「不動産の囲い込み」で買えない!買主さまのために意地になって契約した体験談
2022年4月現在、大手の仲介会社も地元密着の仲介会社も「不動産の囲い込み」を行っているのは間違いありません。囲い込みをされた結果、興味がある物件を内覧できなかったり、気に入った物件が買えない…そんな被害を受けている買主さまが増えています。
この記事では、大手仲介会社に囲い込みされたマンションを意地になって契約した!そんな、ゆめ部長の体験談を紹介したいと思います。最後まで読んでもらえれば、買主さまが「絶対に買いたい!」と思った場合に取るべき行動や、売主さまが自己防衛するための知識を身に付けられるでしょう。
「両手仲介を狙った売却不動産の囲い込み」がどのように行われているのか…?また、「不動産業界の闇」「不動産取引の裏話」に興味があれば、ぜひ読んでみてください!
参考記事 : 「不動産の囲い込み」とは?
ブログ執筆:上級宅建士・ゆめ部長
「不動産の囲い込み」被害の概要
この記事は「不動産の囲い込み」に関する知識がある前提で書いていきます。もし、詳しくは知らないなぁ…という読者さんは、上記の参考記事「不動産の囲い込みとは?」を先に読んでおいてくださいね。
この記事のお話を簡単にまとめると…
売主さま担当:大手仲介会社
買主さま担当:ゆめ部長
大手仲介会社に囲い込みされ
ゆめ部長が担当する買主さまが
買えないように妨害された!!
さらに!
ゆめ部長から買主さまを
奪い取ろうとしてきた(怒)
こんな内容になります。
なぜ、こんなことをするのか…。それは、次の図のように「両手仲介」すれば、売主さま・買主さまの両方から仲介手数料をもらうことができるからです。
ここまで把握してもらえましたか??
よければ、次へ進みましょう!
売主さまを裏切って不動産を囲い込み、さらに、申込をした買主さまをゆめ部長から奪い取ろうとした…そんな大手仲介会社との戦いの過程を【前】【中】【後】に分けて語っていきます。
思い出すのも腹立たしい体験ですけど…
よしっ!始めましょう!!
【前】内覧予約すら取れない!
ゆめ部長のお客さまから「suumoで見つけたマンションだけど…これも取り扱いできますか?」というお問い合わせがありました。
そこで、早速、物件調査!!
不動産会社専用の物件検索サイト「レインズ」を調べてみましたが、残念ながら情報は登録されていませんでした。でも、suumoの情報を見ると、大手仲介会社が販売窓口になっていたので、「数日だけ待ってもらえれば、取り扱いできるようになると思いますよ!」と報告しました。
ちょっとだけ、解説を入れますね。
媒介契約の種類が「専任」または「専属専任」の場合、宅建業法でレインズへの登録義務が課せられています。
レインズへの登録義務
専属専任:あり
専任 :あり
一般 :なし
suumoに掲載しているのが1社だけなので「一般」ではない可能性が高そうだし、大手は法律違反を「やりづらいはず」なので、法律を守って近いうちに登録される可能性が高いと判断したわけです。
それから1週間後…
レインズに販売情報は登録されました。
しかし、
販売図面が登録されていません…。
そこで、担当者へ電話して「販売図面を送ってくれませんか?」とお願いしましたが「まだ作成中で送れません。できあがったらレインズへ登録します。」との回答でした。
スーモなどのポータルサイトには情報を掲載しているのに、販売図面を作るだけで1週間かかるなんてどう考えてもおかしいと思います。大手の販売図面は定型化されているから、おそらく、1時間くらいあれば作れるはずですからね。
こんな状況なので、
「あぁ…これ、囲い込みだな」
そう、理解しました。
まぁ、本当のことを言えば、もっと早くからわかっていたんですけどね。販売図面をすぐに登録しなければ「囲い込みをしたいから紹介させないよ!」というメッセージだと受け取っていますから。
そういうことで合ってますよね?
大手の●●さん??
(●●が気になったら…ゆめ部長と会った時に聞いてください。該当する会社は複数ありますけど、特にヒドイ会社はどこの不動産屋さんに聞いても同じ回答になると思います。なお、店舗によっても囲い込みの常習犯かどうかが変わります。)
話を戻します。
販売図面が完成するのを待っているフリをするのも疲れるので、もう少し攻めてみようと思い、内覧依頼書を送って土日の内覧予約を入れてみました。
しかし、いくら待っても返事が来ず…。
(まぁ、当然か。)
こちらから何度も電話したのに、「トイレ」・「会議中」・「契約中」・「案内中」・「定休日」などと言われて担当者と話すらできません。もちろん、折り返し電話のお願いもあたり前のスルー。
ゆめ部長も意地になって電話を続けること10数回。ついに、担当者と話せましたが、今度は「売主さまの都合で再来週まで物件の内覧はできません。」と断られてしまいました…。
販売図面を登録せず、
内覧予約を無視し、
電話からも逃げて
最後は売主都合で内覧NGって…。
どう考えても両手仲介を狙った「不動産の囲い込み」でしょう。でも、証拠を出せ!と言われたら戦うのは困難なので、「再来週でも構わないので売主さまの予定を確認してほしい」と伝え、我慢して待つことにしました。
ここから待つこと数日。
お客さまにご縁があったのか…
担当者にバチがあたったのか…
理由は定かではありませんけど、2週間で買主さまを見つけられず、両手仲介できなかったようです。ここでやっと、担当者が諦めてくれて、ゆめ部長がお客さまをご案内する予約を確定できました。
内覧予約だけで
電話を20回以上かけて
内覧依頼書を3回も送って
イライラさせられて…。
内覧予約しただけ…なんですけど!?
【中】案内~申込~契約までのやりとり
2週間以上待たされ、やっと、現地をご案内できました。努力の甲斐があったのか…お客さまはこのお部屋をとても気に入り、その日のうちに不動産購入申込書へ署名捺印。早速、担当者へ申込書を送付しました。
しかし、苦労はさらに続きます…
周辺相場よりも販売価格が高く感じられたので、お客さまと相談した結果、3,680万円から▲180万円の3,500万円で交渉をスタート。(妥当な交渉だったと思います。)
通常、売主さまからは当日、遅くても数日以内に次のような回答が来ます。
【×】交渉は受けません。
【△】〇〇万円でどうですか?
【〇】OKです!
ところが…2週間待たされても回答がありません。もちろん、電話も出ません。折り返しもありません。この時点で、買主さま・ゆめ部長は怒り心頭です!
ここで、こちらに有利なことが起こります。
こうやって待たされている間に、お客さまが第1希望に考えていたマンションが売りに出てきたのです!しかも、囲い込みされていません!!(ただ、週末の内覧予約が既に5件もある人気物件のため、1番手を確保するのは難しそうな物件でした。)
そこで、ちょっと強気に出ることにしました。
「これ以上待たされるのであれば、新しく売りに出されたマンションへ振り替えます。」とメールで伝えました。
そうしたら…
電話がすぐにかかってきて「▲80万円であれば売主さまOKです。」と、あっさり話がまとまったのです。
内覧するまでの2週間、申込をしてからの2週間、ずっと自社で両手仲介をするためにお客様を探していたのだと思います。
ゆめ部長が▲180万円でお申込をしていたので、この申込書を使い、自分のお客さまへ「もうちょっと高ければ1番手にできますよ。」とか言っていたのかもしれません。それでも決まらないし、自分の営業数字も足りないし…ということで、急いで電話してきたのだと予想します。
もし、ゆめ部長のお客さまが第1希望のマンションに振り替えていれば、この大手仲介会社は売主さまの期待を裏切り利益を害したことになります。もっと言えば、損失を被らせてしまった…とも言えます。
自分たちが「6.6%+132,000円」の仲介手数料を得るために、信用して売却依頼をしてくれた売主さまを裏切る…。こんなこと、絶対にあってはいけないことです!許せませんし、許されません。こんな不正を摘発しない関係団体もおかしすぎると思います。
参考記事…
【後】お客さまを奪う大手仲介会社 (怒!!)
この体験談はここで終わりません。
この大手仲介会社、
売主さまの利益を害し、
買主さまの邪魔をして、
その上で、さらに、
ゆめ部長のことも裏切りました。
怒りMAXの詳細を説明します!
この担当者…
ゆめ部長が送付した不動産購入申込書に記載されている「お客様情報」を見て、お客さまへ直接電話をかけ、「ゆめ部長を除外して直接契約して欲しい」という連絡をしていたのです(怒・怒・怒)
なぜ、こんなことが起こったのか??
ゆめ部長が送った不動産購入申込書には、お客さまの名前と住所は記載していましたけど、電話番号は記載されていません。そのため、おそらく、お客さまがこの会社で顧客登録をしたことがあり、その情報を元にお客さまを奪う「抜き行為」を企んだのだと思います。
個人情報保護法はどうなったの?
コンプライアンスは完全無視!?
本当に信じられません。
しかも!!
『弊社と直接契約してくれるのであれば、売主さまには「案内が少ないからこのままでは売れない。ここで売った方が良いですよ!」と説得して、希望の金額まで下げてきます。』と提案したそうです。
▲180万円は無理じゃなかったのか(怒)
本来、この担当者は売主さまから売却依頼を受けているわけですから、売主さまの利益を最優先するべき立場にいるわけです。それにもかかわらず、自社の仲介手数料「6.6%+132,000円」を確保するために、買主さまの価格交渉を通し、ゆめ部長を裏切り、そのしわ寄せを依頼主の売主さまに押し付けようとしたのです。
本当に許せない担当者ですけど、この店舗とは他の案件でもトラブルがありましたから、店舗自体が法律違反を何とも思っていないのだと思います。
ここまで詳しく相手の動きを知ることができたのは、実は、買主さまの協力があったからです。不動産業者と係わる仕事をしている買主さまは、不動産業界の悪しき慣習に嫌悪感があり、ゆめ部長のエージェント制を高く評価してくれていました。だからこそ、この誘い話に乗る気はなく、契約が終わった時に全て話してくれたのです。
すごく学びの多い案件になり、買主さまには心から感謝しています!
囲い込みされた物件を買いたいなら…
今回は、ゆめ部長が意地になり、囲い込みと戦うことで契約することができました。しかし、「絶対に買いたい!」と思えるマンション・戸建・土地に巡り合えたなら、意地になって悪徳業者と戦わないことをオススメします。
なぜなら、囲い込みをする不動産会社を通して申込しないと、他の競争相手に負けてしまい、せっかく巡り合えた不動産を購入できないからです。
■ 好きな不動産屋さんに依頼できない
■ 仲介手数料を安くできない
■ 悪徳業者に納得がいかない
それでも、受け入れた方が良いと思います。今の日本の不動産取引では、悪徳業者を罰することは難しいですからね…。
ゆめ部長の利益にはならない話ですけど、上級宅建士「宅建マイスター」として、ホンネをお伝えしました。
最後に…
怒りを隠せない感じの記事になってしまいましたけど、このような不動産業界の問題を把握してから不動産売買に臨んで欲しいと願って執筆しました。
皆さまは、不動産屋さんの笑顔に隠された裏の顔を見破り、本気で味方してくれる「会社」と「担当者」を見つけてくださいね。がんばって探せば、きっと、ステキな不動産屋さんが見つかると思いますよ!
というわけで、本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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