絶対に購入したい不動産なら…仲介手数料の値引きはダメ!手数料無料・半額の会社で働いたからわかる秘密をコッソリ教えます。
仲介手数料って…高いですよね。 手数料がもっと安かったらなぁ~と考える気持ち、とてもよくわかります。しかし、手数料を節約しようとして失敗したケースもゆめ部長はたくさん見てきました。そこで、この記事では、仲介手数料割引サービスを使わない方が良いケースをコッソリ教えます!
仲介手数料無料 または 半額の会社で働き、手数料を割引するサービスを自分でも提供しているからこそわかる問題点を包み隠さず正直に指摘したいと思います。不動産業界の裏側も教えますので、このサービスを検討している人は必読です!
不動産業界15年・宅建マイスター(上級宅建士)・2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~
片手仲介の取引で仲介手数料を値引きするリスク
片手仲介になる不動産取引で「仲介手数料を値引きしてほしい!」と願うのであれば、その不動産を購入できないリスクがあるってことを理解しておきましょう!ここでは4つの事例を紹介しながら解説してみますね。
まず、片手仲介を上の図を使って簡単に説明しておきます。片手仲介の詳細解説は下欄のリンクで記事を読んでください!
「売主さまを担当する不動産屋さん」と「買主さまを担当する不動産屋さん」の2社が共同して不動産売買を成立させます。
売主さまを担当する不動産屋さん…
左側の売主さまから「成約価格×3%+6万円」の仲介手数料を受領
買主さまを担当する不動産屋さん…
右側の買主さまから「成約価格×3%+6万円」の仲介手数料を受領
2社の不動産屋さんの報酬は、それぞれ「成約価格×3%+6万円」のみとなります。このような取引を片手仲介(分かれ)と言います。
片手仲介の取引で仲介手数料を値引きするリスクを具体例で見ていきましょう。
皆さまは中古マンションの購入を検討しています。
このマンションは大手仲介会社が販売窓口になっていました。個人の売主さまから売却依頼を受けて専任媒介契約を締結しているようです。
大手の不動産屋さんに問い合わせをして「仲介手数料を値引きできませんか?」と聞いてみましたが「弊社では値引きには対応していません!」と断られてしまいました。そこで、仲介手数料半額サービスをウリにしている会社を利用して購入することを検討中…と考えてください。
仲介手数料半額の不動産屋さんを利用して購入申込をすると、どんなことが起こる可能性があるのか…?ゆめ部長の体験談を4つ紹介しましょう。
参考記事…
ケース1…
大手仲介会社には自社で購入を検討している買主さまがいました。このお客さまと契約できれば両手仲介となり、仲介手数料は「成約価格×6%+12万円」となりますが、ゆめ部長を通して皆さまと契約すると共同仲介になり、報酬は半分の「成約価格×3%+6万円」となってしまいます。
さぁ、大手仲介会社はどっちのお客さまと契約したいでしょうか?
このようなケースでは、ゆめ部長のお客さまは二の次で雑に扱われ、契約できないことが多くなります。残念なことですけど、本当に購入希望のお客さまがいて、条件も同じかそれ以上であれば仕方がないことだと思います。
ケース2…
仲介手数料半額4,980万円の物件に対して▲280万円の4,700万円で購入申込をしました。このとき、大手仲介会社はどうしようと考えるでしょうか…?
答えは…
このお客さまと契約したら仲介手数料が半分になっちゃうよ…。嫌だなぁ~。
……そうだっっ!売主さまを説得すればいいじゃん。「もっと高い金額で購入するお客さまが現れると思うので断りましょう」なんて言えば、売主の味方をしている雰囲気も出るから信頼もしてもらえるだろうしな。うん。そうしよう!!
自社で両手仲介できるなら頑張って価格交渉もするけど、他社の不動産屋さんから大きな価格交渉をしてもあっさり断られる可能性が高いのです。全ては両手仲介をするためですね。
しかし、例外があります…。
それは、月末で店舗または自分の売上がノルマに届いていない時です。この時ばかりは数字を作るために必死ですから、大きな価格交渉でも夜中に売主さま宅を訪問して値下げ交渉を受けるように説得しようとします。(こんな不動産業界がキライです。)
値下げ交渉を通すためのコツですから…秘密ですよ。
ケース3…
大手仲介会社には、これから住宅ローンの事前審査を行うお客さまがいました。このお客さまは▲180万円の価格交渉を希望していて、不動産購入申込書を提示済みです。そこへ、皆さまがゆめ部長と一緒に住宅ローンの事前審査を通したうえで、満額の不動産購入申込書を提示したとします。
さぁ、どうなると思いますか…。
売主さまのために良い条件のお客さまが見つかったので、喜んで1番手にしてくれそうなところですけど、簡単にはいかないって…もうわかりますよね。
「いま1番手がいるので、そのお客さまの審査結果次第ですね。」と言われます。
つまり、1番手がいるから2番手だよ、と言うことです。通常は、事前審査が通り、交渉がまとまった時点で1番手になりますが、両手仲介をしたいという自己都合が優先されるわけですね。
「満額 VS ▲180万円」だけでも即決で1番手確保できるべきなのに、最優先されるのは不動産仲介会社の両手仲介で稼ぎたい!という都合なわけです。
何度ケンカしたことか…。だから、不動産屋さんは好きになれません。
ケース4…
ゆめ部長が仲介手数料半額で紹介していた中古マンションがありました。
内覧予約をするために問い合わせをしたところ、今日の朝一でレインズ登録された不動産にもかかわらず「弊社のお客さまで1番手のお申し込みがありますので内覧はお断りしています」との回答が…。
「物件の囲い込み」だってすぐにわかりますよね、これ。
お客さまはこのマンション限定で探していて、お子さんの小学校入学に向けて早期の引越を希望していました。このお部屋を買い逃すのはカワイソウだな…と思ったので「ゆめ部長のことは気にせず、直接問い合わせをすれば1番手にしてくれるかもしれませんよ。」とこっそりアドバイスしました。
…上司に聞かれたらクビになりそうですけどね。
そうしたら、即日、レインズのステータスが「申込有」に変えられていました。実は1番手はいなかった…と、お客さまから教えてもらいました。
やっぱり、そうだったか…。ホント、不動産取引は人間不信になります。
仲介手数料を支払った方が得になることがある…(実は、これが物件囲い込みの問題点!)
「物件の囲い込み」の問題を簡単に説明しておきます。
売却を任された不動産会社は、両手仲介で儲けたいがために、売却情報を不動産屋さんのネットワーク「レインズ」に登録せず、自社で見つけた買主さまと契約しようとします。
レインズに情報掲載する義務を守らずに情報を隠してしまうと、少ないお客さまの中から買主さまを探すことになり競争を起こすことができません。つまり、売主さまの「早く・高く・良い条件で売って欲しい」という要望をムシしているのが「物件の囲い込み」です。
この不動産会社は、契約が決まれば仲介手数料をもらえるため、売主さまが損をしようと、買主さまが損をしようと「知ったことではない!」と考えています。依頼者の利益をムシするなんて…頭がおかしいと思いませんか?
詳細は下欄のリンクで記事を読んでみてくださいね。
不動産屋さんは両手仲介を狙っている。だから、仲介手数料割引サービスをしている不動産屋さんから申込みが入り、片手仲介になることをすごく嫌がっています。
片手仲介になるケースで厳しい条件交渉があれば、売主さまを味方するフリをして断りますが、両手仲介できるケースであれば、売主さまに条件交渉を受け入れるように説得してきます。
ただし、月のノルマが足りなければ、なんとか月内に契約できるように、価格交渉を飲んでもらえるまでしつこく営業するようです。
つまり…買主さまの立場だけを考えれば、両手仲介を狙っている不動産会社を利用した方が、条件交渉を頑張ってくれるし、1番手も確保しやすい。と言えるわけですね。
こんな裏情報を暴露するのも、不動産業界の悪しき慣習を改善したいがためです。このやり方を推奨しているわけではなく、皆さまが問題点を理解し、不動産屋さんに好き勝手させないようにしたいと考えています。
参考記事…
未公開の新築戸建や土地を購入するなら仲介手数料無料にこだわらない方が良い!
上記の図のように不動産会社が売主になる新築戸建などを購入する場合、仲介手数料を無料にできるケースが多いです。ここでのお話は、この不動産が「未公開物件」だった場合になります。
「未公開物件」という言葉は明確な定義づけがされていません。ここでは「1社~数社の仲介会社だけが紹介できる物件」だと考えてください。
この未公開の新築戸建をネットで見つけた皆さまは、仲介手数料を無料にしてくれる不動産屋さんへ問い合わせをしました。しかし、レインズに情報が掲載されていないため、今のところ取り扱いができないようでした。
不動産屋さんからは「今はまだ未公開物件のようですね。一般公開されるのを待ってもらえれば、仲介手数料無料でお取り扱いできますよ。」と言われました。
さぁ、皆さんはどうしますか?
ゆめ部長の考えを書いてみますと…
未公開物件である不動産の購入意欲が高いのであれば、他の人に買われてしまう前に、仲介手数料を支払っても1番手を抑えてしまうべきだと思います。
多くのお客さまが理解していないようですけど、「未公開物件」の情報は無料ではないのですよ!未公開物件を集める不動産屋さんは、横のつながりを重視して頑張っています。お付き合いで飲みに行きますし、休日にゴルフにも行く。相場相談などにも笑顔で対応していたりします。そうやって、未公開の情報を集めて会社のウリにしているのです。
良い情報がタダなんてことがおかしいのは、よくよく考えてみればわかることですから、「仲介手数料 = 情報料」と考えて前向きに検討した方が良いと言えます。
仲介手数料無料・半額で不動産購入をサポートしているのに、なぜ、ゆめ部長はこんなことを言ってしまうのか…。本来であれば「未公開物件なんて買っちゃダメ!」「仲介手数料無料になるまで待とうよ!」と主張するところかもしれませんけど、自分が儲かることよりも、正しい情報を広めていきたいという想いが強いから本音で記事を書いています。他の記事も本音で書いていますから安心して読んでくださいね!
1つ補足しておきます。
このようなケースは「物件の囲い込み」とは異なります。売主の不動産会社が仲介をしている不動産屋さんに「未公開物件」として取り扱わせてあげているわけですからね。広く情報を拡散させることよりも、横のつながりを強化することを重視する戦略をとっているだけのことですから、売主さまは別に不利益がないわけです。物件の囲い込みは、良い条件で売って欲しい売主さまに内緒でコッソリやっているから問題があるのです。
不動産を購入するときに仲介手数料割引サービスを利用するなら…
仲介手数料割引サービスのデメリットは理解してもらえたかと思います。使わない方が良いケースと使った方が良いケースを比較しやすいようにまとめておくと…
使わない方が良いケース…
■ 未公開物件
■ 競合が多い物件
■ 値下がりしてばかりの物件
■ 新規登録物件
■ マンション限定・エリア限定の場合
■ 購入期限が短い場合
スピード勝負が求められる場合だとあまりオススメできません。デメリットを把握したうえで、仲介手数料を節約することの方が優先順位が高いと判断したのであれば、何も問題はありません。
使った方が良いケース…
■ 売れ残り物件に強気の交渉を入れる場合
■ 一般媒介物件で複数の不動産屋さんが扱っている場合
■ 自己資金が少ない場合
■ 現金購入 または 住宅ローンの事前審査が完了している場合
■ 購入候補物件が複数ある場合
■ 購入を焦っていない場合
積極的にこのサービスを使ってみて良いと思います。ただし、「会社」と「人」は見極めること、リスクがあることは理解しておいてくださいね。
最後に…
“不動産の「悩み・不安・怒り」を解消するぞー✨ のお役立ち情報をツイート ✅ホンネで語るよ ✅業界の裏側…コッソリ教えるよ ✅役立つ知識を集めて発信するよ ✅さんへ優しく解説するね ✅ガンバル不動産屋さ…
— name (@yumebucho) YYYY年MM月DD日
関連した記事を読む
- 2020/11/28
- 2020/11/27
- 2020/11/27
- 2020/11/18