がいますよね。
尊敬できるお客さま
応援したいお客さま
ばかりではなく、
相性が悪いな…と感じたり、
この人のために仕事をするのはムリ…
そう感じる人も残念ながらいるものです。
今までの不動産業界では、こんな人からのお問い合わせだったとしても「文句を言わずやれ!」と会社から言われたでしょう。しかし、これからの時代は絶対に変わっていきます。
イイ仕事をする会社は、
お客さまから選ばれるだけでなく、
お客さまを選ぶのが当たり前になる!
そう信じています。
だから、良い仕事をしましょう。1つ1つ丁寧に。
その積み重ねが「セルフブランディング」になるのですから。
頑張る不動産屋さんと不動産業界を良くしていきたいな。
というわけで、本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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