価格がいくらまで下がるか教えてください!【イヤだな…と思うお問い合わせ 6】
不動産取引の現場で「イヤだな…」と思ったお問い合わせをゆめ部長がぶった切るシリーズ【全10話】の【6話目】です!
「価格がいくらまで下がるか教えてください!」というお問い合わせがありました。実は、この問い合わせ…本当にたくさん届きます。
売主さまは現在の販売価格での成約を目指しているのに、電話一本で「〇〇万円まで値下げに応じますよ!」なんて簡単に言うわけがありません。なぜ、こんな当たり前のことが理解できないのかなぁ~。というわけで、今回は「自己中でセコイ人」に物申します!
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
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売主さまの立場で考える想像力が大事!
現地内覧すらしていないのに、電話やメールで「価格がいくらまで下がるか教えてください。」と気軽に質問してくる人がたくさんいます。
自己中感漂う電話とメール…
ホントに大っ嫌いなんだよなぁ~~
メールにsuumoのリンクを貼り付けて「いくらまで下がりますか?」とコメントを入れて問い合わせをしてくるんです。少なくともやる気はでませんよね。
逆に、質問させてください。
あなたが不動産を売却する売主さまだったとして、担当する不動産屋さんから「○○さん、いくらまで値下げするつもりがありますかーー!?」と聞かれたらどうですか??
さぁ、想像してください………。
「早く売りたいなら値下げ幅くらい言うでしょ?」と思いましたか?
それなら、不正解 ×××
「はぁ?何言ってんの!?」
「あんたはどっちの味方なんだよ」
これが、正解 ○○○
ゆめ部長はこんな聞き方を売主さまにしませんから、知り合いの不動産屋さんから聞いたり、事務所内での会話を聞いてのことです。
ゆめ部長が売却活動を丁寧にサポートしても売れなくて、根拠を提示したうえで値下を提案したとしても、不機嫌になる人・ちょっと怒る人がいるくらいですからね…。
売主さまは少しでも高く売りたいわけですから「300万円下げてもいいよ。」なんて簡単に教えてくれるはずがありません。もし、早く売るために価格を下げてもいいと思っているのであれば、販売価格をとっくに下げていると思いませんか?
買主さまにとって一生に一度の大きな買い物かもしれませんが、売主さまにとっても大きな資産の売却になり、損はしたくないし失敗したくないわけです。
このような相手の立場を想像することができれば、「いくらまで下がるか教えてください。」ではなく、「プロの意見として、いくらまでなら下がる可能性があると思いますか?」という質問になるはずです。
売主さま・買主さまの双方にとって高額な商品であるということを忘れないで欲しいな…と思っています。
不動産の価格交渉は自分の準備をしてからにしましょう!
不動産の価格交渉は、購入申込書を提示して、「○○万円なら購入します。」と意思表示をして行います。売主さまにとっても大きな金額の契約ですから、価格交渉を受けるかどうか、真剣に検討したうえで回答してくれます。
簡単に結論を出せるものではないのですから、買主さまも購入に向けた準備をしっかりしたうえで価格交渉するべきです。
買主さまの準備は具体的には次のようなものになります。
■ 住宅ローンの事前審査を通しておく。
■ 利用したい金融機関を事前に調べておく。
■ 資金計画・返済シミュレーションを確認しておく。
■ 手付金をいつでも出金できるように準備しておく。
■ 売買契約日・引渡日の希望を考えておく。
などなど。
価格交渉を行う場合は、「不動産購入申込書」に希望金額・手付金額・売買契約日・引渡日などの条件を記載することになります。「価格交渉を受ける代わりに、他の条件は売主側にあわせて欲しい」と言われることもありますから、交渉で最優先したいことが何なのか、その点も考えておきましょう。
【 参考知識 】
不動産屋さんが値下げ幅を把握していることもありますので、参考知識として知っておいてください。
新築一戸建て・リノベーション済みの中古戸建・リノベーション済みのマンションなど、不動産屋さんが売主になる物件の場合、その不動産会社と仲良くしている仲介会社であれば「値引き枠」をもらっていることがあります。
不動産屋さんではない個人が売主さまの物件でも、不動産屋さんによっては「○○万円までは覚悟しておいてくださいね。」と事前に伝えておき、売主さまの承諾を得ておく…という営業方法を取っている場合があります。まぁ、ゆめ部長はこういうやり方はキライですけどね。
こんなケースであれば、不動産屋さんと仲良くなれば、うまく情報を引き出せることもあります。ただし、価格交渉は最後の切り札ですから、電話してすぐに教えてくれるかどうかはわかりませんよ。
複数物件に価格交渉を入れたり、二段階で交渉するのは絶対ダメ!
「価格がいくらまで下がるか教えてください!」こんな問い合わせをする人は、もっとエグイ価格交渉をしかけてくることがあります。
それは…
複数の物件へ同時に価格交渉を入れて、1番安くなった物件に対して購入するかどうかを検討しようとしたり、交渉が通って1度話がまとまったにもかかわらず「交渉ってもんはこっからが勝負なんだよ!」と言いながら二段階の交渉を企てます。
「安く買うこと」しか考えていない自分中心的でセコイ人たちですね…。本人は交渉が上手いと思っているのかもしれませんが、売主さまがこのような交渉にどれだけ怒りを感じているか知るべきです。
二段階の交渉を断られた後、
「やっぱり最初の金額で買います。」と言っても…
「お前には売らん!」
「非常識な人とは係わりたくありません!」
こうやってあっさり断られます。
つまり、交渉がヘタってことです。
こんな価格交渉は大きな会社に勤めている人に多いような気がします。自分の仕事経験を生かして価格交渉しているのでしょうけど、それは、勤務先の企業ブランドがあったからこそうまくいくものであり、あなたの勤務先とかかわりのない個人の売主さまからしたら「何でそんなに上から目線なの?」と思われるだけです。
ちなみに、不動産屋さんからも嫌われます。
こんな交渉は止めておきましょうね。
参考記事…
最後に… ナマイキ発言をお詫びします
ゆめ部長はこのような質問をする人にかなりの時間と労力を奪われてきましたので、グチが混ざり、ナマイキな印象の記事になってしまいました…。
イヤな気持ちにさせてしまったら…ごめんなさい。
ゆめ部長は、安く買いたいと思うのは当然であり、価格交渉が悪いとは全く考えていません。実際、購入を担当するときは、ほぼ全ての案件で価格交渉を行っています。大きな金額交渉を通した経験や、難しい交渉を粘り強く行い希望通りの金額にできた経験もあります。
どちらかと言うと、価格交渉は買主さまのために通したいと考えているくらいです。
しかし、相手の立場を考えることもなく、自分の都合だけを相手に押し付けるような交渉依頼には、ハッキリ「NO!」と言わせてもらいます。
不動産売買は人と人とのつながりなのです。皆さまが価格交渉をする場合は、売主さまの立場を考え、自分ができる準備をしっかり行うようにしてください。購入意欲があり、準備もしっかりできている状態での価格交渉なら、ゆめ部長も全力でチャレンジすることをお約束します!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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