現地内覧時にはじめて知る不動産屋さんの残念な感じ…【売却担当者編】
不動産屋さんのレベルって本当にバラバラです。「おぉーこの人はスゴイ!」と思う人よりも、「これじゃあ、お客さまがかわいそうだな…」と感じる人の方が圧倒的に多いのは本当に残念な感じがします。この記事では、具体的にどんな不動産屋さんがいるのか?ゆめ部長が見てきた人たちを紹介しながら語りたいと思います。
今回は「売却担当者編」です!
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
売却物件に関する資料を準備していない…
不動産売却を担当する場合、不動産屋さんはお客さまからたくさんの資料を預かり、目を通さなければいけません。たとえば、マンションであれば次のような資料になります。
■ 登記識別情報通知 (登記済権利証)
■ 本人確認資料・印鑑証明書・住民票
■ 固定資産税・都市計画税の納税通知書・課税明細書
■ 評価証明書・公課証明書
■ 分譲時のパンフレット・図面集など一式
■ 購入時の重要事項説明書
■ 3期分の総会議事録
■ 管理規約
■ 長期修繕計画
■ 設計・建設住宅性能評価書
■ 謄本・公図・測量図・建物図面
■ 住宅ローン残高証明書
■ 付帯設備表・物件状況報告書
■ リフォーム・リノベーション契約書
などなど。
これらの書類を事前に準備・確認しておけば、売却不動産の価値を上げることができる可能性があります。
たとえば、3期分の総会議事録です。
3年分の議事録を読むと、管理組合がしっかり機能してる様子が伝わり、管理体制が良好だと判断できるかもしれません。「マンションは管理を買え!」と言われますから、資産価値の高さをアピールできるのは大きな強みになりますよね!
しかし…多くの不動産屋さんがこれらの資料を事前に準備していません。購入希望者から「この書類を見たい!」と言われて初めて集めるのです。
こんな仕事っぷりなので、現地内覧時に資料を使って魅力をアピールできるわけがありません。また、事前に知っておくべきマイナスポイントも把握していませんので、契約直前に問題が判明して売買契約が流れる…なんてこともあります。
もっと、一所懸命、頑張ってほしいなぁ…。
ここで、ゆめ部長がサポートした案件を紹介します。
ブランドマンションを分譲会社系列の不動産屋さんが仲介していました。つまり、こんな感じの案件です。
プラウド を 野村不動産アーバンネット
パークホームズ を 三井のリハウス
パークハウス を 三菱地所ハウスネット
ブリリア を 東京建物不動産販売
ブランズ を 東急リバブル
ゆめ部長のお客さまは贈与税の非課税枠(※1)を700万円から1,200万円にするために「良質な住宅用家屋(※2)」に該当することを証明する書類を求めていました。そこで「建設住宅性能評価書」はありますか?と担当者さんへ質問したところ「なに…それ。何に使うんですか?」と言われ驚いてしまいました。
※1 非課税枠は2018年契約当時の金額です。
※2「良質な住宅用家屋」⇒「省エネ等住宅」へ名称変更
自社ブランドであるこのマンションを今まで何度も取引してきているのに、「建設住宅性能評価書」があることすら知らなかったのですから、ヒドイものだと思います。
売却物件の情報を何も知らない…
担当者なのに、売却不動産のことを何も知らない人がいます。
■ 住宅ローン控除を利用できるのか?
■ 耐震基準適合証明書を取得できるか?
■ フラット35は利用できるか?
■ 贈与税の非課税枠を増額できる「省エネ等住宅」に該当するか?
などを質問しても回答できないことが多い気がします。
「省エネ等住宅」については、設計会社に証明書を発行してもらわなければいけない場合もあるので、完璧な準備は難しいかもしれません。でも、建設住宅性能評価書で確認できる範囲で「該当するか?」くらいは確認しておいてほしいところです。
こんな難しそうな話だけでなく、
■ オススメスーパー
■ 幼稚園・小学校・中学校などの学区情報
■ 周辺環境
■ マンションなら上下左右の隣人さんや管理組合、管理人さん
■ 一戸建てならゴミ置場や自治会
などなど、お客さまが知りたいことはたくさんありますよね。でも、この質問にも全く回答してくれない…。
「自分が住むなら、きっと、ここが気になるはず!」という視点で考えれば、売主さまにヒアリングすることはたくさん出てきます。こんな情報を把握していれば、お客さまに有益な情報として伝えることができますし、その会話を通してコミュニケーションを図ることができますよね。
参考までに…
ゆめ部長は「売主さまの人柄」も加点対象だと思っているので、売主さまと、買主さまがコミュニケーションを取れるように、上記のような回答しやすい質問を売主さまへ投げかけるようにしています。奥さま同士でお買い物や子育てについて話しが盛り上がることは結構あるんですよ!
何もしゃべらず背後霊のように後ろをついてくる…
ゆめ部長が買主さまの担当者として居住中の物件をご案内する場合、他社の不動産屋さんが内覧に立ち会うことが多いです。
買主さま担当:ゆめ部長
売主さま担当:他社の不動産屋さん
このとき、他社の不動産屋さんがどんな対応をしているのか…?現場がどんなことになっているか…?を見ていきましょう。 都心の3階建て中古戸建をご案内した時を思い出しながら書いてみます。
ゆめ部長と他社の不動産屋さんが名刺交換。さっそく内覧スタートです。
玄関を開けたら売主さまに笑顔でご挨拶!そして、時間をつくってくれたことへの感謝を伝えます。このまま玄関・廊下で立ち止まってしまうと詰まってしまいますから、最初は広いLDKへ移動。そこで売主さまと買主さまがご挨拶できる機会を作っています。
ここで気の利く担当者さんであれば「今日はクローゼットも全部開けて大丈夫ですから、ゆっくり内覧していってください!」なんてお話をしてくれますが、ほとんどの担当者はブスッとした顔でダンマリを決め込みます。(せめて笑顔は忘れないでほしいですよね…。)
ゆめ部長が買主さまの緊張をほぐしつつ、売主さまからの視線を気にせず内覧できるように売主さまへヒアリングをしていきます。本来であれば、ここに担当者も入ってきて話を膨らませ、和気あいあいとした雰囲気を作って欲しいのですけど、ここでも何もしゃべらず…。やることがないのか物件ファイルをペラペラめくって適当にやり過ごそうとしているようにすら感じられ、ちょっとイライラ。
担当者が場の雰囲気を崩すので、正直「ジャマだな…」と思いつつ、キッチン・お風呂・主寝室とご案内していきます。お風呂や洗面所は狭いですから、ゆっくり見てもらえるように少し距離を置きつつ説明したいのに、なぜか担当者が無言でお客さまの後ろにピッタリくっついていたりします。
「背後霊かっ!」と言いたくなる気持ちを抑えつつ、担当者とお客さまの距離を離すために間に入り込み、変なプレッシャーをシャットアウト。
で、内覧が終わる頃、担当者は言います。
「どうでしたか?内覧がたくさん入っているので決断は早い方がいいですよ!」と。
そしてゆめ部長は思うのです。
あなたがいなければ、もっと気に入ってもらえたかもしれないのですが…と。
全てがここまでヒドイわけではありませんけど、内覧が終わりエントランスを出た後に「あの人、なんのために来たんですか?ずっと後ろにいて気持ち悪かったんですけど(呆)」と言われてしまいます。
売却担当の不動産屋さんが内覧に立ち会う残念すぎる理由
そもそも、内覧時に不動産屋さんが何人もいるって…不思議ではありませんか?売主さまが居住中の物件を内覧するとき、なぜ購入をサポートするゆめ部長以外の不動産屋さんが待ち構えているのでしょうか?
その残念な理由は…
「担当物件を他の不動産屋さんに奪われたくない」からです。
自分が立ち会わないと、案内した不動産屋さんから営業(抜き行為)されてしまうかもしれません。コッソリ「ずいぶん売れていないですね~。弊社に任せてもらえればすぐに売れちゃいますよ!」なんて言われたくないから、内覧に立ち会うわけですね。
売主さまは現場を熟知している担当者が物件の魅力をアピールしてくれることを期待しているはずなのに、彼らは内覧に立ち会っても何もしません。何もしゃべりません。ボーっとしています。
やる気がないのかもしれないですし、
プロとしての能力がないのかもしれませんし、
両手仲介したいから…かもしれないです。
もしかしたら、全部が理由だったり。
こんな感じだと、くだらない理由でわざわざ現地に来なくていいから、ムダな人件費を削って仲介手数料を安くしてよ!と怒りたくなりませんか??
あなたが来なければ…
あなたの都合で内覧予約が断られず、もっと早く内覧できたでしょう。
あなたがいなければ…
もっとゆったり内覧できたかもしれません。
そう、あなたがいるから売れないのです。
「家売る女・三軒屋チーフ」はいない…と思う。
少し古いドラマになってしまいましたけど「家売る女」に出てくる三軒屋チーフはすごい迫力で物件を売りまくっていました。こんな感じで、きっとウチの担当者もお客さまにアピールしてくれるんだろうな~と期待している皆さまに残念なお知らせがあります。
ハッキリ言いますが、あんな凄腕営業なんて見たことがありません。
確かに、話がウマイなぁ…と思う営業さんに出会うことはありますけど、完璧な準備をして「絶対に売ってみせる!」という強い気持ちで内覧に立ち会っているとまでは言えません。
どこかには三軒家チーフのような凄腕営業さんもいるとは思いますけど、一昔前のように稼げる業界ではなくなりましたので、やる気・勢いを感じる営業さんは本当に少なくなったと思っています。
最後に…
「残念な不動産屋さん」がたくさんいることを知っていれば、売却を依頼する不動産屋さんを自分で探して真剣に選ぼうとするでしょうし、売却スタートしてからも不動産屋さんの仕事をチェックしようと考えられますよね?
この記事を読んでくれた皆さまは、不動産売却を成功させられる可能性が高まったと思います。そこから、もう1歩、アドバイスさせてください。
不動産取引はリスクを伴うものですから、
「教えてもらえなかった」ではなく、
「自分で調べなかった」と考える姿勢が大事です。
受け身にならず、自分で情報を取りに行きましょう!!
皆さまの売却がうまくいきますように、心よりお祈りしています。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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