申込入れて1番手は確保済み。仲介手数料を値下げするなら切り替えますよ?【イヤだな…と思うお問い合わせ 9】
不動産取引の現場で「イヤだな…」と思ったお問い合わせをゆめ部長がぶった切るシリーズ【全10話】の【9話目】です!
「申込入れて1番手は確保済み。仲介手数料を値下げするなら切り替えますよ?」というお問い合わせがありました。申込を入れた不動産屋さんを裏切り、さらに仲介手数料を値切ってやろうとする考え方に絶句です…。今回は「人を裏切ることに慣れた悲しい人」に物申します!
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
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不動産屋さんを裏切る前提の問い合わせが増えたと思う…
不動産屋さんを“裏切る前提”で、現地内覧・住宅ローン審査・購入申込をする人が増えて心底イヤだな…と思っています。本当にこの手の問い合わせが増えましたので、ハッキリ、嫌悪感を覚えることをこの記事で書いておきます。
下記メール、皆さまはどう感じますか?
「他社で現地内覧をして購入申込をしました。他の人に取られないように1番手は確保してありますが、仲介手数料を支払いたくないので無料になる会社を探しています。そちらは無料にしてくれるのですか?」
ただ稼げればいいと思っている会社であれば対応するかもしれません。しかし、ゆめ部長ならお断りします。なぜなら、人を裏切ることを悪いと感じず、仲介手数料は支払いたくないという考え方を軽蔑するからです。
人を裏切ることに慣れるって…悲しいですね。
モラルの低い人に対応する会社はそれに見合った仕事レベル
担当した不動産屋さんに落ち度がないにもかかわらず、このような問い合わせをしてくる人に対応してしまう会社は、同じようにモラルが低いと言わざるを得ません。こういう会社は自分の仕事に誇りがなく、モラルの低い仕事を自分もしているのではないでしょうか。
仲介手数料無料・半額の会社で働いていたとき、このような問い合わせを好んで対応する営業スタッフがいましたけど、やはり質はとても低いものでした。
現地を1度も見ることなく売買契約を締結するとか…
売買契約日に「はじめまして」のご挨拶をするとか…
もう、メチャクチャですよね。
不動産屋さんの対応が悪いならバッサリ切るのはアリ!
ゆめ部長は仲介手数料無料で新築一戸建て専門で購入をサポートする会社を経営していたことがあります。その時もハッキリした理由がなければ、申込までしている案件を途中から奪ってしまうようなことはしませんでした。
しかし…次のような場合であれば対応したことがあります。
■ 価格交渉できると言われたのにNGだった。
■ 担当者が強引で購入申込書を書かされた。
■ 知識がなく宅建もない。担当者が心配。
■ 教えてもらったことがウソばかりだった。
■ ネット銀行拒否・価格交渉もしてくれない。
■ インスペクションを拒否された。
不動産購入は大きなお買い物であるにもかかわらず、最初から担当者のレベルがわかっていることは少ないでしょう。やり取りをする中で「この担当者じゃ心配だな…」と感じたのであれば、それは会社・担当スタッフが悪いわけですから途中でバッサリ切って構わないと思います。勉強をしない不動産屋さんは淘汰されたら良いのです。
しかし、現地を何度も案内してもらっていたのに、ちょっとしたことで「気に食わない!」と怒って他の会社に行くのはどうかな…と思います。「信じていたのに!」といきなり怒り出す人を見てきましたけど、それは怒っている人の発言や行動に問題がある場合もあります。冷静になって考えてみてくださいね。
ゆめ部長は、問い合わせをしてきた人が勘違いしているだけだな…と感じたら、不動産取引の慣習を説明して、その担当者さんへ戻ることを勧めたこともあります。一所懸命サポートしていた担当者さんが悲しむのは同業者として避けたかったからです。
不動産購入申込後に他の物件を並行して探すのもマナー違反!
ついでなので、1番手を確保しながら他の不動産を探す人にも注意をしておきます。
不動産購入申込書を提示して交渉がまとまると、売主さまは契約になることを期待して準備に取りかかります。会社に休暇申請を出したり、仕事の都合を調整したり、急いで必要書類などの準備をしてるかもしれません。
それにもかかわらず、もっと良い物件がないかな…と探し続けるのはいかがなものかと思います。たまたま条件ピッタリの物件が新規登録されたなら…まぁ、仕方ありません。しかし、特別な事情がなければマナー違反になります。
なぜマナー違反として注意するのかと言いますと、売主さまは1番手が入れば他の内覧をお断りするのが一般的であり、売主さまが高値で売却できたかもしれないチャンスを自分勝手な都合で潰していることになるからです。
不動産取引はすごく不思議なもので、1度話が流れてしまうと、同時に検討していた人も含めてその後お話が入ってこなくなることがあります。数百万円の損失を負わせているかもしれない…。その事実を知れば、多少は理解してもらえますでしょうか?
なお、契約直前でキャンセルすると、実は損害賠償請求を受ける可能性があります。ほとんどの不動産屋さんは「契約成立していないからノーペナルティー」だと考えていますけど、宅建士の更新時に配布されるテキストにも書いてありました。「契約締結上の過失の理論」
相手の信頼を正当な理由なく裏切ったらダメ。
最後に…
何度も書いていることですけど、人と人とのつながり・ご縁を軽く考えるのはやめましょう。自分がやられたら絶対に怒るようなことをみんなが平然とやり出したら、世の中はどうなってしまうのでしょうか…。
仲介手数料を支払いたくないという前提であれば、最初から仲介手数料を安くするサービスを行っている不動産屋さんに問い合わせをするべきです。今の世の中、必要なくても「タダならなんでもやってもらいたい」という人が多すぎです。これでは良いサービスを本当に必要な人へ届けられません!
このWebページでは不動産屋さんの問題点を何度も書いていますけど、サービスを受けるお客さまにも大きな問題があると思っています。こんなことを書くと叩かれてしまいそうですけど、誰も言わないのでゆめ部長が言わせてもらいました。不動産業界がより良くなることを心から望んでの発言ですので、どうかお許しください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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