「宅建士」上位資格の1つ「宅建マイスター」になろう!
「宅建マイスター」とは、不動産取引のプロフェッショナルとして経験を積み、安心・安全な取引を成立させ、顧客に高いCS(顧客満足度)を提供できる「上級」宅建士のことです。宅建マイスターという資格の取り方や、どのような人たちが活躍しているのか?についてまとめてみます。
ブログ執筆:上級宅建士「ゆめ部長」
上級宅建士の宅建マイスターとは…
宅建マイスターは、売買契約に内在するリスクや顧客が抱える問題を予見し、綿密かつ丁寧な調査を実施します。そして、論理的な思考によりリスクの内容を明らかにし、重要事項説明書・売買契約書に反映させたうえで、お客さまにわかりやすく説明できる能力が求められています。
かなりレベルの高いことが求められている資格のため、不動産屋さんが実現することは容易ではありませんが、理想を掲げて日々努力していく意識が大事だと考えて、1歩1歩前進していきたいですね!
2019年10月21日追記…
2019年10月の台風19号「Hagibis(ハギビス)」で多摩川が氾濫し武蔵小杉のタワーマンションにも被害が出ましたね。これだけの甚大な被害をもたらす自然災害が起これば、今後は不動産取引において顧客が自然災害に関する情報を欲するのは当然のことだと認識するべきでしょう。ハザードマップの情報を重要事項説明書に記載する義務がなくても、今後は記載しなければいけないと思います。また、区役所への浸水実績調査や近隣住民へのヒアリングも必要になってくるかもしれません。現在の仲介手数料の範囲内でどこまで調査・説明する義務を負うのか…?議論するべき問題もありますけど、まずは不動産屋さんの認識を改めていく必要があると考えています。 (追記・終)
2020年8月13日追記…
宅建業法の改正があり、水害リスク情報に関する内容を重要事項説明書に記載して説明することが義務化されました。2020年8月28日から施行されるとのことです!
宅建マイスターになるためには…
宅建マイスターの受験資格は下記2つの要件どちらかを満たすことです。
要件1…
宅地建物取引士の資格を取得してから「5年以上」の「実務経験」があること。
要件2…
不動産流通実務検定「スコア」で600点以上を取っていること。
2020年1月28日追記…
公益社団法人「不動産流通推進センター」が開催している「フォローアップ研修」という講座があります。この講座は、中堅の宅地建物取引士に向けの勉強の場を提供してくれるもので、やる気がある宅建士が受講しています。2020年はゆめ部長も積極的に参加しようと思っています!
本日の追記は、この講座で下記の単位を履修すれば「宅建マイスターの受験資格を得られる!」ことのお知らせです。以下、サイトからの抜粋になります。
年間履修20単位取得でA・Bどちらかの受験メリットを付与する。
(A)スコア600点以上取得者と同様、
実務経験5年未満での受験を可とする。
(B)マイスター試験を5点上乗せする
基礎編:1講座2単位
実践編:1講座2単位
強化編:1講座3単位
事例エクササイズ:1講座4単位
スコア受検:2単位
2020年4月~2021年3月までに全部で60講座が予定されています。宅建マイスターを受験したい人だけでなく、意識が高い宅建士の皆さまは、ぜひ次の記事を読んでみてください!
参考記事…
不動産仲介の仕事は勉強の積み重ねが必要!宅建士にオススメの「フォローアップカレッジ」を紹介します!
受験資格を満たしている人は、1日の「集中講座」または3日間の「養成講座」を受講してから認定試験を受験します。ゆめ部長が2015年に受験したときの感想としては、講義をマジメに受講していないとけっこう難しいかな…と思いましたが、逆に、仕事をマジメにやってきた人が講義をしっかり聞けば、問題なく合格できると感じました。
最近の試験に合格した知り合いにヒアリングしてみましたら、ゆめ部長と同じことを言っていましたから、特別な準備をしなくても大丈夫だと思います。(2018年12月)
ただし、賃貸しかやっていない人には「不動産査定」などが難しく感じられるかもしれません。講義を受講した人の中には「賃貸しかやっていないから、売却の査定なんてさっぱりわからないよ…。」と言っていた年配の社長さんがいました。この方とは同じグループになって課題に取り組みましたから気になっていたのですが、同期の合格者に名前がありませんでした。やはり試験は不合格だったようです…。
参考知識として、宅地建物取引士の上級資格には「不動産コンサルティングマスター」もあります。この資格は不動産の有効活用や相続対策など、不動産取引を超えた相談業務を含む資格になります。
宅建マイスターは「不動産取引」のプロフェッショナルを目指す資格ですから分野が違うのです。ゆめ部長は不動産取引のスペシャリストとして、宅建マイスターを名乗って仕事をしています!
実際に受験した同僚の情報を追記しておきます…
不動産コンサルティングマスターの資格を持つベテランでさえ半分が不合格になっていました。3回目で合格したという知り合いもいますから、あまり甘く見ていると不合格になる可能性は十分に考えられると言えます。ネットの「簡単だ!」という情報は信用し過ぎない方が良いでしょう。
宅建マイスターの人たちはどんな人たちなの?
ゆめ部長が宅建マイスターの資格を取得したのは資格が創設されて間もない頃でしたから、現在のような試験制度ではなく、3日間の講習を受講した後の課題で一定の点数を取れば合格することができました。
この3日間の講習で出会った人たちは、東京都内開催にもかかわらず日本全国から集まり、印象としては「マジメな不動産屋さんたち」です。
講習ではチームに分かれて議論して、その内容をプレゼンする時間がありました。皆さん、宅地建物取引士として十分なキャリアを積んだ人ばかりで、それぞれの専門性を生かした意見が数多くでてきて、「こんな意識の高い人たちと知り合いになりたいなぁ~」と感じるほど充実した時間になりました。
まぁ、中には話に入ってくる知識がなくて「プレゼンは皆さんに任せますよ~。お願いしますねー。」という人もいましたけど少数派です。なお、「稼げればいいじゃん!」という感じの人は見られず、知識を深め、ブラッシュアップしたいという意欲に溢れた人たちばかりでしたよ!
参考 : 宅建マイスター認定者一覧
宅建マイスターという資格の価値!
最近はいろんな資格が創設されていてよくわからないですよね(汗)宅建マイスターもそんな資格の1つとして捉えられているのか、次のような否定的意見を目にすることがあります。
「宅建マイスターなんてわけのわからん資格いらないよ!」
「天下り先の新たな収入源だし意味ないよ。」
「実務をやっている人には常識的すぎてムダ。この試験に落ちるなら仕事を辞めろ!」
いろんな意見があるのは当然ですし自由だと思いますけど、ゆめ部長はこれらの意見に「反対」します。
宅建マイスターの講座は実務で役立つ実践的なものでしたから、「講義の内容が常識的すぎてが全く意味がない」という人はいなかったのではないでしょうか…?もし本当にそう思うのであれば、知識と経験が足りなさすぎて問題に気が付けていないだけだと思います。
世の中で「常識的」と言われる知識はどれくらいの人が知っていればそう言えると思いますか?そして、不動産取引の知識は多岐にわたりますが、どれくらいの「常識」が存在しているのでしょうか??仮に90%の人が知っていれば「常識」で、その知識が1,000あったらどうでしょう…。すべての常識をあなたたちは完璧に理解している自信がありますか?と言いたいのです。
不動産取引の仕事で必要な知識は、幅広く、奥深いものです。だからこそ、資格取得を通して効率的に知識を吸収することにメリットがあると言えます。
ゆめ部長は資格取得には次のようなメリットがあると考えていますが、皆さまはどう思いますか…?
■ 体系的に知識を習得できること
■ 継続的に勉強できること
■ 最新のトラブル事例を知れること
■ 法律改正情報や新制度を把握できること
■ セルフブランディングできること
資格というものは使い方次第です。
ゆめ部長は資格で得たいものが2つあります。
1つ目は実務で役立つ知識。つまり、お客さまのためになる知識を習得したいと考えています。2つ目はセルフブランディングの実現。これからは「個人」が輝ける時代ですからね。権威性は有効な武器になるはずです!
長くなりましたのでまとめると…
経験を積んだ上で一歩進んだ知識を学べるのが「宅建マイスター」です。資格取得がゴールではなく、1つの通過点でしかありません。合格後、継続的に学習できる専用ページがありますし、フェロー認定制度もあります。宅建士の上級資格であることが認知されて行けば権威性も獲得できるでしょうから、誠実に実務へ取り組む不動産屋さんには満足度の高い資格だと考えています。
参考 : 宅建マイスター(不動産流通推進センター)
宅建マイスターに興味がある人へのアドバイス!
この記事を読んでくれた人の中には、宅建試験を受験してばかりの人、宅建士になったばかりの人もいるかもしれませんので、一言だけアドバイスを。
不動産取引は年々難しくなっています。お客さまから求められるレベルが高くなっていますし、新しい制度も増えてきました。金融機関の競争が激化することで住宅ローンの商品も多すぎてよくわかりません…。このような状況ですから、現場は「わからない人」「勉強をあきらめた人」であふれています。
だからこそ、宅建士合格 ⇒ 実務 ⇒ FPや住宅ローンアドバイザー合格 ⇒ 実務 ⇒ 宅建マイスター ⇒ 実務 ⇒ 過去の復習… というような努力を積み重ねることで、100万人近くいる宅建士の中で差別化を図ることは確実にできます!!
勉強して資格試験に合格した後はやる気が満ち満ちているはずですから、その勢いのまま勉強と実務経験を積んでください。特に、若い人や女性には不動産業界に入ってきて欲しいので、困ったことがあれば相談してくださいね。皆さまの頑張りを心から応援しています!
最後に…
ゆめ部長は志のある人たちと切磋琢磨しながら、レベルの高い宅建マイスターとして、お客さまに有益な情報を届けたいと強く願っています。このWebページは、宅建マイスターとして、過去の知識や経験をまとめ、勉強を続ける中での最新情報・気づきをまとめつつ問題提起をしています。
心を込めて記事を書いていますので、共感できる人はぜひご連絡ください!一緒に高みを目指していきましょう。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
2019年10月21日追記…
宅建試験お疲れ様でした!宅建試験に合格できるほど頑張ったのであれば、今は勢いが付いた成長期に突入していることでしょう。是非!その勢いのまま勉強を継続していってくださいね!「2級FP技能士」や「マンション管理士」にチャレンジするのも良いと思いますし、不動産取引の経験を積んで上級資格の「宅建マイスター」や「不動産コンサルティングマスター」を目標にするのもオススメですよ!まぁ、とりあえず、ちょっぴり休憩を取ってくださいね~~ (追記・終)
参考記事…
「宅建士」宅建主任者からの名称変更で考えること【宅建業法改正】
フォロー・チャンネル登録してくださいね!
■ 2020年01月28日 更新
“不動産の「悩み・不安・怒り」を解消するぞー✨ のお役立ち情報をツイート ✅ホンネで語るよ ✅業界の裏側…コッソリ教えるよ ✅役立つ知識を集めて発信するよ ✅さんへ優しく解説するね ✅ガンバル不動産屋さ…
— name (@yumebucho) YYYY年MM月DD日
