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2018年11月05日
不動産売買の流れ

手付金放棄・倍返しによる不動産売買契約の「手付解除」を徹底解説!

売買契約を無事に終えられたとしても、やむを得ない事情で購入を断念しなければいけなかったり、自己都合で「やっぱり契約をキャンセルしたい…」と思うこともあるでしょう。このような事態に備えて、売買契約書には「手付解除」に関する規定が定められていますので、宅建マイスターがわかりやすく解説します!

 

不動産業界15年・宅建マイスター・2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~

 

【目次】

1.  不動産売買契約の「手付解除」ってなに…?

2.  不動産売買契約書の「手付解除」を確認しましょう!

 2-1.  宅建業者が売主さまの場合

 2-2.  宅建業者ではない個人・法人が売主さまの場合

3.  手付解除期日を過ぎると違約解除になる!

4.  外資系企業で突然解雇された事例…

5.  手付解除で得たお金は確定申告!

6.  最後に…

不動産売買契約の「手付解除」ってなに…?

手付解除というのは、売買契約時に授受する手付金の損失だけを覚悟すれば、一方的な都合で売買契約を解除できるというものです。

 

売主さまが「やっぱ売りたくないんだよね…」とか、買主さまが「もっと良い物件が見つかったからキャンセルしてそっちを買います!」という、ワガママとも思える理由で解除することができてしまいます。

 

お互いに解除できますから、どっちが有利・不利ということではありません。

 

手付解除は買主さまが「手付金放棄」、売主さまは「手付金倍返し」によって行います。手付金の倍返しというのは、買主さまから受領した手付金を返還すると同時に、同額のお金を「ゴメンナサイ!」と支払うことです。

 

手付金が200万円なら…

 

買主さまは200万円を放棄、売主さまは400万円(200万円の返却とゴメンナサイ料200万円)を支払うわけですね。

 

参考記事…

不動産売買の手付金に関する取り決めを宅建マイスターがわかりやすく解説します!

不動産売買契約書の「手付解除」を確認しましょう!

手付解除の定めは、売主さまが、不動産会社(宅建業者)なのか、宅建業者ではないのか…で結論が変わってきます。

【1】宅建業者が売主さまの場合

売買契約書の内容を書き出してみます。

 

売主および買主は、その相手方が売買契約の履行に着手するまでは、互いに書面により通知し、買主は、売主に対し、手付金を放棄して、売主は、買主に対し、手付金等受領済みの金員を無利息にて返還し、かつ手付金と同額の金員を買主に支払うことにより、売買契約を解除することができます。

 

「契約の相手方が履行に着手するまで」は、手付金を放棄すれば契約を解除できると記載されていますね。

 

なぜ、こんな曖昧な定めになっているのかというと… 不動産会社から買主さま(消費者)を保護するためです。つまり、この規定は買主さまを有利にするためのものになります。都庁に聞いた経験では、消費者保護を重視して引渡の直前まで認められることになるようです。

 

もう少し具体的に見てみましょう…。

 

昭和40年の最高裁・判例では、「履行の着手」とは「客観的に外部から認識できるような形で、契約の履行行為の一部をなしたこと、または履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をしたこと」と解釈されています。

 

履行に着手したと判断される可能性が高いのは…

 

建売住宅を引き渡した(登記移転時)

買主さまの希望に応じて土地を分けて登記をした

 売主さまが他人の不動産を取得して登記をした(他人物売買)

 買主さまが代金を用意して、売主さまに引渡を催告した

買主さまが内金・中間金を支払った

買主さまが家具家電を購入したり引越業者と契約した

 

微妙なものもあるようですので、売主が不動産会社なら都庁や弁護士先生、個人なら弁護士先生へ相談することをお勧めします。違約解除ではなく、手付解除できるケースもあるようですから、困ったら迷わず専門家へ相談するようにしてくださいね。

 

履行に着手したと言えないのは…

 

引き渡しや代金を支払うために「準備」しただけだと「履行の着手」には該当しないと考えられています。つまり、住宅ローンの本申し込みをしても履行を着手したことにはなりません!

 

参考知識2つ…

 

1つ目は…民法の条文には「相手方」ではなく「当事者の一方」と書かれていますが、判例に従い条文の文言が「相手方」へ改正される予定です。2つ目は…相手方が履行に着手したら解除できないわけですから、自分が着手しているだけなら解除することができます。ちょっと細かい話でした。

【2】宅建業者ではない 個人・法人が売主さまの場合

こちらも、売買契約の内容を書き出します。

 

1.  売主および買主は、上記手付解除期日までであれば、その相手方の売買契約の履行の着手の有無にかかわらず、互いにその相手方に書面により通知して、売買契約を解除することができます。

2.  売主が前項により売買契約を解除するときは、売主は買主に対し、手付金等受領済みの金員を無利息にて返還し、かつ手付金と同額の金員を支払わなければなりません。買主が前項により売買契約を解除するときは、買主は売主に対し、支払済の手付金を放棄します。

 

今度は「上記手付解除期日まで」ということで、具体的な日程を決めていますね。ここが大きく異なる点です。

 

通常、売買契約~引渡日の真ん中あたりを手付解除期日に定めることが多いです。この期日に関しては具体的な規定はありませんので、2週間程度とすることもあります。しかし、不動産屋さんの「解除されたくない…」という都合で、短期間で設定するのは良くありません。

 

少し冷静になる時間を持たせるように期限を設定するべきでしょう。

手付解除期日を過ぎると違約解除になる!

宅建業者ではない個人または法人が売主さまになる場合は、手付解除期日を過ぎたとき、宅建業者が売主になる場合は、契約の相手が履行に着手したときは、手付解除ができなくなります。

 

手付解除ができなくなると、次は「違約解除」することになってしまうので注意が必要です。違約解除は、売買代金の「10%」または「20%」で定めるのが多いのですが、大手は「10%」にしています。

 

不動産屋さんが「20%」にしたがる理由は、売買契約を解除されたくないからです。解除されてしまえば、仲介手数料を満額もらえない可能性があるため、せっかく売買契約まで終えているのであれば、なんとしてでも残代金決済(=引渡)まで完了させたいわけです。

 

しかし、都庁に相談すれば「20%」は多いと言われてしまいます。不動産は高額な取引になりますから、やむを得ない事情が発生した時のために「10%」にしておくのが妥当でしょう。

 

意外と皆さま考えが甘いんですけど、自分が被害者になることばかりを気にしていますが、加害者になることも十分に考えられることをお忘れなく!「20%」の違約金を支払うのは大変ですから気を付けてください!

 

具体例を入れておきます。

 

物件価格5,000万円のマンションを手付金300万円で購入する売買契約をしました。売主さまは宅建業者ではない個人の方で、手付解除期日を11月10日として契約したとしましょう。

 

11月10日までに解除する場合…300万円を放棄

 

11月11日以降に解除する場合…

違約金10%なら5,000万円×10%=500万円

既に300万円支払い済みなので追加で250万円支払い

違約金20%なら5,000万円×20%=1,000万円

既に300万円支払い済みなので追加で700万円支払い

外資系企業で突然解雇された事例…

お客さま思いの先輩が対応した事例を紹介します。

 

お客さまが購入したマンションは7,000万円。手付金は300万円で手付解除期日は11月20日(実際とは異なります。)でした。引渡日が11月30日で住宅ローンの本審査は11月10日に内定していました。

 

あとは引き渡しを受けるだけ…という状況だったのに、突如、「緊急事態で契約をキャンセルしなければいけなくなりました」と買主さまから連絡がありました。先輩が夜にご自宅へ訪問して話を聞くと、外資系企業に勤務しているご主人が突然解雇されてしまい、住宅ローンの融資を受けることができなくなってしまったのでした。

 

確かに、結構な人数がまとめて解雇されることになった…というニュースを前日に見ましたから、事実だったのだと思います。

 

しかし、契約を解除したいと言っても、手付解除期日を過ぎていますし、売主さまは既に転居している状況でした。そうすると違約金10%(追加で400万円)を支払って解除するしかありません…。

 

そこで!お客さまと真剣に向き合う先輩は、相手側の不動産屋さんに事情を説明しに行き、やむを得ない事情になるため、違約解除はお許しいただきたいとお願いをしました。丁重にお詫びをして事情を正直にお話したことが功を奏したのでしょう。手付金300万円のうち、200万円を返却しての契約解除に売主さまが応じてくれたのです!

 

違約解除は当事者の合意になりますから、必ずしも違約金を支払っての解約になるわけではないそうですが、売主さまへの対応がマズければ、違約金を請求される可能性の方が高いでしょう。

 

結局は人と人とのやり取りです。困った時のためにも、感じ良く対応することをお勧めしたいと思います。

手付解除で得たお金は確定申告!

手付解除や違約解除などで、手付金・違約金を受領したら…この利益は所得になります!つまり、残念ながら課税対象になるということです。

 

所得の種類は「一時所得」です。計算式は次の通り。

 

(収入-50万円)×1/2

 

1年間の給与所得などに上記の計算式で算出した所得を合算します。日本の所得税・住民税は超過累進税率ですから、所得が上がると、まとめて税率も上がりますので要注意です!

 

【注意!】

 

確定申告を意図的に行わない人がたくさんいるようですけど、それは脱税になりますからね。バレたら大変な金額を収めることになるかもしれませんから、絶対に確定申告しておきましょう。

最後に…

契約書類をしっかり理解していれば、手付解除になるのか、違約解除になるのかくらいは簡単に判断できるものですが、ネットの間違った情報や、不動産屋さんのウソ情報のせいで、悩んでいる人がたくさんいるようです。(ネットで検索したらたくさんヒットしました…。)

 

私の感覚ですけど、不動産屋さんは、残念ながら契約書類をしっかり理解していません。そのため、売買契約に関する最低限の知識を身に付けておかないと自分を守ることができないと思います。

 

少し大変だと思いますが、一緒に不動産取引に関する勉強を進めていきましょう。麻布ハウスは皆さまを全力で応援します!!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。よかったら、Twitterもフォローしてください!!

 

参考記事…

不動産売買契約が解除 ( キャンセル ) になるケースを宅建マイスターが解説!

 

2019年8月17日追記…

現在、「手数料0円売却」・「セラーズエージェント」はお休み中です。「仲介手数料半額の不動産売却」をご検討ください。

 

事情を説明した記事はコチラ…

【超・重要なお知らせ】「セラーズエージェント」「手数料0円売却」をしばらくお休みにします。

この記事を書いた人
渡部 直人(ゆめ部長) ワタナベ ナオト
渡部 直人(ゆめ部長)
不動産取引の仕事一筋15年…仕事中心の生活をしてきました。ハッキリ言って仕事は趣味です(笑)でも、不動産業界にはなんか暗いイメージがあります。そこで、ゆめ部長は考えました。お客さまが安心して取引できるだけでなく、才能あふれる人財が楽しく働ける環境を作り、この暗いイメージを払拭・改善していこう!と。「全員がHAPPY」なんてムリだけど、ゆめ部長と係わってくださったお客さまにはHAPPYになってほしい。できることを1つずつコツコツ積み重ね「幸せの種」をまいています♪

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