住み替えは「売り先行」or「買い先行」どっちがオススメ? メリット・デメリットを解説!
住み替えをする時に、不動産を先に購入するのが「買い先行」、不動産を先に売却するのを「売り先行」と呼んでいます。
気に入った物件を買い逃したくないから「買い先行」という人、思った金額で売れないと困るから「売り先行」という人もいると思います。また、同時に進めたい…という要望もあると思いますので、それぞれのメリット・デメリットをまとめておきます。
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
マイホーム住み替えの「売り先行」
マイホーム住み替えの「売り先行」は次の2パターンがあります。
パターン1…
マイホームを売却・引渡
↓
賃貸へ引越
↓
新居購入・再度引越
パターン2…
マイホーム販売活動 + 新居探し
↓
マイホーム売却契約
↓
新居購入契約
↓
新居引越・マイホーム引渡(引越は1回だけ)
「パターン1」と「パターン2」の違いは引越回数です。皆さんパターン2を狙いますけど、時間にゆとりがなく、逆に損をしたんじゃないかな…と思う案件もありました。
そこで!ゆめ部長から提案をします!!
マイホーム売却活動の準備をしっかり行い、販売期間を3ヶ月~6ヶ月取り、納得のいく金額での売却を実現しましょう。そうすれば、資金にゆとりができますし、資金計画も立てやすいですよね。その後、賃貸に引越をして、そこからじっくり新居を探してください。焦って購入すると、金額が高い時期に値下げなしで買うことになるかもしれません。長い期間、家族のみんなと過ごす家ですから、引越の費用と手間を惜しむのは間違っていますよ。優先順位の付け間違いにご注意を!
売却先行を 強く・強く・強く オススメしたいです!
次は、メリット・デメリットを一緒に見ていきましょう。
売却先行のメリット
売却先行のメリットは2つあります。
■ 売却できた金額から予算を組めるため資金計画が安心!
■ 時間をかけて販売できるため納得売却を実現しやすい!
1つ目のメリットからみていきましょう。
購入先行を選んでしまった場合、自己資金にゆとりがあれば良いのですが、繰り上げ返済を頑張っていた!などの理由で自己資金が少ないと心配があります。
たとえば…
5,000万円なら確実に売却できると考え、ギリギリの資金計画を組んでいたところ、4,500万円でしか売れなかった場合、500万円を工面できないと住宅ローンの残債を完済できないため売却することができません。
また、しっかり売却不動産の査定を行っていたとしても、リーマンショック・東日本大震災・新型コロナウイルスのパンデミックなどのようなトラブルが発生すると、予定通りに売却が進まないことだってありえるのです。
この点、売却先行なら資金計画を組み直すだけですね。希望金額で売れなくても、査定金額で売れなくても、ローン破たんしませんし、条件が悪ければ売却を中止して1度様子を見ることもできます。
安心を重視したいなら、売却先行一択でしょう。
注意!!
不動産屋さんは「買い先行」させようとしてくるので十分に注意してください。新築一戸建てを両手仲介して儲けたら、売却は他の不動産屋さんに丸投げで自分は逃げる!そんな案件の相談がすごく多いんですよ。
まぁ、こうやって注意を促しても、
気に入った物件が見つかると…
買っちゃうんですよねぇ~。
わかる!わかるんだけど…
ホントに注意してほしいと心から願っています。
次、2つ目のメリットいきます。
購入先行した場合、売却と購入の残代金決済を同日に行うように求められたり、現在の自宅を半年以内に売却するように求められることがあります。最初はゆったり構えていられるかもしれませんけど、期限が迫ってくると慌ててしまい、「買ってくれるなら、それでいいや!」と判断を誤るリスクがあると言えます。
一方、売却先行なら、慌てず、焦らず、売却にも購入にも時間をかけられます。しっかり売却の準備を行い、一所懸命販売活動をして、少し期間が長くなっても耐える。このような努力が高値成約を呼び込みます。
しっかり準備して、焦らず、納得価格でマイホーム売却
↓
並行して新居探し
↓
気に入る新居がなければ1度賃貸マンションに引越
↓
ステキな新居を購入!
こんな流れがイイと思いますよ。
なお…
売却期限がないフラット35などを利用する場合であり、ダブルローンにゆとりを持って耐えられる自己資金をお持ちであれば、購入先行でも良いと思います。
売却先行のデメリット
売却先行のデメリットは3つです。
■ 購入したい新居が見つからなければ賃貸へ引越
■ 引越2回と賃貸の費用がかかる
■ 居住中だと少し売りづらい
まず、1つ目のデメリットをみてください。
マイホーム売却の契約をしてから引渡をするまでの期間で、購入したいマイホームが見つからない可能性は十分にありえますよね。契約~引渡までの期間を長くとっていたとしても、売却活動中に興味がある物件を見つけていたとしても、うまくいかないことはありえることです。
賃貸物件を探す手間 + 追加引越1回の手間
これはちょっとだけメンドウかと…。
次に、2つ目のデメリット。
賃貸を挟んで新居へ移るため、引越が2回必要になり、賃貸住宅の契約でも諸費用が掛かってきます。どうしてもお金がかかります。
その分、高値で売って、安値で買う。
そんなサポートができる不動産屋さんがいれば心強い!
最後に、3つ目のデメリットにいきましょう。
居住中でも問題なく売却できますけど、ゆめ部長の経験上、空室の方が高く売れる可能性は高いと言えます。
なぜなら、居住中だと次の問題点があるからです。
■ 売主さまに遠慮してじっくり内覧できない
■ 生活感がマイナスイメージを与えることがある
■ 日程調整ができずに機会損失を生む可能性がある
ゆめ部長のお客さまには、近くの賃貸マンションへ引越をして、100万円弱のリフォームを施してから売却することで大成功を勝ち取った人もいました。
リフォーム後の販売、オススメですよ♪
マイホーム住み替えの「買い先行」
マイホーム住み替えの「買い先行」は次の2パターンがあります。
パターン1…新居へ引越してから売却
新居購入
↓
新居へ引越
↓
空室でマイホーム売却
新居購入の住宅ローン融資実行から、現在のマイホーム売却まで猶予期間をもらえた場合です。半年とか、1年とか、特に期限なしとか、金融機関やお客さまの条件によって異なります。
パターン2…購入契約してすぐに売却
新居購入契約
↓
マイホーム売却契約
↓
【1】新居引越 +マイホーム引渡を同日 (引越:1回)
【2】新居引越 ⇒ マイホーム引渡 (引越:1回)
【3】マイホーム引渡 ⇒ 新居引越 (引越:2回)
新居の購入契約が終わった後、すぐにマイホームの売却契約ができた場合です。購入と売却を同時並行で行っていた場合、不動産買取業者に買い取ってもらった場合などがあります。
住宅ローンで売却猶予をもらえているかどうかで【1】~【3】の選択肢が変わってきます。融通が利かない金融機関だと【1】になるため、急いで売却したり、買い取ってもらう必要が出てくるため、良い条件での成約は難しくなるでしょう。
次は、メリット・デメリットを見ていきましょう。
購入先行のメリット
購入先行のメリットは2つあります。
■ 新居との「出会い」「ご縁」を大切にできる!
■ 引越が1回だけ!手間を省き費用を節約できる!
■ 空室で売却できるため高値成約を狙える!
1つ目のメリットからみていきましょう。
不動産には「出会い」「ご縁」ってあるんですよね。信じない人もいると思いますけど、ゆめ部長は、お家には感情もあると思っています。「家族をずっと守ってくれてありがとう!」そうやって感謝の気持ちを伝えながらお掃除してくれる売主さまだと、お家は買主さまを大切な家族として優しく迎え入れてくれるものです。
2つ目と3つ目のメリット。
これは先ほど説明しましたね。
ちょっと補足しておくと…
空室であれば、ハウスクリーニングを入れ、芳香剤・観葉植物・スリッパなどで簡単な装飾をした状態で内覧してもらうことができます。事前に室内の故障・不具合を補修できるのも第一印象を良くする効果があります。
また、現地にキーボックスを設置できるのも大きなポイントです。できるだけ多くのお客さまが内覧しやすいようにすれば、そこで競争が起こる可能性があります!高値成約を目指したいなら…内覧数を増やす方法を真剣に考えましょう!
参考記事…
購入先行のデメリット
購入先行のデメリットは2つです。
■ 売却がうまくいかないかも…資金計画に不安が残る
■ 売却条件の期限が迫ると焦ってしまう…
1つ目のデメリット。
これは売却先行のメリットで説明した通りですね。
次、2つ目のデメリットです。
新居購入の契約時には、不動産会社の「買取保証」があって安心していたけど、「よく考えてみたら、相場よりも20%~30%も安かったら大損じゃないか…」と気が付きます。不動産会社の買取にならないように頑張っても売れず、疲れ果てた結果、安い金額での売却を受け入れてしまった…そんな話を何度か聞いたことがあります。
期限があるというプレッシャーをあまく見たらいけません。特に、駅から遠い物件・築年数が経っている物件など、流通性が低めな物件であれば要注意ですよ!
最後に…
購入先行・売却先行のどちらもメリット・デメリットがあることは把握してもらえたかと思います。どちらが正解…というのはありませんから、次の点を考慮して不動産屋さんと相談して決めるようにしてください。
■ 売却物件の流通性(人気物件かどうか?)
■ 高値売却を絶対に実現させたいか?
■ 空室になってからリフォームして売却したいか?
■ 今後の不動産価格は維持できそうか?
■ 自己資金はどれくらい用意できるか?
■ 購入先行で住宅ローンを組めそうか?
■ 購入物件の住宅ローンをどこで組みたいか?
■ 購入物件が既に見つかっているか?または見つかりやすいか?
■ 住み替えをいつまでに実現したいのか?
などなど。
お客さまごとに最適な住み替えプランは変わってくるものですから、少しメンドウでも、不動産屋さんとしっかり打ち合わせをしておいてくださいね。
皆さまの住み替え計画が成功するように応援しています!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
参考記事…
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