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2019年09月14日
不動産売買の知識

トラブルの発生源「付帯設備表」を宅建マイスターが解説します!

付帯設備表は「言った・言わなかった」「聞いた・聞いていなかった」の争いが生じやすいので注意が必要な書類です!大手の研修では「付帯設備表・物件状況報告書の説明に1番時間を使うべき!」と教えられるにもかかわらず、不動産屋さんの考えが甘いためトラブルが絶えません…。

 

そこで!皆さまが安心して不動産売買を行えるように、宅建マイスターが丁寧に解説したいと思います。

 

不動産業界15年宅建マイスター(上級宅建士)2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~

「付帯設備表」とは…?

付帯設備表とは、売買対象不動産に関する設備の「有無」・故障不具合の「有無」を買主さまへお知らせする書類です。

 

残置する物と撤去する物の認識違いによるトラブルや、故障不具合を言った・言わなかったのトラブルを防止する役割があります。

 

ゆめ部長がいつも使っている付帯設備表の「記入上の注意」を引用しておきます。ちょっと長いので、興味があれば…どうぞ。興味がなければ、紫の文字は飛ばして次にいってください!

 

公益社団法人全日本不動産協会の売買契約書では、この「付帯設備表」が契約書の付属書類となっております。

売主様には、本付帯設備表を媒介契約締結後、速やかにご記入下さるようお願いいたします。また、本付帯設備表の記載内容については、買主様だけではなく、購入検討のお客様に参考情報としてご提供させていただきますので、あらかじめご承知おき下さい。本付帯設備表は重要な書類ですので、下記内容を十分にご理解の上、記入漏れのないよう正確にご記入ください。

不動産売買契約では、売買物件の設備に関する状況等が売買契約締結時にどのような状態にあるのか、またどのような状態で買主様に引渡すかを明確にしておく必要があります。「設備の有無」欄は、売買対象となる設備を明らかにするものであり、売主様が「設備の有無」欄に「有」とした設備が引渡しの対象となります。この場合、「有」と記入した設備に関して故障・不具合等がある場合には、その状況を備考欄にご記入ください。また、買主に説明を必要とすると思われる事項、設備を使用するうえで買主に伝えておいた方がよいと思われる事項についても、この備考欄にご記入ください。

売主様は、買主様へ引渡す各設備について、買主様に引渡すまでの間は、善良なる管理者としての注意義務をもって契約時の状態を保持するように努めてください。

付帯設備表の記載事項

付帯設備表は4つの団体(FRK・全日・全宅・全住協)で少しずつ記載内容が異なります。ゆめ部長は全日(全日本不動産協会)に所属していますから、全日の書式を中心にしつつ、FRK(大手が所属している団体)の良いところを取り入れて解説します。

 

付帯設備表の大項目は次の通りです。

 

1. 主要設備

給湯関係  水回り関係  空調関係

 

2. その他の設備

照明関係  収納関係  建具関係  その他

 

「1.主要設備」と「2.その他の設備」という分け方をしているのはFRKの書式で、全日では1番と2番で分けていません。なぜ、全日に所属しているゆめ部長が1番と2番を分けたかと言うと…FRKでは、主要設備には1週間の設備保証を付けるのですが、これが妥当だと考えているからです。この点はあとで説明します。

 

記載事項の詳細は下記の画像を見てください。なお、マンション用と土地戸建用の2種類があります。

【1】マンションの付帯設備表

【2】土地戸建ての付帯設備表

付帯設備表はいつ記入するべき?

付帯設備表には、設備の故障不具合も記載します。買主さまの立場で考えてみると…現地を確認した際に故障不具合の箇所を確認したいはずです。床暖房や埋め込み式のエアコンなどが故障していれば、補修費用は高額になりますから、検討する際に重要な判断材料になりますよね。

 

ここで知っておいて欲しい重要なことがあります。

 

それは…普段生活しているマイホームでは、故障不具合に慣れてしまい、自分で認識できていないことがある。ということです。

 

そのため、販売開始する前に設備の動作確認をしっかり行い、不動産屋さんと一緒に付帯設備表を完成させておくことをお勧めします。

 

なお、この設備表がトラブルの発生源になっている原因は、不動産屋さんが売買契約の当日に「この書類、書いてもらっていいですかー?」と売主さまにお願いして、その場で書いてもらうことにあるのは間違いありません。

 

いくら売主さまでも、売買契約の場で設備表を完璧に記入できるわけがないので、記入漏れ、記入ミスがあり「聞いていた話と違う!」ということになります。

 

例えば…現地を見て床暖房がないことを買主さまは知っていたのに、急いで記入した売主さまが「床暖房:有」としてしまった場合「床暖房があると思って購入したんだ!補償しろ!」となってしまうわけです。

 

まずは不動産屋さんの意識改革が必要ですが、研修などに参加する人は変わり者扱いされるほど少数ですから、なかなか難しいかもしれません…。

付帯設備表は誰が記入するの?

付帯設備表の署名欄には「売主は、買主に対し、本物件の付帯設備が上記のとおりであることを説明し、買主は説明を受けました。」と記載されています。

 

つまり、付帯設備表の記載事項については、売主さまが買主さまへ説明する義務があるということです。では、誰が作成するべきなのか…?

 

都庁の話では、「付帯設備表」や「物件状況報告書」の作成は「仲介業務」ではないとのことですから、仲介会社(ゆめ部長)が作成するものではないことになります。

 

そうすると… 設備の状態を把握している売主さまが責任をもって記入することになります。しかし、売主さまだけで記入するのは少し大変な作業になるでしょう。

 

そこでゆめ部長は、お客さまと一緒に現地で書類を作成し、その情報をエクセルに打ち込み、契約時に綺麗な状態でお持ちするようにしています。(説明責任を請け負うのではなく、説明責任を果たすためのサポートです。)

 

現地を一緒に確認できない場合は、ゆめ部長が現地で作成した書類をメールで送り、間違いがないかを契約日より前に売主さまにチェックしてもらうようにしています。

 

大手仲介会社との売買契約では「売主さまが直筆しないとダメ!」と言われることもありますが、この対応はいかがなものか…と思っています。文字が小さくて見づらい書類ですし、書き方もわかりづらいですから、誤記入などでトラブルが起こらないような対応を心がけたいものですね。

付帯設備表記入時の注意点

購入する物件は中古物件ですから、新築の時のように完璧な状態であるわけがありませんよね。設備表にも「引渡す設備には経年変化および使用にともなう性能低下、キズ、汚れ等があることをご了承ください。」と記載されています。

 

しかし、細かい人が買主さまになると、網戸が動かない・サッシを動かすと異音がする・換気扇の音がウルサイとか…いろいろと文句を言ってきます。主要設備は使用可能な状態で引き渡すものですから、補修すれば済む箇所は現況でよいわけです。

 

ただし、これは契約書類にどう書かれているか…という問題だけで、このようなことで売主さま・買主さまの双方が険悪になるのは悲しいことだと思います。

 

ですから、内覧してもらう前に、付帯設備表の記載事項を中心に下記の内容も一緒にチェックしてください。

 

戸・扉・網戸などは異音がしませんか?

戸・扉・網戸に穴はあいていませんか?

窓ガラスの割れはありませんか?

玄関・サッシ・戸の鍵は閉まりますか?

鍵の紛失はありませんか?

床鳴りはありませんか?

床の変色はありませんか?

換気扇の吸引力は問題ありませんか?

床暖房や浴室乾燥機のコントロールパネルに不具合はありませんか?

キッチン・浴室・洗面で水漏れはありませんか?

お湯が出づらいことはありませんか?

エアコンの設置・交換で伝達事項はありませんか?

洗面化粧台にひび割れはありませんか?

 

などなど。

 

付帯設備表を記入する時は1部屋ずつ順番にチェックしていきましょう。1部屋で2・3分は短すぎます。動作確認をしていくと、5分前後はかかるはずです。

 

現地内覧時に説明してあり、付帯設備表で書面化されていれば、細かい買主さまもさすがに文句は言ってきません。笑顔で気持ちよく引き渡しできるとイイですね!

残置物は原則全撤去です!設備の残置・撤去に関するコツをアドバイスします

原則、残置物は全撤去です。これは忘れないでください。全撤去するのが原則ではありますが、買主さまから残置を希望し、売主さまが承諾した物だけ置いていくことになります。

 

物置・バルコニータイル・キッチンのカップボード・ウッドデッキ・テレビ台・古いエアコンなど、撤去するのがメンドウで費用がかかる物は、売主さまがそのまま残していきたいと希望することがあります。

 

しかし、メンドウで費用がかかるのは買主さまも同じです。「価格交渉を受けたんだから、これくらいイイでしょ!?」と言う売主さまもいますけど、価格交渉と残置物は別のお話ですから、この主張は通りません!

 

そこで、アドバイスがあります。

 

遠方に転居していたり、仕事が忙しい、などの理由で残置物の撤去が大変な場合、価格交渉が入ってきた時に、交渉を受ける代わりに現況での引き渡しを条件にしてしまうのも1つの選択肢です。

 

この場合「金額〇〇万円を〇〇万円に値下げする条件として、買主は現況のまま引き渡しを受けることを承諾します。」などの文言を契約書に入れておくと良いでしょう。大幅な交渉を受けるのであれば、瑕疵担保責任を免責にするのも良いです。

 

しかし、100万円未満の端数の交渉を受けるだけ(比較的少額な交渉)の場合は、売主さまが付帯設備表をしっかり作成していなければ現況引渡OKにはしません。(ゆめ部長と一緒にしっかり作成していればOKです。)

 

なぜ、こんなことを言うのか…

 

なんでも「メンドウだ!」という売主さまの場合、聞いていない問題が次々に発生してくるから怖いのです。例えば「これ…蹴っ飛ばして空けましたよね?」とすぐにわかる壁の穴が後から見つかることもあります。ソファーとかで意図的に隠しているので悪質なんです…(困)

主要な設備は1週間の保証を付けるのが一般的

全日の契約書類では「現況引渡」が原則になっているようです。もし、残置する設備に故障不具合があれば、付帯設備表に具体的な故障不具合の内容を記載し、補修するか、現状のままか?も記載するようになっています。

 

正直、ゆめ部長はこれだと問題が起こりやすいと考えています。

 

なぜなら、売買契約時点では故障していなかった設備が引渡時点で故障している可能性がありますし、売主さまがウソをついているとは疑いませんけど、認識が間違っていたり、しばらく使用していなかったため故障に気が付いていないこともあるからです。

 

そのため、ゆめ部長はFRKの書式にならい「1.主要設備」に関しては、売主さまに1週間の設備保証をお願いしています。具体的には下記のような文言を重要事項説明書と売買契約書に記載しています。

 

売主は買主に対し、別紙「付帯設備表」中「設備の有無」の欄に「有」とした各設備を引渡しますが、「設備欄」で故障・不具合を明記していない設備に限り、使用可能な状態で引き渡します。なお、「給湯関係」・「水回り関係」・「空調関係」・「その他 (2ページ上段)」については、引渡完了日から7日以内に請求を受けた故障・不具合に限り売主は責任を負います。


「付帯設備表」の備考欄で故障・不具合を「有」とした設備については、売主は修復をせずに引き渡すものとします。

 

全日・全宅に所属している会社でも、このように1週間の保証を付けることが多くなってきたと感じています。トラブルを未然に防ぐ意識が少しずつ高まってきているのなら、素晴らしいことですね!

売買契約から引渡までの期間、売主さまは「善管注意義務」を負います

付帯設備表は売買契約時の状態を記載します。引渡は売買契約から1ヶ月~3ヶ月後あたりになるのが一般的ですから、この期間内に問題が発生したらどうするの?という問題がありますね。

 

全日の書式には「売主様は、買主様へ引渡す各設備について、買主様に引渡すまでの間は、善良なる管理者としての注意義務をもって契約時の状態を保持するように努めてください。」と記載されています。これは民法の規定です。

 

善良なる管理者としての注意義務(善管注意義務)というのは…「一般的・客観的に要求される程度の注意義務」ですから、ちょっと厳しめの注意をお願いされています。

 

ということは、善管注意義務を果たしていれば、設備はそのまま引き渡せばよくなりますが、本当にこれでいいのかな…と感じるところです。

 

だからこそ、1週間の設備保証を付けておいた方が良いとゆめ部長は考えます。引渡後1週間以内であれば設備の保証をしてもらえる。だから安心して購入できるというのが一般的な買主さまの感覚ではないでしょうか?

引越して家具家電を撤去した後に気づいた箇所はどうすればいいの…?

これは判断が分かれるような気がします。大手と契約をしても、会社によって、担当者によって言うことが変わるので困っている問題です。

 

主要設備は1週間の保証が付いていますから、この箇所であれば保証されます。しかし、家具をどかした時に壁に大きな穴が開いていたり、ソファーやベッドをどかしたら床が変色していたり、洗濯機をどかしたら巾木や壁が腐食していたり…ということもありますが、これはどうでしょうか?

 

ゆめ部長の考えは…

 

通常の使用に伴う経年劣化であると判断できるもであれば、買主さま負担になりますが、売主さまが蹴っ飛ばして壊していたり、家具を動かしたときに壁に穴をあけてしまったなどの場合、売主さまが負担するべきだと思います。

 

また、床に液体をこぼして広範囲に染み跡があり、張り替えないといけない場合も売主さま負担にするべきだと思います。つまり、売主さまに責任がある・生活に支障がある・補修費用が高額になる場合、買主さまからすれば「知っていたら買わなかった」という話になるはずだからです。

 

そこで、ゆめ部長は次のような文言を契約書に入れています。

 

売買契約後、付帯設備表に記載していないもので、補修するために業者を手配する必要がある程度のキズ・汚れ・穴・腐食などが新たに見つかった場合、その補修費用は売主が負担するものとします。ただし、現況のままで引き渡すことが原則であるため、通常の使用に伴う劣化は補修を請求できないことをご了承ください。例えば、ベッドやソファーの脚部分のフローリング変色、クロス貼替時に容易に補修できる程度の小さな穴、洗濯機置場の巾木の腐食程度は現況引渡となります。

 

もう少し勉強して文言は変更していく予定ですが参考に…。

特定保守製品

付帯設備表の最後に、消費生活用製品安全法に基づく「特定保守製品」という欄があります。これはわかりづらいので説明しておきます。

 

特定保守製品は、平成21年4月1日以降に製造・輸入された下記9品目で、製品の見やすいところに「特定保守製品」と表示されています。

 

ビルトイン式電気食洗機

浴室用電気乾燥機(ガス乾燥機は対象外)

FF式石油温風暖房機

石油給湯器

石油ふろがま

屋内式ガス瞬間湯沸器(都市ガス・プロパンガス用)

屋内式ガスふろがま(都市ガス・プロパンガス用)

 

これらは経年劣化による重大製品事故の発生の恐れが高い製品になります。そのため、メーカーが所有者情報を把握し、点検時期が到来したことや、リコール(欠陥商品を回収して無料修理すること)対象になったことを通知できるようにしているのです。

 

引き渡しを受けた後に、買主さまが所有者登録することを求められています。

お家には感情があるんですよ。(おまけ)

お家には感情がある…ゆめ部長はそう信じています!

 

今まで一緒に時を過ごした人が去っていくことを辛く思い、寂しくなってしまうことがあるものです。

 

この寂しさは設備の不調などに現れます。

 

引渡直前の現地確認ではトイレの水はしっかり流れていたのに、翌日、引き渡しを受けて引越をしたら水が出なくなってしまう…ということが、結構あるのです。事前に確認していればトラブルにはなりませんけど、場合によっては、売主さまが故障不具合を故意に告げなかったんじゃないの?と疑いをかけられることもあります。

 

信じる、信じない。は人それぞれの事だとわかっていますけど、感謝の気持ちをもって最後にお掃除と点検をしてあげてください。

最後に…

付帯設備表の記載事項によるトラブルが不動産売買トラブルの半分近くを占めているのではないでしょうか…?

 

せっかくですから、気持ちよく、笑顔でお引き渡しをしたいですよね!?そのためには、販売開始前の設備チェック・引越直前のチェックなども大事です。自分が購入する立場だったら…という視点で考えてみれば、難しいことは何もありません。

 

少し大変だとは思いますけど、高額な商品を販売するわけですから、一緒に頑張っていきましょう!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

参考記事…

虚偽記載は損害賠償!?「物件状況報告書」を宅建マイスターが解説します!

 

2019年8月17日追記…

「手数料0円売却」・「セラーズエージェント」は準備中なので「仲介手数料半額の不動産売却」をご検討ください。現在は「購入」サポートもお休みしています。

 

事情を説明した記事はコチラ…

【超・重要なお知らせ】「セラーズエージェント」「手数料0円売却」をしばらくお休みにします。

この記事を書いた人
渡部 直人(ゆめ部長) ワタナベ ナオト
渡部 直人(ゆめ部長)
不動産取引の仕事一筋15年…仕事中心の生活をしてきました。ハッキリ言って仕事は趣味です(笑)でも、不動産業界にはなんか暗いイメージがあります。そこで、ゆめ部長は考えました。お客さまが安心して取引できるだけでなく、才能あふれる人財が楽しく働ける環境を作り、この暗いイメージを払拭・改善していこう!と。「全員がHAPPY」なんてムリだけど、ゆめ部長と係わってくださったお客さまにはHAPPYになってほしい。できることを1つずつコツコツ積み重ね「幸せの種」をまいています♪

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