株式会社 麻布ハウス
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水曜日
2018年11月29日
ゆめ部長のブログ

5物件同時に大幅交渉を入れてほしい!【イヤだな…と思うお問い合わせ 7】

「イヤだな…と思うお問い合わせ」シリーズ【7】は、私たち不動産屋さんに対して「複数の物件へ同時に大幅交渉を入れてほしい」というお問い合わせです。5物件にまとめて交渉を入れるというやり方は、売主さまに対して失礼なことだと私は思います。…こんな不動産取引の現場をみなさんに紹介します。

 

不動産業界15年・宅建マイスター・2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~

 

【目次】

1.  最初のお問い合わせからの流れをまとめると…

2.  5物件同時に大幅価格交渉なんて…やるわけがない!

3.  「買主が不利じゃないか!」って…

4.  結果、お断りすることに…

5.  最後に…

最初のお問い合わせからの流れをまとめると…

数年前のことですけど、複数の物件を内覧したいとのお問い合わせと一緒に次のようなメールが届きました。

 

「内覧して気に入ったらまとめて価格交渉を入れて欲しいと考えています。なお、すでに不動産屋さんを通して30件以上内覧済み。若干、これまで時間とコストをかけてくれた担当者への礼儀を考えましたが、諸費用 + 価格で最安値契約を目指しているため御社へ連絡しました。ビジネスのため担当者への対処に関して心配はいらないと思いますが、よい対処法があればあわせて教えてください。」

 

文章のムダな箇所を削るとこんな感じでした。

 

このメールを見た瞬間、「こういうのやりたくないな。」と思いました。

 

まとめて価格交渉して欲しいという要望も「なに言ってるんだろ、この人…」と思いましたが、今までの担当者さんへの対応がひどすぎるのがすごくイヤでした。

 

1組のお客さまのために30件もご案内したら費用対効果が悪すぎますから、営業マンの給料で考えれば赤字だと思います。それにもかかわらず長い間付き合ってくれた担当者さんをあっさり裏切り、時間とコストを「若干」しかかけていないという認識。

 

「若干」じゃないよ!「大層」な時間とコストだよ!!と心で叫びながらも、サラリーマンをしていた私は断ることができず、仕方なく対応することにしました…。

 

ちなみに、「よい対処法があれば教えてください。」への私の回答は、「その担当者さんを通して購入するべき。」です。

 

ビジネスだから…なんて関係ありません!しっかり頑張ってくれたから30件も内覧し続けられたわけですよね。態度が悪いとか信用ができないとかであれば、途中で他の不動産屋さんに変更していたはず。感謝の気持ちが通じない仕事は誰だってやりたくないものだと思うのですが、皆さまはいかがでしょうか?

 

話を元に戻しまして、サラリーマンの私はこのお問い合わせへ対応をすることに。現場を見る前から価格交渉をしたいと言っても仕方がないので、まずは現場を見てみましょうと提案をして、「まとめて価格交渉したい」という要望は後で説得しようと考えました。

 

なんとなく予想していた通り、メールのやり取りはとても大変でした。物件の問い合わせメールがたくさん送られてくるし、意味のわからない細かい質問もしつこく送られてきました。それでも、根気強く返信していたら気に入られ、「こんなに的確に回答してくれたのははじめてだよ。」と褒められてしまいました。

 

まったく嬉しくなかったので、私はこの人が本気でイヤだったのだと思います。 (また余計な話でした…。)

 

その後、5回ほど現地のご案内を重ね、最終的に5物件が候補に残りました。2件は明らかに相場よりも高いチャレンジ価格で販売していましたが、残りの3件は相場に合っていると感じられました。どの物件で決めるのかな…と思っていたら、驚くべき内容の依頼が…。

 

「この5物件全部に大幅交渉を入れてみて。そこで交渉が通った物件の中から購入するかどうかを検討するから。」

5物件同時に大幅価格交渉なんて…やるわけがない!

最初のお問い合わせメールで書いてあったことは本気だったようです。全ての候補物件へ300万円~500万円の交渉を入れて欲しいと言われたので、不動産取引の慣習や仕組みを説明して説得を試みました。

 

価格交渉をすれば、売主さまは大事な資産の売却に関して「この金額で売ってしまってもいいのだろうか…」と、真剣に検討します。その結果、もしこの大幅な価格交渉が通れば、売主さまは契約になることを期待するわけです。

 

それにもかかわらず、まだ購入するかどうかも決めていなくて、隙あらばもう一声価格交渉を入れようとするのは、どう考えてもマナー違反です。

 

不動産取引は高額な商品の売買を行うわけですから、複数の候補があった場合、1つずつ交渉を進めていくことになります。もちろん、売主さまが決断を下すのに時間がかかっていたり、他のお客さまと競合してしまっているような場合でしたら、2件目の交渉に取り掛かることもあり得ます。

 

買主さまにとっては大きな買い物。でも、売主さまにとっても高額な資産の売却です。不動産取引は人間のイヤな部分が出てくるもので、買い替えを担当すると、買うとき・売るときで言うことが逆転する人が少なからずいます。安く買いたい、高く売りたいと考えるのは構いませんけど、相手の立場を少し想像したうえで交渉をするようにしてほしいものです。

 

「5物件同時に交渉をするのは不動産取引の慣習ではマナー違反のため、私は対応することができません。もう1度、考え直してみてください。」そう伝えた結果、どういう言葉が返ってきたのか…

「買主が不利じゃないか!」って…

この夫婦の考えは、不動産取引で一般的に行われている交渉が「買主にとって不利なものになる」というものでした。

 

私の説明に対しては、「俺は仕事でものすごい金額の値引き交渉を何度も通したことがあるんだ。現金で買うと言えば金額を下げるのはあたりまえだし、自分が納得する条件を引き出すために手を尽くすのが当然だ。」という内容の話をしていました。

 

でも、よく考えて欲しいのですけど、この人が言っているのは B to B (企業間取引)での話です。今回のように売主さまが個人だと B to C になります。B to B での常識なんて、ビジネスをしているわけではないので B to C では通じません。

 

※B = Business C = Consumer

結果、お断りすることに…

話は通じないし、主張は自分勝手だし…。この人の幸せを望む気持ちにはなれなくなり、私は価格交渉をお断りしました。その後も何度かメールは来ましたけど、当たり障りなくサラッと返信するうちにフェードアウトしていきました。

 

「どこかで契約したらもったいないじゃん!」と社内では言われましたけど、この手の人は契約になってからもトラブルを起こす可能性が高いと言えます。契約できなくてホッとしている、というのが私の本音です。

最後に…

「不動産取引の慣習」に納得できない人がいるかもしれません。しかし、この慣習は膨大な数の取引を重ねる中で積み上げられてきた「妥当な考え方」なのです。

 

高額な商品であるが故に、意見が対立して争いごともたくさん発生します。だからこそこの慣習が生まれたわけですから、この基準に沿って取引を行うことは、トラブルなく取引を成立させるためには大事なことなのです。

 

人と人とのやり取りは温かさがなくなったら寂しいと思います。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。よかったら、Twitterもフォローしてください!!

この記事を書いた人
ゆめ部長 ユメブチョウ
ゆめ部長
不動産のことが大好き!宅建マイスター&2級FP技能士の「ゆめ部長」です!営業スタッフとして、たくさんのハッピーなご縁を結ぶ経験を積んでから、「Webページ製作スタッフ」 兼 「スペシャルエージェント」として活躍中♪毎日のお仕事に情熱をもってワクワク取り組んでいます!夢は、みんなに頼られる優しい不動産屋さんとしてTV出演すること!!

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