「不動産の囲い込み」とは?両手仲介を狙う不動産業界の闇を解説
不動産会社は、売主さま・買主さまの利益よりも、自分たちが儲かる取引を優先させています。依頼者であるお客さまの利益のために業務を行う義務「フィデューシャリー・デューティー(=受託者責任)」が求められるなか、お客さまの信頼を裏切る悪しき慣習「両手仲介を狙った不動産の囲い込み」は依然として減る様子がありません。
そこで、この記事では「不動産の囲い込み」を徹底的に解説しますので、悪徳業者にはハッキリと「NO!」を突き付けてください!この記事を最後まで読んでもらえたら、悪徳業者に騙されることはなくなるでしょう。ボリュームのある記事ですが、有料級の内容を広告なしの完全無料で公開しますので、最後までがんばって読み進めてくださいね。
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
「不動産の囲い込み」とは?
両手仲介を狙った売却不動産の囲い込みを簡単に解説します!
売主さまから売却依頼を受けた不動産会社が、自社で買主さまを見つけたいがために、他社の不動産屋さんがお客さまへ物件紹介できないように妨害する行為を「囲い込み」と言います。
なぜ、自社で見つけたいのか??
その理由は、自社で買主さまを見つけられると、売主さま・買主さまの両方から仲介手数料をもらえるからです。(両手仲介)
情報をオープンにした結果、他社の不動産屋さんが買主さまを見つけてしまうと、売主さまからしか仲介手数料をもらえません。(片手仲介)
だから、売却不動産を囲い込むわけですね。
ゆめ部長が売主さまを担当して、
■ 囲い込みをして「両手仲介」した場合
■ 囲い込みをせず「片手仲介」した場合
仲介手数料がどれくらい違うのか?
具体例で見てみましょう!
まず、下にある2枚の図を見てください。
1枚目:両手仲介
2枚目:片手仲介
「両手仲介」なら、ゆめ部長は、売主さま・買主さまの両方から「成約価格×3.3%+66,000円」もらうことができます。つまり…「成約価格×6.6%+132,000円」が報酬になるわけですね(驚!!)
3,000万円:211万2,000円
5,000万円:343万2,000円
8,000万円:541万2,000円
「片手仲介」なら、ゆめ部長(仲介会社A)は、売主さまから「成約価格×3.3%+66,000円」もらうことができますけど、買主さまからは仲介手数料をもらえません。なぜなら、買主さまの仲介手数料は、右側の「仲介会社B」がもらうからです。つまり…ゆめ部長の報酬は「成約価格×3.3%+66,000円」だけになります。
3,000万円:105万6,000円
5,000万円:171万6,000円
8,000万円:270万6,000円
だいぶ違うのがわかりますよね?
「不動産の囲い込み」のデメリット
不動産の囲い込みをされてしまうと、売主さまには、次の大きなデメリットが生じます。すごく大事なことなので、しっかり理解してくださいね。
【1】高値成約の可能性が下がる
【2】早期成約の可能性も下がる
【3】不動産屋さんが「敵」になる
わかりやすく解説しましょう。
「囲い込み」されるとどうなるか…?
↓
物件情報を拡散できない
↓
少数の購入希望者にしか検討してもらえない
↓
競争が起こらない
↓
高値で売却できない・売却に時間がかかる
さらに!
値下交渉がきたらどうなるか…
↓
両手仲介になるから担当者は契約したい
↓
値下するように説得してくる…
↓
味方だと思っていた不動産屋が
敵に変わった(怒)
なぜ、仲介手数料を支払う不動産屋さんが敵になるのか?それは…両手仲介を狙っているからですよね。売主さまがどれだけ損をしても、売買契約を成立させれば自分だけは儲かります。自分が儲かればお客さまは損をしても知ったことではない!こんな考えだから、片手仲介になってしまわないように、全力で説得を試みることでしょう。
次に、買主さまのデメリットも見ておきましょう。
買主さまのデメリットは、好きな不動産屋さんで買えない!ということでしょう。
囲い込みをしている不動産会社は「両手仲介できる買主さま」を探しているため、他の不動産屋さんを通して内覧・申込・契約するのが困難になります。詳細は次の記事を読んでくださいね⇒ 「不動産の囲い込み」で買えない!買主さまのために意地になって契約した体験談
「不動産の囲い込み」の実態(週刊ダイヤモンド)
不動産の囲い込みに関しては「週刊ダイヤモンド」で実態が暴露されていますので、一緒に見ていきましょう!(最新版:2021年)
平均手数料率…
三井:4.91%
住友:5.02%
東急:4.72%
野村:3.89%
大京穴吹:4.41%
東宝ハウス:4.87%
オープンハウス:4.56%
【2018年と2013年のデータ】
三井:5.10%( 2013年は 5.32% )
住友:5.27%( 2013年は 5.33% )
両手仲介率…
三井:48.8%
住友:52.3%
東急:43.1%
野村:17.8%
大京穴吹:33.6%
東宝ハウス:47.6%
オープンハウス:38.2%
【2018年のデータ】
三井:57.5%
住友:62.8%
この数字から読み取れることは…売却依頼を受けたら不動産情報を囲い込み、両手仲介を目指しているのは間違いない!ということです。2013年~2018年~2022年で少し数字が改善されているように見えますけど、東京・神奈川・埼玉で仕事をしていると、相変わらず、囲い込みはかなり多いと感じています。
引用元の記事はこちら …
ダイヤモンド不動産研究所:大手不動産仲介は「囲い込み」が蔓延?! 住友不動産販売の「両手比率」は52.26%! 不動産売却時は「両手比率」が高い会社に注意を 【2021年最新データ】
なお、平均手数料率・両手仲介率が低くても、実際には積極的に囲い込みをしている不動産会社もあります。このデータが現場の感覚と合わない部分もあるため、数字だけを見て安心しないようにしてください。
売却不動産の囲い込み手口を暴露する!
不動産の囲い込み手口はいくつかあるのでパターンを見てみましょう。
その前に…用語解説をしておきます!
「レインズ(REINS)」とは、不動産屋さん専用の物件検索サイトのことです。レインズに売却不動産の情報を登録すると、不動産屋さんの強力なネットワークで買主さまを探してもらうことができます。仲介会社はレインズを毎日開き、営業エリアの物件情報を頻繁にチェックしているんですよ。
「媒介契約」は、仲介会社が売却・購入をサポートするために、売主さま・買主さまと締結する契約のことです。「専任」「専属専任」「一般」の3種類があり、「専任」「専属専任」はレインズへの登録義務が法定されています。
ここでまOKですか?
では、悪徳業者の手口をお話します!
レインズには掲載するパターン
3つある媒介契約のうち、「専任」「専属専任」の場合、不動産屋さんは不動産の売却を依頼されたらレインズへ登録する義務があります。この義務は宅建業法で定められているものなので「両手仲介したいから登録したくない!」は認められません。
そのため、大手の仲介会社などは、囲い込みをする場合でもレインズには登録することが多いでしょう。しかし、レインズには登録したけど、販売図面をのせていなかったり、電話しても担当者に繋がらなかったり、ウソをついて案内させなかったりする手口で囲い込みをしています。
レインズに掲載しないパターン
【1】
「専任」「専属専任」で媒介契約を締結しながら「法律違反をして」レインズに登録しない手口もよく見ます。レインズを通して契約になると片手仲介になってしまいますが、suumoなどのポータルサイトを通して買主さまを自社で見つけて契約できれば両手仲介になるからですね。
【2】
「一般」ならレインズへの掲載義務がありません。売主さまが他社へ売却依頼しないように説得してから一般媒介契約を締結します。これなら、お客さまだけ騙すことができれば、宅建業法違反を問われないため、よく使われている手口だと思います。
ちなみに…
宅建業法上はセーフだったとしても民事上はアウトですよ。証拠を集めれば、不法行為・債務不履行で損害賠償請求できる可能性大です。
ここからは、不動産取引の現場で、どうやって囲い込みが行われているのか?具体的にお話していきましょう。
ゆめ部長 から 囲い込みをする悪徳業者 へ内覧依頼の電話をかけます。
ゆめ部長 ⇒
「○○マンションは販売中ですか?」
「ご案内させてください!」
囲い込みする悪徳業者の回答 ⇒
悪徳業者の回答を
【1】店舗で物件を囲い込む場合
【2】担当者が電話に出ない場合
【3】担当者が電話に出た場合
に分けて暴露します。
【1】店舗で物件を囲い込む場合
(1)
商談中です。
(2)
売り止めです。
(3)
あ~、それ…お話が入ってますね。
(4)
1番手がローン中なので内覧NGです
(5)
担当者が不在でわかりません。
店舗で囲い込みする物件を決めている場合、誰が電話に出てもこんな回答をしてきます。「担当者に代わってください」とお願いしても代わってもらえません。たまたま、電話に出た人が担当者だった場合もありますから、どうやって内覧を断るか…事前にストーリーを作ってあるのです。
【2】担当者が電話に出ない場合
(1)
本日はお休みをいただいています。
(2)
ただいま契約中です。
(3)
案内に出てしまいました。
(4)
会議中なので折り返しさせます。
(5)
席を外しているようですね…。
電話を事務さん・新人さんに押し付けて、間違って電話に出てしまわないように逃げ回ります。電話に出ず、折り返しをお願いしてもスルーされるのは日常茶飯事です。
【3】担当者が電話に出た場合
(1)
引越作業中なので内覧は月末からになります。
(2)
お子さんがインフルエンザに罹ったので再来週まで内覧できません。
(3)
内覧できるのは日曜日の13:00~15:00限定です。
(4)
ハウスクリーニング完了後に内覧を受け付ける予定です。
(5)
緊急事態宣言が解除されるまで内覧はご遠慮ください。
こうやって、時間稼ぎをしながら、両手仲介できる買主さまを探すわけです。もちろん、この話は全部ウソ。実際、言われた通りに待っていたら、内覧受付開始よりも早くレインズで成約登録されていたことが何度もありました。
満額成約なら売主さまは文句ないかもしれませんけど、けっこう値下げして成約していることがあるんですよね…。ちゃんと情報を拡散させれば、満額成約を狙えたかもしれないと思いませんか??売主さまの視点で考えれば、納得いかないと思います!
売却不動産の囲い込みを見破る方法!
売却を任せている不動産会社に囲い込みをされているかも…と疑いを持っても、不動産業界を知らなければ見破るのは難しいですよね。
そこで、売主さまが売却不動産の囲い込みを見破る方法を考えてみました!
まず、最初に確認です。
売主である皆さまは、不動産会社と締結した媒介契約は、「専任」「専属専任」「一般」のどれでしたか??
「専任」「専属専任」の場合
知り合いの不動産屋さんや、相談中の不動産屋さんがいれば、レインズに登録されているか調べてもらいましょう。
レインズに登録されていなければ…
宅建業法違反!
囲い込み確定です。
レインズに登録されている場合は…
次の順序で確認します。
最初に、レインズ登録証明書を確認してください。レインズに登録すると「レインズ登録証明書」が発行されます。書類に記載されたID・パスでログインすると、取引状況の項目で「公開中」「申込あり」「紹介停止中」のどれになっているかを確認できます。販売中であるにもかかわらず、もし、「申込あり」「紹介停止中」になっていたなら、残念ながら囲い込みでしょう。
次は、レインズに登録されているけど、先ほど紹介した手口で囲い込んでいるかもしれないので「物件確認」を行います。「物件確認」とは、レインズ掲載物件が販売中なのか、価格に変更はないか、申込が入っていないか…などを確認する作業のことです。
物件確認の電話をして、
「申込が入っています」
「商談中です」
と言われたら… 即 OUT!
「外出中です」
「契約中です」
と言われたら…
売主さまが店舗へ電話してください。外出中なのに店舗へいたら…OUT。契約中なのに電話に出たら…これもOUT確定ですね。
ここまでは、知り合いの不動産屋さんがいる場合です。でも、協力してくれる不動産屋さんがいない場合もありますから、売主さまが自分でやれる対応策を伝授します!
不動産屋さんのフリをして物件確認!
「えっ!?そんなことしなきゃダメなの??」と思うでしょうけど、自分の身は自分で守るしかありません。こういうのが苦手なら、無理せず、媒介契約を解除してしまうことをオススメします。
物件確認前に準備をしましょう。
売主さまが自分で囲い込みチェックする場合はレインズを見れません。そこで、「レインズ登録証明書」に記載されているID・パスワードを使い、レインズタワーの管理画面からログインしてください。取引状況は「公開中」になっていますか?なっていればOKです。もし、レインズ登録証明書もらっていないのであれば、メール送付してもらってください。(レインズ登録証明書の交付は宅建業法の義務ですよ。)
これで、登録されている「前提」になりました。
最近はスマホから物件の販売状況を確認する人が増えましたので、固定電話からである必要はありません。担当者に教えていない、かつ、ネットで調べられない番号から電話すればOKです。
では、電話をかけましょう。
ピッポッパッと番号を押して、
プルプルプル…
ガチャ。
「お電話ありがとうございます!」
「〇〇不動産○○でございます!!」
「お世話になっております。〇〇不動産の〇〇です。物件の確認よろしいでしょうか?(○○はテキトーで絶対に大丈夫です。)」
「はい、どうぞー」
「〇〇マンション〇階の〇〇万円は、いかがですか?」
「ご紹介できます。」… SAFE!
「商談中です。」 … OUT(怒)
「わかりました。」
「ありがとうございました。」
ガチャ。
このとき、担当者が電話に出てもオドオドせずに電話を続けてください。できれば、兄弟・友達などに協力してもらえるといいですね。
以前、イタンジ(株)が「囲い込みチェッカー」というサービスを行っていたのですが、最近は見なくなってしまいました…。たしか、1回3,000円くらいで囲い込みを調べてくれたはずです。利益にならない金額設定なので、きっと、不動産業界を変えたい!という熱い気持ちから始めたのだと思います。なくなってしまったのは残念です。
「一般」の場合
一般媒介の場合は2パターンに分けて解説します。
【1】1社だけに一般媒介
1社に一般媒介を出すケースは少ないですが、売却を依頼した不動産会社に一般媒介で契約されてしまった…つまり、騙されているのを見かけることがあります。この場合は囲い込みリスクが非常に高いので、しっかり見極めましょう。
まず、レインズ登録を依頼してください。電話・面談なら録音、メールなら返信を必ずもらって保存しておきましょう。レインズに登録されている「前提」になれば、ここから先は、専任&専属専任のケースと同じ方法で確認してください。
もし、レインズ登録義務がないことを理由に断られてしまったら、スーモ・アットホーム・ホームズ・ヤフー不動産などで売却物件を検索してください。どこかには掲載されているはずなので、不動産屋さんのフリをして電話してください。
たとえば…
「suumoに掲載されている○○マンション・○○万円(売主さまの売却物件)ですが、私のお客さまに条件がピッタリなので紹介させてもらえませんか?」と聞けばOKです。
「イイですよー」 … SAFE!
「ダメだよ(怒)」… OUT
ガチャ切り … OUT
注意点としては、ポータルサイト記載の電話番号にはかけないようにしましょう。ホームズは反響課金プランがあり、電話しただけで1万円以上かかるため怒鳴られる可能性があります!
なお、お願いする前からレインズ登録していれば、今までの経験上、囲い込みをしている可能性はかなり低いです。ただ、レインズ登録は売主さまへのアピールだけで、裏では囲い込みをしていることもありえますので油断は禁物ですよ!
ここで、ちょっとだけ営業トークを入れさせてください!!
囲い込みのチェックも大変だなぁ…と思ったら、ゆめ部長のような「セラーズエージェント」に売却を任せてみませんか??100%売主さまの味方になれるので、囲い込みリスクが「ゼロ」になり、高値・早期成約の可能性が高まります!
【2】複数の会社に一般媒介
囲い込みをされないように、複数の不動産会社と一般媒介を締結する売主さまも多いと思います。この場合、どこの会社でも構わないので、必ず、1社にはレインズ登録をしてもらってください。
5社に依頼したのに、どこもレインズ登録せず、それぞれがポータルサイトへ掲載して両手仲介を狙っていた…ということも起こりえるからです。
複数の会社に一般媒介でお願いしているのであれば、囲い込みを心配して調査するより、どのように販売活動を行っているのかをチェックする方が重要だと思います。
不動産売却のセカンドオピニオン
ゆめ部長のサービスを紹介します。
不動産売却のセカンドオピニオンは、「他の不動産屋さんでマンション・一軒家(戸建て)・土地の売却活動中だけど、なかなか売れずに困っています…。どうしたらいいと思いますか?」という相談に対して、不動産仲介歴16年のゆめ部長が調査を行い、客観的な視点から問題点の指摘と解決策の提示を行う有料サービスです。
調査項目…
■ 不動産囲い込み被害の有無
■ レインズへの登録状況
■ suumoなどのポータルサイト掲載状況
■ 販促活動状況の評価
■ 販売図面の写真やコメントのアピール力
■ 販売価格と査定書の妥当性
2022年5月現在、不動産屋さんをゆめ部長へ変更することを検討しているお客さま限定で受け付けています。この点、ご了承ください。
詳細はこちら…
「不動産の囲い込み」間違った対策
不動産の囲い込み対策をしているつもりになっている…そんな売主さまが多いので、よくある勘違いに対してコメントする形式で解説したいと思います!
【1】レインズ登録証明書で囲い込みは防げない
皆さまが「専任」または「専属専任」で売却依頼したのであれば、不動産屋さんはレインズに登録して「レインズ登録証明書」を売主さまへ交付する義務があります。この話はさっきから何度もしていますよね。
今回はレインズ登録証明書のサンプルを見てみましょう。書類の記載内容と仕組みを理解すると、レインズ登録証明書を見ても囲い込みは防げないことがわかるはずです。
書類の1番下を見てください。登録内容確認用URL(レインズタワー)がありますのでサイトへ移動してください。
右上のボタン「売却依頼主向けログイン」をクリックしてください。書類の1番下に記載されたID・パスワードを入力してログインしましょう。
赤く囲った取引状況を見てください。
取引状況は次の3種類があります。
■ 公開中
■ 書面による購入申し込みあり
■ 売主都合で一時紹介停止中
囲い込みをする不動産会社が「公開中」にすれば、売主さまがチェックできる「売却依頼主用 物件確認」も「公開中」になります。
これで、囲い込みは防げますか??
ここまで読み進めてくれた読者さんはわかると思いますけど、これじゃあ、囲い込みは防げないですよね。
なぜなら、レインズでは「公開中」になっていても、電話したら「商談中です」と言われるかもしれないですし、「紹介できます」と言われても、内覧予約をしたら担当者が逃げるかもしれないからです。
【2】大手だから囲い込みしないは誤り!
週刊ダイヤモンドの2021年版を紹介しましたよね。
大手は囲い込みしますよ!!
仲介手数料は高いですけど、大手からすれば、不動産仲介部門の利益は微々たるものらしいです。取引リスクが高いのに利益は少ない…。
大手はいろんなサービスや保証を付けて売却の媒介を取得します。仲介手数料に見合わない保証をつけて、ホームステージングなどの高額なサービスを無料で付けるわけですから、両手仲介しないと利益になりません。
【3】囲い込みしませんか?の質問は意味がない
売主さまからよく言われる2つの話を紹介します。
【1】
「囲い込みしませんか?」と聞いたら、担当者が「絶対しません!」と断言してくれましたよ。だから、うちは被害にあっていないと思います!
【2】
「囲い込みしないでください!」とお願いしたので、うちは心配ないと思います!
もう…わかりますよね。
そうです。
どちらも無駄な質問とお願いです。
囲い込みしませんか?と聞かれて…「いいえ、囲い込みしますよ。」とは言わないですよね。囲い込みしないでくださいね!とお願いされて…「いやです。囲い込みしますよ。」とも言わないですよね。
冷静に判断すればわかると思います。
【4】専任 ⇒ 一般は囲い込み対策の最善策ではない
専任媒介で依頼したら囲い込みされた…(涙)だから、今度は、一般媒介で3社にお願いしようと思います!これは、間違っていはいません。でも、BESTな選択肢ではないでしょう。
なぜなら…
囲い込みはされなくても、情報が拡散される保証はないですし、高値成約を勝ち取るための努力もしてもらえないからです。一般媒介は契約できなければ「タダ働き」ではなく「赤字」になるリスクが高いと言えます。だから、不動産屋さんも本気になりづらいのがホンネです。
それよりも、本当に親身に頑張ってくれる「不動産会社」と「担当者」を見つけ、専任媒介で頑張ってもらうのがBESTでしょう。
「不動産の囲い込み」正しい対策
「不動産の囲い込み」の正しい対策をお話します。
不動産売却前…
「不動産会社」と「エージェント(担当者)」をしっかり選びましょう。「不動産会社」は、提供するサービス・保証・仲介手数料の金額、「エージェント」は実績・知識・人柄・対応スピードを厳しくチェックしてください。
■ 大手だから…
■ 地元でよく見る不動産屋さんだから…
■ 仲介手数料が安いから…
■ 友達の紹介だから…
■ 賃貸でお世話になったから…
こんな理由だけで選んではいけません。
不動産売却中で囲い込まれている…
怒る気持ちはよくわかります。損害賠償したくなる気持ちも理解できます。でも、時間と労力が無駄になり疲労感だけ残る結果になるかもしれません。
それよりも、少しでも早く縁を切り、他の不動産屋さんに依頼するべきです。不動産会社の変更は売主さまの権利だと考えましょう!
解約について簡単に解説すると…
媒介契約の解約は3ヶ月の期限前でも可能です。かかった「経費」を違約金として請求されることはありますけど、人件費などは含められないので、許容範囲の金額になるはずです。なお、請求されたとしても、囲い込みをしていたり、宅建業法違反をしていればノーペナルティーで解約可能です。詳細は 不動産売却の「媒介契約(一般・専任・専属専任)」を徹底解説! をどうぞ!
「不動産の囲い込み」罰則・通報など
不動産の囲い込みに関する罰則などを簡単に見ておきましょう。
不動産の囲い込みは、宅建業法違反ではないため、経験上、行政に通報しても積極的に対応してもらうことは期待できません。
ここで、ほとんどの売主さまが諦めてしまいますけど、どうしても戦いたいなら、弁護士先生へ相談するのも1つの選択肢になります。行政がダメなら民事で戦う!ということですね。
媒介契約には「成約に向けて積極的に努力する義務」が記載されていますから、囲い込みをしていれば、積極的に努力していないため契約違反でしょう。この場合、不法行為・債務不履行による損害賠償請求できる可能性があるのです。
参考記事…
最後に…
不動産取引に慣れているなら「囲い込みをしているかどうか…?」を調べるのは簡単なことです。都庁への通報システムを作り、通報が多い案件を調査してくれたら、囲い込みなんて簡単に減らせます。それでも動かないのですからね。意図的なのかもしれません…。
この記事と関連する参考記事を読めば、不動産取引の最前線で現実に起こっている「囲い込み」がわかります。しっかり勉強して信頼できる不動産屋さんを見つけてもらいたい!と切に願っています。
売主さまが信頼できる不動産屋さんを探す!
↓
不動産屋さんの競争激化!
↓
レベルが高い人しか生き残れない!
↓
悪徳不動産が減る!
↓
不動産取引が安全に行われるようになる!
こうなって欲しいなぁ。
というわけで、今日のお話はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。
“不動産の「悩み・不安・怒り」を解消するぞー✨ のお役立ち情報をツイート ✅ホンネで語るよ ✅業界の裏側…コッソリ教えるよ ✅役立つ知識を集めて発信するよ ✅さんへ優しく解説するね ✅ガンバル不動産屋さ…
— name (@yumebucho) YYYY年MM月DD日