居住中でも、空室でも、内覧予約を取るのはけっこう大変!「いつになったら予定が決まるんだ!」と怒らないでくださいね。
suumoなどのポータルサイトで気になる物件が見つかったら、現地を見に行くために不動産屋さんへ内覧予約を入れますよね。ところが…不動産屋さんに内覧予約を入れたのに、なぜか、予約確定の連絡がなかなか来ません。その日のうちに予約確定の連絡が来ると思っていれば、「いつになったら予定が決まるんだ!」と怒ってしまうことでしょう。
でも、問い合わせをもらった不動産屋さんの立場からすると、これはどうしようもないことなのです。不動産屋さんだって、早く予定を確定させたいと思っています。できるだけ営業成績に繋がる仕事を週末に詰め込みたいですからね。
お客さまだけでなく、問い合わせをもらった不動産屋さんも、内覧予約を早く確定させたい。でも、確定できない…。この理由をわかりやすくお話しますので、「予定が確定するまで少し待たされるものなんだな…」ということを理解した上で内覧予約を入れてもらえればと思います。
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
不動産の内覧予約は「居住中」「鍵を店舗に借りに行く」「現地に鍵あり」の順番で楽になる!
この記事は、ゆめ部長がマイホームの購入をサポートする時の話になりますけど、不動産を売却する売主さまにもぜひ読んで欲しいと願っています。
なぜなら…
不動産屋さんの業務を知っていれば、内覧予約をもらったら「迅速に対応してあげよう!」と思えるはずだからです。迅速に対応することで、内覧数を増やすことができ、結果として良い条件での成約に繋がりやすくなります。つまり!内覧希望者さんだけでなく、売主さまにとってもメリットがあるわけですね。
では、不動産屋さんが内覧予約を取り付ける仕事を一緒に見てみましょう。
まずは、下の図を見てください。
具体例を入れながら説明していきます。
売主さま担当:仲介会社A
買主さま担当:仲介会社B
仲介会社Bが、顧客登録をしているお客さまに物件を5件紹介しました。そのうちの1件が希望条件ピッタリだったので、その物件の売却を担当している仲介会社Aに内覧予約を入れました。
イメージはできましたか??
この場合の内覧予約は、売主さまが次のどの状況にあるかで、不動産屋さんの内覧予約取り次ぎが大変になるかどうか…が変わってきます。
■ 居住中
■ 空室:鍵を店舗で保管中
■ 空室:現地にキーBOX設置済み
居住中が1番大変で、現地にキーBOX設置してあるのが1番楽です。
順番に見ていきましょう~~
【1】売主さまが居住中
居住中の場合、次のような流れで内覧予約を入れます。
買主さま ⇒ 仲介会社B ⇒ 仲介会社A ⇒ 売主さま ⇒
仲介会社A ⇒ 仲介会社B ⇒ 買主さま
もう少し詳しく見ていきましょう。
買主さま
電話・メールなどで仲介会社Bへ連絡しますよね。
仲介会社B
電話・メール・内覧依頼書FAXなどで仲介会社Aへ連絡します。メール・内覧依頼書FAXの場合、念のため、到着確認の電話をすることが多いです。
仲介会社A
内覧予約が入ると売主さまへ連絡を入れます。電話ならすぐに確定できることもありますけど、メールでのやりとりだと、返信に時間がかかることも…。
これで、ようやく、売主さまに内覧希望の連絡が届きました。
ここから、内覧可能日程の連絡が戻ってきます。このとき、間に入る誰かの都合が悪ければ、内覧できなくてやり直し…ということになるのです。
はぁ~ メンドクサイ。
ネット予約で完結させればいいのに…。
まぁ、この煩わしさを利用して「囲い込み」をしている不動産会社がいるから変える気はないんだろうなぁ~。
おっと、脱線ですね。
上記のように、内覧予約を確定させるのは大変です。そこで、内覧予約を確定させやすくするためのアドバイスをお話したいと思います!!
売主さまが居住中の場合、売主さまの都合で内覧できない場合がありますよね。ちょっとメンドウなのは理解できますけど、買主さま側は内覧をお願いする立場でもあるわけですから、都合が良い候補日程を2つ・3つ提示するようにしましょう。
複数の物件を内覧したい場合…
居住中の物件は1つ1つ予約を確定させないといけません。1つ決まったら、遅刻しないように、内覧時間と移動時間を考えながら次の予約を入れていきます。1日で複数の居住中物件を内覧するのは難しいですから、優先順位を付けて、不動産屋さんに伝えてあげてください。
土日の予定をなるべく入れずにマイホーム探しへ集中して欲しいですが、難しい場合は「土曜日の〇時~〇時・日曜日の〇時~〇時はOK」というように内覧可能な時間をなるべく増やすことをオススメします。
ここまで協力してもらえれば、内覧予約を一気に入れることが可能できます!
少し脱線して、不動産屋さんの苦労話を紹介させてください。
不動産取引の現場では、このようにお願いをしても、なかなか協力をしてもらうことはできません。正直、思いやりがなくてワガママな人がすごく増えていると感じています。
よくある「悪いお問い合わせ」を見てください。
「売主さまの都合がよい日程を教えてください。そこで都合が合えば内覧するかどうかを決めて連絡します。」
というお問い合わせです。
何が良くないのか…わかりますか?
売主さまが土日で候補日程を教えてくれたとしても、すぐに内覧予約を入れなければ、売主さまが予定を立てられず困ってしまいますよね。内覧するかどうかもわからない人のために、週末の予定を決められないというのはかなりストレスに感じられるそうですよ。
また、「土曜日の〇時~〇時ならいつでもOKなので内覧させてください。」というお問い合わせに応じて日程を確定させたら、直前で「あと1時間だけ遅くしてもらえますか?」と気軽に連絡してくる人も多いです。
居住中の物件を内覧する場合、売主さま・仲介会社A・仲介会社Bのみんなが日程を調整していることを知ってもらえたら…と思います。
不動産取引の現場をわからなければ、まぁ…仕方ないですよね。でも、少し思いやりの気持ちを持って想像したらわかることなので、相手のことも考えながら対応してもらえたら嬉しいです。
気持ちよく「はじめまして!」の挨拶ができたらいいな~と願って書いてみました。
【2】空室で鍵を店舗に借りに行く
次は、空室で鍵を店舗へ借りに行くパターンです。居住中よりだいぶ楽ですけど、そこそこ大変なんですよね…。
「空室物件だから、いつでも内覧できるでしょ?」と考えがちですけど、鍵が現地に設置されていない場合、鍵の手配などが必要になり、すぐに内覧できないことがあります。
3つのケースを見てみましょう。
ケース1:鍵を管理している不動産屋さんが遠い…
ゆめ部長の過去の経験ですが、横浜のマンションをご案内するために、鎌倉まで鍵を取りに行ったことがあります。店舗は鎌倉駅から徒歩15分。内覧物件は横浜駅から徒歩15分。そうすると、鍵を借りて、内覧して、鍵を返却しなければいけないので、1日に2件・3件案内するのはかなり厳しいです。
ケース2:人気物件で複数の内覧予約が入っている。
人気物件で朝の10:00~内覧があり、鍵の返却が12:00。その次が15:00~16:00まで鍵を貸し出す予定が入っていたとします。12:30~14:30まで鍵を借りる予約をしたところ、同じ時間に他の不動産屋さんも内覧したいとの話が入ってきました。
そうすると、その不動産屋さんと打ち合わせをして、鍵をどちらが借りに行って、返却するのか…鍵の受け渡しはどこで何時にするのか?という打ち合わせが必要になります。こんな相談だけでも30分以上かかるのはよくあることなのです。
ケース3:担当者が立会必須の物件
不動産屋さんが現地を案内した後に、電気の消し忘れ・鍵の閉め忘れ・窓の閉め忘れなどのトラブルがたくさん発生します。本当に怒りがMAXになるくらいヒドイ不動産屋さんが多いため、このような経験をした売主さまが「担当者立ち合いでないと内覧させない!」という条件を付けていることがあるのです。
そうすると、居住中の物件と同じで、担当者さんの都合を確認して日程調整をしなければいけなくなります。
不動産屋さんの苦労が少し伝わりますでしょうか…(涙)
【3】空室で現地にキーBOX設置済み
最後は、空室で現地にキーBOX設置済みの場合です。
これは、もう、本当に楽です。
事前に内覧依頼書をFAXしておけば、鍵の場所とキーBOXの解除番号を予め教えてもらえたり、現地に着いてから電話すれば教えてもらえます。
ただし…土日が定休日の不動産屋さんがありますので、空室だからと安心せずに、早めに内覧予約を入れてもらえると助かります!
ちなみに、ゆめ部長の不動産売却サポートでは、空室なら現地にキーBOXを設置することをオススメしています。誰が入るかわからない…というデメリットはありますけど、この記事を読んでもらえたら、メリットの大きさがわかりますよね!?
不動産屋さんの定休日、連絡が取れない売主さま。
不動産屋さんの定休日は、火曜日と水曜日、水曜日と木曜日など会社や担当者さんによって異なっています。また、定休日に契約などをした場合、月曜日や金曜日に代休をとっていることもよくあることです。
内覧予約は担当者さんに対して連絡するのが一般的ですから、担当者さんがお休みだと、予約を入れることができません。少し前であれば、携帯に電話してつながることも多かったのですが、最近は定休日には電話の電源を切っていることも多いため、予約を入れるのが大変になりました。
また、売主さまと連絡が取れないこともよくあることです。メールの返信がなく、電話にも出ない…。「全ての売主さまが売却活動に積極的なわけではない」ということを知っておいてくださいね。
例えば、月曜日に内覧依頼書を担当者さんへFAXしたとしましょう。やる気のある担当者さんですぐに電話をしてくれたのに、売主さまにつながりません。メールも入れておきましたが、月曜日中には返信がありませんでした。
火曜日・水曜日が担当者さんの定休日で連絡を取れず…。
木曜日にメールの返信があり、「あと1時間遅くしてくれませんか?」とのこと。そこで、買主さまへ電話をしたら「あと30分だけなら早められます。」という回答。仕方がないのでまた連絡をしたけど、売主さまの日程調整ができません。
散々やり取りをしたけど、結局、次週で再調整することになりました。
最後に…
売主さまは不動産という高額な商品を売りたいわけですから、お客さまの希望日時に合わせる努力をして、たくさん内覧してもらいましょう。よい条件での成約を勝ち取れたら想像以上に嬉しいものですよ!
買主さまは内覧させてもらうわけですから、最初に書いたような方法で内覧予約をいれるようにしましょう。大きなお買い物ですから、「はじめまして。」のご挨拶は気持ちが良いものであったほうがイイに決まっています!
売主さま・買主さまのどちらも、この記事を読んで、相手のことを思いやって対応してくれるようになるといいな…と思います。
あっ、もちろん、不動産屋さんが迅速・丁寧に対応するのはあたり前ですからね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
“不動産の「悩み・不安・怒り」を解消するぞー✨ のお役立ち情報をツイート ✅ホンネで語るよ ✅業界の裏側…コッソリ教えるよ ✅役立つ知識を集めて発信するよ ✅さんへ優しく解説するね ✅ガンバル不動産屋さ…
— name (@yumebucho) YYYY年MM月DD日