築40年の中古戸建でも建物価値を評価して高値売却成功!築古=解体は間違い【不動産売却・大成功事例】
築40年・中古戸建の売却をサポート。ゆめ部長の売却大成功事例になりましたので紹介します!
机上査定で販売価格を検討していたときは、築40年だから建物解体が前提になるだろうな…と思っていました。建物を解体すれば150万円~200万円くらいだから、この解体費用が中古戸建としての評価からマイナスになってしまうかもしれないな…と。
ところが…
訪問査定で現場を見た瞬間「この建物は解体したらもったいない!」「大切に住み続けてきたお家を新しいファミリーに引き継いでもらいたい!」心からそう思いました。
結果、建物解体費用をマイナスするどころか、建物価値を200万円くらいプラスして販売することに成功しました。ゆめ部長以外に5社くらい査定していて、どこも3,000万円くらいの金額を提示していたそうですけど、ゆめ部長は3,000万円台の半ばで成約させることに成功しました!(+500万円♪♪)
本日は、この売却事例が大成功できたポイントを解説したいと思います。「築年数が経っているからと言って、安易に解体して更地販売しないでほしい!」そんなメッセージが届いたら嬉しいですね。
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
売却大成功したのはどんな不動産だったの?
■ 建物は築40年くらい。昔の建売3棟現場の中の1棟
売主さまがDIYでお手入れをしていたため建物のコンディションは良好。築年数が経っているからこその味わいがあり、愛情を持って住まわれていたことがすぐにわかりました!ゆめ部長は大事に使われていたマイホームが大好きです。こういう売主さまは良縁に巡り合えることが多いと感じています♪
■ 土地は旗型地で間口が2m
間口が2mしかないため車を停めるのに少し苦労するイメージです。建築基準法では間口が2mなければ再建築できないと定められているので、しっかり2mあることを確認することも大事なポイントになります。再建築に問題がなかったとしても、土地の評価は間口が2.5mある旗型地よりも安くなり、販売期間も長期化しやすい傾向があると言えるでしょう。
■ 物件の問題点
築年数が経過しているため建物の契約不適合責任は免責としました。インスペクションを行ったり、リフォーム会社さんの調査で問題が発見されないか…この点は少し心配がありました。また、埋設管(上水道・下水道・ガス)が越境していたので、住宅ローン審査に影響がないかも懸念事項として考えていました。その他にもいくつか気になる点が…。
■ 区画整理されたエリアで災害にも強い良好な住宅地
前面道路が広くて区画整理された綺麗な住宅地でした。高台に立地しており、災害危険度が低いことも大きなアピールポイントになると思いました。
全体的な評価は…
建物価値が残っていると評価して中古戸建として販売するのがベスト。ただし、コロナ禍の影響・契約不適合責任免責・埋設管の越境・間口が2mしかないことなどを考慮すると、販売は少し苦戦する可能性があるかもしれないな…という感じでした。(予測は嬉しい方向にハズレましたけど。)
内覧20件以上!満額購入申込5件!を実現した3つの理由
今回はセラーズエージェントとしてサポートしましたので、ゆめ部長は両手仲介せず、買主さま探しは他社仲介会社さんにお任せしました。
他社さんのネット掲載件数は残念ながら少な目でしたけど、レインズを使った情報拡散が効果的だったようで、いろんなエリアからたくさんのお客さまが内覧しに来てくれました。
最初の土日で10数組が来場
申込4件の大盛況!!
ところが…
予想通り、住宅ローン審査での物件担保評価が低く、なかなか事前審査がおりませんでした。3週間ほど待ってみましたけど「否決」・「減額回答」・「留保」・「追加資料提出」など厳しい結果になってしまったため、再度内覧会を開催することにしました。
この内覧会で現金・満額購入のお客さまが見つかり「一括決済」で成約になりました。一括決済というのは、売買契約と引渡(代金支払い)を同日に行う手続きのことです。売主さまが住宅ローンの返済を終えていて、買主さまが現金購入だから実現できることです。
良縁の糸を結ぶには、スピード感も大事ですね。
この良縁が結ばれた理由を3つに分けて解説したいと思います。すごく参考になる事例なので、ぜひ理解しておいてください!
理由1:物件の問題を解決してから販売スタート
先ほどお話した通り、対象不動産にはいくつかの問題点がありました。
■ 間口が2m確保できているのか心配
■ 埋設管の越境
■ 境界票が2箇所不明
■ 築年数が経過しているため建物に不具合あり
そこで!
販売スタートする前に確定測量を実施。隣地と境界確認書を交わし、境界票が見当たらない箇所は復元を行いました。また、埋設管の越境を丁寧に調査して隣地と覚書を締結しておきました。
売買契約が成立してから引渡までに対応する不動産屋さんも多いですけど、先に問題を洗い出し解決することで、お客さまが安心して検討できますよね。不動産屋さんの立場から言うと、これだけやっても途中で媒介契約を切られてしまうリスクがあるため、本当は販売開始前にやるのはためらわれます。でも、高値成約を目指すには必要なお仕事だと言えるでしょう。
建物の不具合はDIYで補修できる箇所は売主さまが行いました。小さな不具合が積み重なると不安につながり減額交渉になりますからね。マイナスポイントはできるだけ解消しておくのが吉です♪
理由2:写真とコメントにこだわった販売図面を制作!
建物は築年数が経過しているからこその味わいがありましたし、坪庭、重厚感がある玄関、クロスではなく木を貼った壁面などが印象的でしたので、このあたりをアピールしてみました。
この狙いが見事にあたり…
「玄関と庭の写真がすごく印象が良くて、ぜひ、現地を見に行きたいと思ったんですよー!」との嬉しいお言葉を2組のお客さまからいただきました!2組共に奥さまからの言葉だったので、やはり、女性を意識した訴求力のある写真は大事ってことですね。
他には、間口が2mでも駐車スペースは途中から3mに拡がっていました。これなら、車のドアを開ける時にゆとりがありますし、車の奥に自転車を置くこともできます。そこで、この3mに拡がること、自転車を4台も置けることを販売図面でアピールしてみました。販売図面だけではわかりづらいことを文章で伝えると丁寧な印象になりますよね??
【 check!! 】
理由3:売主さまと一緒に全力接客!
売却不動産の魅力は、長年住んでいた売主さまが一番よくわかっていますよね。そこで、アピールするべきポイント、ご主人さまと奥さまの役割分担などをしっかり相談して売主さまにも一緒に接客してもらいました。
最初は「うまく接客できるか心配だなぁ…」とおっしゃっていましたけど、優しく丁寧な接客がお客さまと仲介会社さんからすごく好評でした。購入したお客さまからは「売主さまの人柄が前向きな気持ちにさせてくれました!」とのお話も。どんな人が住んでいたのか…長く住むマイホームだからこそ、実は、気になっているお客さまが多いのでしょう。
大盛況で内覧が多すぎたため、ゆめ部長と売主さまが分かれて接客対応しました。30分おきに予約を受け付けましたけど、1時間以上も見てくれるお客さまが多く、最大で3組のお客さまが同時に内覧することになり、ドタバタ・ドタバタしてしまいました(汗)
このドタバタが盛況感をうまく演出してくれたのも、高値・早期の売却を実現できたポイントだったのかもしれませんね!
参考記事…
築年数が経っている中古戸建を正しく査定しよう!
今回はホームインスペクション(住宅診断)を行わず、リフォーム会社さんが建物を調査してくれました。基礎・外壁・床下・傾き・天井裏などをチェック。非破壊の目視だけですから絶対に大丈夫とは言えませんけど、大きな問題は特に見つかりませんでした。あえて指摘するとすれば、天井裏に断熱材がなかったことくらいでしょうか。(築年数を考えれば仕方がないことだと説明されていました。)
今回のように、築40年を過ぎていても問題がないこともありますし、築10年未満でもシロアリの被害を受けている建物を見たこともあります。このように、建物は築年数だけでは正しく評価できません!
しかし!!
不動産屋さんの査定はものすごくいい加減です。
築年数が20年を超えたあたりから
「建物の残存価値はほぼ0です」
「建物を解体して更地で販売しましょう」
こんな提案・査定が増えてくるそうです。(お客さま談)
築40年でも、しっかりメンテナンスを行い、丁寧に住み続けていたのであれば、まだまだ建物を使い続けることができます。それなのに、解体する前提で査定してしまえば、売主さまの利益を無視した金額でしか売却できなくなってしまいます。
更地にすれば解体費用が「マイナス」
中古戸建で販売すれば建物価値が「プラス」
このことを忘れないでください!!
今回の案件では…
更地にしたら解体費用でマイナス150万円~200万円
中古戸建で建物の価値を評価したからプラス200万円
差額は350万円~400万円にもなるのですよ。
中古戸建はネガティブ情報を解決してから販売しよう!
中古戸建は長い年月を過ぎる中で隣地トラブルが生じやすいと言えます。
■ 越境(ブロック塀・雨どいや庇・埋設管・植栽など)
■ 境界標が見当たらない
■ ゴミ置場トラブル
■ 騒音・異臭など
また、前面道路が私道であれば…
再建築時には私道の通行掘削承諾が必要になるでしょう。
他にも、築年数が経過していれば…
契約不適合責任が生じる可能性があります。
このような問題を放置して販売する案件がたくさんあります。仲介会社さんが楽してサボっている場合もあれば、売主さまが隠そうとしている場合も見てきました。
これ…逆の立場で考えたらどうでしょうか?
上記の問題が生じているなら、その状況を事前に知りたいですよね。さらに、その問題を解決する方法があるのかも知りたいはずです。
マイホームを購入する側からすれば「一生に一度の大きな買い物なんだから!」というのは当然のことですから、このような問題は販売開始前に解決しておくべきだと、ゆめ部長は考えています。
先に問題を解決できていれば、価格交渉の材料にされないかもしれない!そう思えば、事前に問題解決の動きをする重要性を理解できますよね。
最後に…
今回の事例で学んだことをまとめた記事…
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