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2019年12月16日
不動産売買の流れ

マンションの査定方法を宅建マイスターがわかりやすく解説します!

マンションの査定では、3つある査定方法の中で「取引事例比較法」を使います。

 

この記事では、ゆめ部長が実務で行っている査定方法を解説しながら、AI査定の精度・リノベ済み物件の注意点・事件事故物件の評価・大規模修繕の実施によるプラス評価・修繕積立金上昇によるマイナス評価などについてまとめます。

 

不動産業界15年宅建マイスター2級FP技能士の「ゆめ部長」が心を込めて記事を執筆します!それでは、さっそく目次のチェックからいってみましょう~

「取引事例比較法」とは…

取引事例比較法とは、「査定物件」と条件が近い「類似物件」の成約事例を集め、1坪 (約3.3㎡) あたりの単価をベースに、築年数・階数・方位・駅距離・間取り・室内状況・分譲会社・不動産市況など様々な要因を加味して査定価格を比較検討する方法です。

 

居住用の「中古マンション」

居住用の「中古戸建の土地部分」

 

を査定するときに利用します。なお、査定価格は「約3ヶ月」で成約できる価格です。

 

参考記事…

3つの不動産査定方法「取引事例比較法」「原価法」「収益還元法」を解説します!

成約事例収集は同一マンション内が最重要

マンションの査定では、できるだけ同じマンション内での事例を利用します。

 

なぜなら、築年数・駅距離・建物グレードなどが同一条件で比較しやすいからです。直近の事例でなかったとしても、他のマンションと比較するより良いデータになります。

 

しかし、同じマンション内での成約事例の登録がないことがありますし、5年以上前では使いづらいこともあります。そのような場合は、近隣の類似物件を集めることになります。

 

マンションの場合は駅距離がかなり大事なポイントですから、駅距離・築年数・分譲会社の評価などを基準に類似物件を探しています。

分譲時価格表を積極的に活用しましょう!

不動産屋さんは「アットホーム」や「東京カンテイ」などのサイトから分譲時価格表を取得することができます。1件あたり300円~500円かかりますので、会社によっては取得してくれないこともありますけど、マンションの場合はすごく参考になるのでぜひ取得しておきたいところです。

 

マンションの分譲価格は細かい事情まで考慮して設定されていますから、ゆめ部長が査定するときは、集めた事例の成約価格を分譲時価格と比べ「増減額」「増減率」を計算して利用しています。

 

他の不動産屋さんの査定を見ていると、北向き・502号室が1坪あたり@250万円で成約しているから、南向き・1012号室の査定物件は@280万円あたりでしょうか…という査定をしています。

 

現地を見ていないのに、陽当りや眺望などの評点を勝手に決めて査定しているわけですが、そんな勘に頼るのではなく、分譲時価格に基づいて査定した方が精度は高まると思います。

 

なお、成約事例の階数・専有面積・バルコニー面積がわかれば、成約事例の部屋番号はだいたいわかるものです。

 

注意1…

 

分譲時から周辺環境が変わっている場合は注意してください。西向きで富士山ビューがウリだったのに、入居してから新しいマンションが建築されて富士山が見えなくなり、眺望も悪くなっている…ということもあるのです。

 

このあたりは机上査定ではわからないことがありますので、訪問査定時に現地を見て査定金額を調整します。

 

注意2…

 

分譲時価格表の金額が変更されていることがあります。ゆめ部長が見たケースでは、第1期分譲時の価格表が登録されていましたが、第1期は売れ行きが悪く、第2期で全体の価格を大幅に下げていたことがありました。

 

この場合は査定金額が高くなり過ぎましたのですぐに気が付きましたが、こんなこともあるので注意はしてくださいね。

ゆめ部長の査定方法を具体的に紹介します!

マンション内の成約事例が複数登録されていた査定案件で、ゆめ部長が作成した査定書の中身を見てみましょう。

 

成約事例と分譲時価格の比較 … 

 

平成26年01月 201号室 分譲時 (5,810万円) +   940万円 +16%

平成26年03月 305号室 分譲時 (6,110万円) +   640万円 +10%

平成27年06月 907号室 分譲時 (6,740万円) +1,460万円    +22%

平成27年12月 515号室 分譲時 (6,600万円) +1,800万円 +27%

平成28年11月 403号室 分譲時 (4,750万円) +1,550万円 +33%

 

※ 日付・号室は適当に打ち込んでいます。

 

お客さまへ提案した査定金額と根拠…

 

専有面積が狭い方が坪単価は上がる傾向にあります。○○様のお部屋は3LDKで専有面積が広く、坪単価は少し下がるものと考えられるため、上記データの最高値「+33%」での成約は厳しいと考えられます。

 

しかし、ゆめ部長の不動産売却システムでは圧倒的な情報拡散力がありますし、広角カメラで撮影する写真には訴求力がありますので、少し強気で攻め、分譲時価格+25%~30%を提案いたします。+16%~+22%であれば、どこの不動産屋さんでもすぐに成約させられる金額になるでしょう。

 

+25% ・・・ 8,125万円 (分譲時+1,625万円)

+27% ・・・ 8,255万円 (分譲時+1,755万円)

+30% ・・・ 8,450万円 (分譲時+1,950万円)

 

スーモやホームズなどのポータルサイトは500万円単位で検索できるため、8,500万円は超えず、最大で8,480万円に収めることをお勧めします。

 

以上のデータより、簡易的なものになりますが、査定金額を下記のように提示させていただきます。

 

査定金額 : 8,180万円 ~ 8,380万円

 

この査定では分譲時価格と比較した「増減率」を使いました。分譲時価格が3,000万円で+300万円での成約なら+10%ですが、6,000万円で+300万円での成約なら+5%にしかならないため「増減額」だけを使うことはしていません。

 

この査定方法は高値成約の実績があり、かなりお気に入りです!

 

なお、AIを使った瞬間査定「マンションナビ」でお客さまが調べた金額は7,170万円~7,570万円で、実際の成約価格は7,900万円でした。

 

ゆめ部長の査定金額よりも安く成約した言い訳をしますと…

 

査定マンションはとても人気が高いマンションであり、売り物件が少ない状況が続いていました。しかし、ちょうど同じようなタイミングでまとめて5部屋売りに出てしまい、希少性が薄れてしまったことが大きな原因だと考えています。

 

それでも「AIの瞬間査定」よりも5%~10%高い金額での成約を勝ち取れましたので、売主さまにも満足してもらうことができた案件です!

AI(人工知能)による不動産査定の精度はまだイマイチ…

先ほど紹介した「マンションナビ」はAIによって査定金額を教えてくれる便利なサイトの1つです。成約価格がたまたま安かった・高かったという事情や、リノベーションをしていたかどうか…までは考慮して査定することはできません。(今のところです。)

 

また、ゆめ部長のように「高値成約している実績」のあるエージェントが販売することを前提にしていません。つまり、フツーの不動産屋さんが販売したら…という条件での金額になります。

 

このあたりは要注意ですので、ぜひ知っておいてくださいね。

 

ゆめ部長はAI査定金額よりも高い金額での成約を実現しています。

 

上記事例では、7,170万円~7,570万円に対して7,900万円で成約していますから、ゆめ部長がサポートした価値は、少なくとも330万円 ~ 730万円あったということになりますね。

 

さらに、仲介手数料は半額だから

121万5,000円(消費税抜き)もお得!!

 

というわけで!

 

ゆめ部長の「情報拡散力」 + 「広角カメラの訴求力」 +「 担当者の情熱」を信じて、AI査定以上の結果を一緒に目指しませんか!? 

 

少しだけ営業してみました(笑)

 

参考記事…

AIを使った不動産の瞬間査定(自動査定)の精度がまだ低い理由を宅建マイスターが解説します!

リノベーション済みマンションの査定は少し悩ましい…

築年数が15年を超えるとリノベーションをしているお部屋が増えてきます。不動産会社が買い取り、リノベーション工事をして再販売している物件では、この工事の価値増加分をどれくらい見たらよいのか…という悩みが出てきます。

 

一般的に不動産会社がリノベーション工事で600万円かければ、少なくとも200万円以上の付加価値が付いて成約すると思います。古いマンションであれば、もっと大きく価値が上昇する可能性があるでしょう。

 

具体的なデータはないですけど、業者買取希望額と販売価格の差をたくさん見てきましたので間違っていないはずです。

 

では、不動産会社が再販売する場合、なぜ高値成約できるのでしょうか…。ゆめ部長が考える理由は次の通りです。

 

仲介会社は儲かるので営業を頑張る。

住宅ローン減税のMAXが200万円から400万円に増える。

2年間の瑕疵担保責任が付く。

売りやすい商品を理解しているためお客さまの感度が出やすい。

 

ここで、リノベーション済み・4,580万円で購入したマイホームを3年後に売却する事例を見てみましょう。

 

リフォーム工事による価値上昇分は15年で価値が0になるように減少させています。なお、リノベーション後に1度でも居住すると「新築のような」と言えなくなりますから、居住した段階で建物価値を-30%とします。

 

つまり、15年で70%分の価値を減少させていくのです。

 

例えば、リノベーション工事で400万円かけた部屋を3年後に売却する場合の残存価値は、400万円 - 30% × 12/15年 = 224万円となります。

 

さらに、不動産会社が売主として再販売したことで高値成約した分をどうするか…も考えましょう。3DKを使いやすい2LDKにしていれば流通性は上がりますよね。この分は価値が上昇したとみて査定金額に上乗せして良いはずです。「3DK⇒2LDKで+100j万円です!」とは言えませんから、具体的な金額は不動産屋さんと相談して決めてくださいね。

おしゃれリノベ + 共用部分の大規模修繕で超・高値成約した事例(プラス査定するポイント)

個人でおしゃれなリノベーション工事をしている場合の評価は難しいところですが、経験上、その工事がエリアの雰囲気にあっていて、極端に個性的でなければ高値を付けても良いと考えています。

 

人気の街「吉祥寺」の旧耐震基準マンションでの査定経験を紹介しましょう。

 

このマンションは大体2,000万円弱~2,000万円前半で複数の成約事例があるマンションでした。築年数が40年近く経過していましたので、過去に間取り変更ありのリノベーションをしていなければ2,000万円弱、リノベ履歴があれば2,000万円前半で成約しているイメージです。

 

机上査定の段階では2,000万円前半を予測し、マンション買取会社に仕入価格を聞いたら1,700万円前後との回答でした。

 

ところが、実際に訪問してみたら…

 

マンションは共用部分塗り替え・玄関扉交換・オートロック工事・ポスト交換などが終わったばかりですっごくキレイ!

 

そして、室内に入ってさらにビックリ!!

 

コンクリート打ちっぱなしの床と壁、オシャレな照明器具とバーのようなカウンター。趣味の自転車がこだわりを感じさせ、ステキな空間に仕上がっていました。

 

「吉祥寺でこの内装は絶対に好まれる!」と感じ、その場で机上査定金額を修正し、強気の3,000万円をアッパーにした販売スタートを提案しました。

 

この案件は残念ながら地元業者さんに取られてしまいましたが、成約価格は驚きの3,180万円!訪問査定をした不動産屋さんの中では、ゆめ部長が1番の高値提示で、1番安い不動産屋さんは2,000万円前半、高い会社でも2000万円半ばだったそうです。

 

リノベーション工事は500万円前後と聞いていましたので、この売主さまはプロとしてもやって行けそうですね!おみごと!!

事件事故・修繕積立金の上昇予定でも査定額は変わる!

マンション内での飛び降り自殺などの事件・事故がある場合は、当然のことながら売りづらくなります。特に、エントランスに転落して亡くなっている場合、毎日通る場所だから怖い…という人はかなり多いと言えます。

 

また、修繕積立金が大幅に上昇する予定があったり、100万円前後の一時負担金徴収が予定されている場合も査定価格に影響を与えます。

 

追加でゆめ部長の経験をお話しますと…

 

理事長が外部から訴えられていたり、管理組合が元理事長から訴えられていることもありました。理事長が訴えられていたマンションは会計が閉じられず、3年くらい前から修繕積立金総額が確定できなくなっていたので、ゆめ部長のお客さまからは購入見送りの連絡が入りました。

 

管理組合が訴えられていたケースは、元理事長さんが変わった人だったので、管理組合が一致団結して戦った結果、組合員同士が仲良くなり、逆に価値が上がったのでは…という感じでした。

 

このような事情も価格に反映される可能性があるということは知っておいてくださいね。

最後に…

マンション査定は「マンションナビ」などのAI査定結果をお客さまに見せるだけ。とか、「販売価格は売主さまが決めればいいこと」という考えで仕事をしている営業マンもいますので注意してください。

 

査定をしっかりやれば時間・労力・経費もかかりますが、まずは集めた資料から読み取れる情報をわかりやすく売主さまへ報告し、自分の経験から売却のアイディアを出すことが私たちの大事な役目だと言えます。

 

皆さまの担当者さんは、納得できる査定結果の提示と売却アドバイスをしてくれましたか?大事な資産の売却ですから、担当者さんの仕事が誠実かどうか・手抜きしていないかを必ずチェックしてくださいね。

 

それでは、本日の記事「マンションの査定方法を宅建マイスターが解説します」を終わります。最後まで長文を読んでくださりありがとうございました。

 

参考記事…

中古戸建ての査定方法を宅建マイスターがわかりやすく解説します!

土地の査定方法を宅建マイスターがわかりやすく解説します!

 

お知らせ…

「セラーズエージェント」「手数料0円売却」は現在準備中です

この記事を書いた人
渡部 直人(ゆめ部長) ワタナベ ナオト
渡部 直人(ゆめ部長)
不動産取引の仕事一筋15年、仕事中心の生活をしてきました。ハッキリ言って仕事は趣味です(笑)でも…不動産業界にはなんか暗いイメージがあり、このままではダメだと思っています。そこで、ゆめ部長は考えました。お客さまが安心して取引できるだけでなく、才能あふれる人たちが楽しく働ける環境を作り、この暗いイメージを払拭・改善していこう!と。会社が幸せの発信基地になり、小さなHAPPYが拡がって欲しいと願っています。できることを1つずつ。コツコツ「幸せの種」をまいていきたいですね。
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